GC大戦EX・ライオネル襲撃2-⑧

まちるだ／メイベル@条約 @matilda25160

#ライオネル襲撃 彼らがどんなロードなのか、周囲に示せればそれでよかった。何よりも民の信頼を得たかった。元よりライオネルのある種の意地で吹っ掛けられた戦い。意地で返すのは的はずれではあるまい。 それに。 この戦い方なら、残すことができる。 エレン領への、周囲の信頼を。(続)

まちるだ／メイベル@条約 @matilda25160

#ライオネル襲撃 穏やかに微笑んで、すっかり傷も癒えた傍らの伴侶を見る。 「これで、よかったわよね。ザックス」⇒Z

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「ああ、もちろんだよ」 伴侶のその笑顔にザックスも相好を崩す。 「無関係の人達の安全は完全に守り切らなくちゃ。 　そして関係者でも、こんなことで傷つくことは 　可能な限り少ない方がいいんだ…… 　ちょっと考えてることがある。みんな聞いてくれ」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「俺はこの戦いで誰一人殺さないつもりだ」 そう言い、聖印を変化させた光の剣を出現させる。 「こいつで斬れば相手の体を傷つけず体力だけを奪い、 　戦闘不能に持ち込むことができる。これで戦えば 　急所を外すような面倒をしなくても敵を殺さずに倒せる」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「逆に言えば、そんな便利な物があるからできることだ。 　真似はしないでくれ。 　敵に情けをかけるかどうかは一人一人の判断に任せるけど、 　敵の命を気遣って自分が危険になることだけは避けてくれ。 　もちろん俺もそうなるつもりはない」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「特に兵士たちにこれを徹底してほしい。 　『ザックスは敵を殺したくないのか。 　　だったら自分たちもそれにならわなければ～』 　ってのが危ない。別にどうしても助けたいってわけじゃないんだ」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「大戦もそうだったように、この戦いもさ。 　敵が憎いとか、悪い奴だから許せないとかじゃなくて 　大体は似た者同士が立場や意見の相違から敵味方になって、 　だから相手を滅ぼしつくすまで戦うようなもんじゃないだろ？」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「戦い自体は全力で戦って、勝敗がついてもまだ命があればもうけもの。 　その後は、勝者が敗者を受け入れてひとつの勢力になっていく、 　っていう戦いのはずだ。敗者も、最初は嫌々でも一緒に過ごす内に 　それが悪くないと思ってもらえた時には本当の仲間になれる」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「戦い自体は全力で戦って、勝敗がついてもまだ命があればもうけもの。 　その後は、勝者が敗者を受け入れてひとつの勢力になっていく、 　っていう戦いのはずだ。敗者も、最初は嫌々でも一緒に過ごす内に 　それが悪くないと思ってもらえた時には本当の仲間になれる」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「何も敵の生存者みんな仲間に引き入れようってわけじゃないけど 　声だけはかけるつもりだ。その時に生きている人間がひとりでも 　多ければいいなって思ってるだけで、 　この戦いが殺し合いであることは否定しない」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「情けをかけられたことを屈辱と取る者もいるだろう。 　そんなことより命の方が大事だという者もいるはずだ。 　どっちかなんて一々確認してられないから、 　とりあえず俺は全員殺さずに済ませる」 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「侮辱だって怒る奴には 　『傷つく誇りがあるんだったら自分の生き方を見つめ直せ、 　　それでも不服なら鍛え直してまた来い。俺を本気にさせてみろ』 　って言うつもりさ。俺の考えはこんなとこだ。 　そこをちゃんと、あらかじめみんなに伝えておきたかった」 →T

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 いつの間にか食堂は静まり返っていた。条約の英雄の言葉。その暖かさに、聞き覚えのある言葉に兵士たちがちらとケイン、エレンを見つめる。 ケイン「なんつーか、もうこれ俺の言葉要らないんじゃないかとか思うんだけどさ」 苦笑しながら、兵士たちに声をかける。 （続）

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 ケイン「そういう事だ。……お前たちも分かるだろ？聖印を、邪紋を、混沌を操ることが出来る者と出来ない者の差を」 その言葉は自嘲する様な口調、むしろ暖かさすらあり。 ケイン「お前たちはお前たちが出来ることをすれば良い。こんな英雄の真似してたら命が足りんわ」 （続）

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 ケイン「でもな、これだけは言わせて欲しい。俺たちは、お前たちがいるからこそ戦えるんだ。人数が居るからこそ、出来ることがあるんだ。 ……あの大戦の最後の戦いでも言ったろ？お前たちだって、一人一人が英雄なんだ。自分なんか……なんて考えてなくて良いんだ」 （続）

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 ケイン「俺も、出来る限りは命を奪わずにやってみる。皆もやれるならやってみたら良いんじゃないか？」 但し！とそこでケインがニヤリとした顔になり。 ケイン「お前たちは盾だってことは忘れるなよ？……怪我でもしてみろ？エレンが後でうるさいぞ？」 （続）

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 エレン「ケイン！一言余計ですわよ？……でも、本当に。皆、盾としての自覚があるならば。あの大戦で盾として働いた皆ならばこう言っても良いでしょう……誰一人として怪我をする事は許しません。死ぬなど以ての外です。その上で、敵兵すら生かしてみましょうか！」 （続）

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 わあっと食堂全体が沸き上がる。エレンは満足そうにその兵士たちを眺め、ケインはザックスへと笑顔を向ける。 ありがとう、など今更言う必要も無いだろう。だって、ザックスはザックスの思いで言ってくれたのだから。それが偶々二人の思いと重なっただけ。 （続）

てるぼー@なんか書いてる @terubow_trpg

＃ライオネル襲撃 けれど、偶然では無いだろう……そういう親友を持てたことに、自然と笑みが零れる。 メイベル、ザックスと笑顔を向けあいながら、胸中でこう叫ぶ。 ケイン（さあ、ライオネル？こっちは準備万端だ。いつでも来るが良いさ！お前たちの力、この兵士たちを破れるか……？） →GM

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 ザックスはその光景に打ち震えていた。 兵士たちはケインとエレンの想いに応え 各々が自らの意志で立った英雄たちで、 共通の目的のため団結している。 いつもケインが教えてくれる 『一人ではできないことを皆と共に成し遂げる』 という精神がここに体現されている。 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 だからこそ胸の奥がかすかにざわついた。 本当にこのまま彼らを戦わせていいのか。 勝負は時の運。 対面した敵が命を気遣っても 勝てる相手かの判断も難しい。 誰も運に見放されず、判断も誤らない、 そんな都合のいいことは期待できない。 このままでは誰かが死ぬ。 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 それは仕方のないことだ。戦いなのだから。 これまでは自分にそう言い聞かせてきた。 でももうダメだ。虫がいいとか、常識だとか知ったことか。 この素晴らしい連中を、一人たりとて死なせやしない。 何はともあれ、それだけはもう譲れない。 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「――！」 そう決意した瞬間、頭にかかっていた霧が晴れた。 バラバラだった思考の断片が次々に組み合わさり ひとつの結論を導き出す。 「……エレン、ケイン、メイベル。話がある」 ザックスは己の考えを伝え、三人もそれに頷いた。 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 食後、エレンの命を受け 兵士たちは陣幕の外に整列した。 彼らの前にザックスが現れる。 その体は聖印を足場にして宙に浮いていた。 高所に立つことで全員と互いに顔が見れる。 一通り見渡してから、ザックスは話し始めた。 （続）

天城リョウ＠webロボ小説家 @RyouAmagi

＃ライオネル襲撃 「みんなも知ってると思うが、 　俺は全てを救い切れない現実に 　無謀に挑戦して自滅しかけた阿呆だ。 　だがそんな俺でも、初めから 　失われることを受け入れている命がある。 　それは自らの意思で戦場に立った戦士の命だ」 （続）