【三題噺 #話咲 】洗濯機、石川啄木、暗号
#話咲 1/2 服を脱ぎ、洗濯機の中へ放り込む。それぞれの服につけられた、暗号のような洗濯表示マークは見ないことにする。洗剤を入れ、スイッチを押した。 洗濯機の中でぐるぐる回る色とりどりの洗濯物たちを眺めながらお風呂に入るのが好きだ。
2015-08-24 00:25:49#話咲 2/2 そのためにお風呂場のドアを開けておくのだけど、いつも叱られる。ほら、今日も叱られて、ドアを閉められてしまった。残念に思いながら、湯船の縁に頭を乗せる。ここで一句。 朝の湯の 湯槽のふちにうなじ載せ ゆるく息する物思ひかな。 なんちゃって。
2015-08-24 00:26:28石川啄木さんをよく知らなかったから、句集を少し読んで、一番気に入った句を入れました。 読んで、とても身近な句を詠む人なんだなと思った。こういう発見があるのってとってもいいな。
2015-08-24 00:28:51日曜日というやつはどうしてこうも慌ただしく過ぎ行くのだろう 益体もなく思索を巡らせながら、一週間分の洗濯物を洗濯機に放り込む 服の汚れは30分で落ちていくというのに、心身についた疲れや澱みは、24時間程度では落ちるべくもない #話咲
2015-08-24 00:34:02ガタリゴトリと歌い始めた働き者から、昼下がりの燃える空に視線を移すと、忌々しいほどの深い藍色だけが広がっている 「不来方の、なんて感動なんかありゃしねぇ」腹いせに紫煙の雲を一つ生み出してから、残り10時間を切ってしまった安息日を過ごすべくベランダを出た #話咲
2015-08-24 00:34:43夜中に喉が乾いたら水を飲むと思うんだが、自称貧しい啄木は、みかんを買いに行くらしい。どうにもそれが解せなくて、洗濯機の中で回る水のように、頭の中でみかんがグルグル回っている。山と言えば川と返す暗号のように、私には啄木と言えば夜中のみかんがすぐに出てくるのだ。 #話咲
2015-08-24 00:46:42夏! 海水浴の憧れていた。行ったことこがないわけじゃない。 ただ、母は洗濯機が砂だらけになるから止めてちょうだい! 海が恋しい人からみれば、暗号のような言い訳だ。 一握の砂にために夏の楽しみ知らずに過ごしている。 #話咲 お題・洗濯機 暗号 石川啄木
2015-08-24 10:05:36#話咲【洗濯機 石川啄木 暗号】 森の小屋の洗濯機は裏手の外にある。早朝、洗濯物を抱えてでるとアカゲラがすぐそこの木にきてドラミングを始めた。カロロロロロロロロ!!早朝の靄を突き抜けて遠くまで響く暗号は鳥にしかわからない何を伝えるのか。洗濯機に汚れ物を押し込みながら耳を澄ませた。
2015-08-26 20:58:02余談。アカゲラを漢字変換したら赤啄木鳥とでた。確かにそのとおりだけど直球だなと思った。しかしこれ石川啄木にはかすりもしてないなw もう一本考えるかなぁ。
2015-08-26 21:05:41#話咲【洗濯機 暗号 石川啄木】 かの詩人は金遣いが荒かったそうで。支援者金田一京助は洗濯機に投げ込んだ洗剤のように金が溶けてゆくと感じたのではあるまいか。なんて考えてたら一首出来てしまった。「金田一 私財打ち投げ 助くるも 啄木穿つ 穴の深さよ」ってこれじゃ暗号だね(苦笑)
2015-08-26 21:21:46