かき氷だから書氷

#書氷 に集まりましたかき氷がテーマのおはなしたちをまとめました。
5
前へ 1 ・・ 5 6
水谷なっぱ @nappa_fake

彼女がかき氷を食べている。それはいい。だがいったい今何時だと思ってやがるんだ。深夜だぞ。氷はノンカロリーだから問題ないとか言いながら食ってやがる。シロップがかかってるだろうが。寝る前に体を冷やすと腹壊すぞ。お父さんみたいとか言うんじゃねえよ。 #twnovel #書氷

2015-07-31 23:52:10
久遠青@ただの日常 @blue_nc

お?コレはなんだ?甘い匂いが鼻腔をくすぐる。ひんやりとした空気を纏うそれは、周辺の暑さを幾分やわらげてくれる。主人、これはわしがもらっていいんですかい?では失敬。山になったそれに鼻先をつっこむ。ひやりとした感触が故郷を思い出させた。「こらシロ!カキ氷で遊んじゃダメ!」 #書氷

2015-08-01 11:16:55
猫夜@なめこ汁 @heimao444

祭に出掛けたら屋台のかき氷屋に目が止まり、思わず注文。柔らかいコップにストローで作られたスプーンに懐かしさを覚える。子供の頃は食べきれずに溶けてシロップと混ざった水を飲んでいたのも懐かしい。それが今は溶けきる前に完食。ああ大人になったんだと思った。 #書氷 変わったのは私だけ。

2015-08-01 21:25:15
水谷なっぱ @nappa_fake

しゃりしゃりしゃり。小娘がなにかを削っている。氷かと思ったら小娘の心を削っていた。止めさせようか考える間もなく、削られたそれを我に向かって差し出してくる。なにかと問えば「わたしの気持ち」だそうだ。うむ、そういうことなら受け取ってやらんこともない。にしても甘いな。 #書氷

2015-08-01 23:20:36
月影@twnovel @Tsukikage_novel

かき氷を見て、ふと雪のことを思い出す。積もった雪がかき氷みたいだと思って、口に含んだことがある。だけども雪は口当たりがもそもそしていておいしくない。かき氷はおいしいのに。食べ物は、人工物より天然物の方が味が良いとされるはずなのに、不思議だなぁ。#書氷

2015-08-01 23:26:27
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

私が食べるのはいつもイチゴのかき氷。特にイチゴが好き、という訳ではない。イチゴのかき氷を食べていた時、濡れて光る唇と赤い色がとても色っぽいと言われたから。その一言が忘れられずに、好きでもないイチゴのかき氷を食べている。それを言ったのは昔の男だというのに。#twnovel #書氷

2015-08-01 23:51:09
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

大好きな人とキスをした。彼はタバコを吸う人だったから心配だった。でも彼は今日のために数週間前からタバコを自粛し、臭いのする食事も控えてたみたい。そしてお祭りのかき氷。初キスはレモンの味、なんて漫画だけかと思ってたけど。唇を話してぽつり呟く。「イチゴ味…」#twnovel #書氷

2015-08-01 23:58:53
キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel 氷美味しかったわね、そう言うと妻は静かに息を引き取った。 #書氷 「どうしたのあなた?」頭を抱える私を妻が心配気に覗き込む。「いや何でもない」私はかき氷を食べると近未来幻視してしまう体質なのだ。まさか妻が? 不安を消すように氷を口に運んだ。またキーンと頭が痛む。

2015-08-02 07:27:58
七歩 @naholograph

#書氷 かき氷買って土手を歩く。あわよくば手を繋いだりできちゃうような場所を探して二人して花火を待つ。「あ、ちょっとごめん」手を上げる君。走り出した先には知らない男の子が。心臓がどくん。赤いかき氷じわじわとけてそして最初の花火があがる。それを見ている二人を見てた。#twnovel

2015-08-02 08:43:55
爽月柳史@月の夜ざらし @ryu_shi_so

りん りん りん 風鈴がなる。氷を薄く成形したそれは硝子よりも澄んだ冷たい音を立てる。 「そろそろね」 妹が風鈴を外して、削氷機に据える。夏の風と空の青を孕んだ氷の風鈴は、ひやりと甘い菓子になって涼を添える。口に含むと夏の香りがした。 #書氷

2015-08-02 15:08:16
水谷なっぱ @nappa_fake

しゃりしゃりかきかき。ぼくは言葉を削りだす。精一杯に削った言葉。溶けるほどに詰め込んだ重い。それは誰かの心に響くだろうか。できれば耳を傾けてほしくて、口に運んで味わってほしくて精一杯に指を動かす。削った分だけ摩耗した心は、誰かに気づいてもらえるだろうか。 #twnovel #書氷

2015-08-02 19:08:00
水谷なっぱ @nappa_fake

きーんと頭にしびれが走る。冷たさと甘さが同時に口内を駆け巡る。顔をしかめた俺がおかしかったのか彼女は満足そうに笑っていた。先ほどまで同じような反応を示していたのはどこのどいつだ。そう言うと、軽く笑って流された。あと何回こうして彼女と夏を過ごすのだろうか。 #twnovel #書氷

2015-08-02 21:00:48
水谷なっぱ @nappa_fake

まるで彼女は氷のような機械のような女性だった。反応と感情表現はあくまで最低限、口を開くことも稀。そんな彼女を微笑ませたいと思って頑張ったこともあったけど結局は徒労に終わった。なのに未だに隣りにいる。その冷たさが彼女のいいところなんだと温かい気持ちでいる。 #twnovel #書氷

2015-08-02 21:03:30
水谷なっぱ @nappa_fake

彼女は氷を浮かべたビニールプールに浸かりながらかき氷を食べている。寒くないのだろうか。この炎天下なのに見てるこっちが冷えてくる。暑いなら一緒に入ればいいのに、と彼女は言うが、冷やせばいいってもんでもねえだろうが。だいたい一緒に入ったら狭すぎる。 #twnovel #書氷

2015-08-02 21:05:29
水谷なっぱ @nappa_fake

庭で彼女は氷をかじっていた。かき氷ではなく氷そのものをがりがりとかじっている。眺めているとひとつ寄越してきたので同じようにかじる。……甘い。どうやら彼女がかじっていたのはただの氷ではなくジュースを固めたもののようだ。なおさらかき氷にすればうまいだろうに。 #twnovel #書氷

2015-08-02 21:08:01
wacpre @wacpre

暑くなりそうな日にはお日様が起きる前から山に出かける。目的はここだけになる氷の実。氷の実一つがちょうど一人前のかき氷になる。普段は小ぶりだけど雨が降った後だとちょっと大きめの実が取れる。手早く鞄につめて、とけない内に氷室へ急ぐ。おやつの時間が楽しみだ。 #書氷 #twnovel

2015-08-03 06:22:29
七歩 @naholograph

#書氷 #twnovel 山のようなカキ氷にスプーンをいれるとカツン、何かにぶつかった。すくってみれば小さな人で怯えた顔でこちらをみてる。驚いているとその人はふっと宙に消えた。幻かと思っていたが、数時間後、夕刊に驚く。雪山で遭難した人を助けたという謎の巨人の似顔絵。これって、俺?

2015-08-03 06:42:57
キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel 一粒の米に七人の神様がおるように氷つぶの中にも神様はおるんじゃ。だからこの氷イチゴの中にも大勢の神様がおる。じゃ氷が溶けたら神様たちはどうなるのかって? そりゃ溶けて混ざってもう神様とは呼べん化け物になる。見てみたい? いやわしゃ氷イチゴの方がええのう。 #書氷

2015-08-03 17:33:54
咲良 潤 #言の葉の点綴 @sakura77_sosaku

古い写真で見た太陽を初めて体で感じた。思っていたよりずっと暖かい。お兄ちゃんがナイフで氷を削り、施設で作った果物を絞ってくれた。只でさえ薄味なのに、氷に掛けたらさらに薄くなる。でもこの氷はとても美味しかった。氷河期になる前はこんなのを食べていたらしい。#twnovel #書氷

2015-08-03 20:44:56
リュカ @ryuka511

木を隠すなら森の中、氷を隠すなら氷の中。古い推理小説で見た方法を実践する。意外な程上手くいって拍子抜けしながら綺麗な氷と一緒に器具にかけた。落ちない色はいちごシロップで隠しましょうか。暑がりな彼にカキ氷を差し出す。 #twnovel あの娘を消した氷の味はいかがかしら? #書氷

2015-08-03 21:35:46
春木のん🪄ふしぎなアンソロ @Haruki_Non

#書氷 まずは命を削って書きます。歪みや曇りの無い気持ちで、さらさらになるまで身骨を砕きましょう。大きなこだわりがある時は、もしかすると取り除かれるかもしれませんが、アクセントとして入れてもかまいません。書いたものが山になったら、そこに自分だけの色をたっぷりと注いで、出来上がり。

2015-08-04 05:58:44
前へ 1 ・・ 5 6