【心中天の網島】木ノ下裕一の稽古日誌まとめ

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

…ある時は原作に忠実に糸井語訳し、ある時は近松の持っていたであろう〈イメージ〉を糸井流に広げ、ある時はもっともっとイメージを〈飛ばして〉糸井オリジナルにしてしまう。そのさじ加減の妙。木ノ下はそこにとても感動してます。糸井・近松の往復書簡のような作品にしたいな。いや、なるよ、絶対。

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

…ひとつだけ、言いたい。それは、どの曲も、〈近松への応答〉になっているということ。現代の演出家・糸井幸之介が、300年前の演劇人・近松門左衛門と、がっぷり四つに組み、一歩もひかず対等にクリエーションしているということ。ある時は近松をリスペクトし、ある時は近松の不足を補い、(続

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古日誌番外編。昨日、糸井さんが劇中歌を全曲書き上げてくださった。本当にお疲れ様です！主宰者が「イイ！」とか「名曲！」とか「素晴らしい」とかいくら書き並べても「どうせ煽りか、宣伝か」と勘繰られるのも癪ですので、讃辞はぐっと胸に止めておきますが、ひとつだけ、(続

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

…少しでも、糸井さんが、有効に時間が使えるように、早めに落とし込んでいくべきものは、お腹に入れておかないとね～。俳優さんたちの対応力の凄まじさ、役の咀嚼の仕方、工夫の面白さに、あたしゃ、つい興に乗ってしまったわ。

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『心中天の網島』稽古十四日目。この日は糸井さん、作曲に専念するためにお休み。かわりに木ノ下が代稽古を仰せつかる。ひとまず、補綴台本に忠実に、プレーンな芝居として、『紙屋内』を立ち上げてみる。基本的な戯曲解釈や註釈を挟みつつ、みんなで『紙屋内』を理解し、咀嚼していく時間。(続

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

…これは、云わば、糸井さん(と、俳優たち)と、演目(『～天の網島』、登場人物たち、または近松)との〈お見合い〉のような時間です。 お見合いにしては、濃密すぎる毎日だけどね。お見合いだと思って来てみたら、なぜかラブホテルに着いてしまった、みたいな。糸井さんが稽古に合流してまだ四日。

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古十三日目。『河庄』を頭から終わりまで、不確定な部分は残しつつも、糸井さんが演出を付けながらやっていく。やりながら、このままでイケる部分、再考の余地がある部分、そして課題などを一つ一つ洗いだし、ジャッジしている様子が、糸井さんからひしひしと伝わってきたなぁ。(続

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

…とにもかくにも糸井さんが稽古に合流してまだ三日。どんどん試していただいて、ジャッジしつつ、ある意味で〈演目と仲良く〉なっていただけたら本望です。

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…つまり、今時分が、演出家にとって一番負荷のかかる時期だと思う。言葉、空間、身体をどう扱うか、それぞれ原作(または本家の歌舞伎)とどう距離をとりつつ、どこで古典とガッチリ手を繋ぐのか。個々の役や演目全体をどう解釈するかなど…考えないといけないことが一気に押し寄せますから。(続

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古十二日目。いよいよ糸井さんが演出をつけながら『河庄』(第一場)のはじめから順を追って作っていく。糸井さんからの駄目だし、注文が全く途切れず、刻一刻、試行錯誤しながら実験を繰り返しておられる。そうなんだなぁ、完コピが終わって本格クリエーションが始まった頃、(続

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古十一日目。前半は歌の稽古、後半は芝居の稽古。糸井さんのギターに合わせて何度も俳優さんに何度も歌ってもらいながらキーの高さを決めていったり、メトロノームを使って微細なテンポを探ったりと、楽曲も現場でどんどん変化していきます。初の音楽劇、観るものすべてが新鮮です！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古十日目。補綴台本読み合わせのあと、糸井さん作の楽曲の稽古。特に『心中天の網島』テーマソングは、糸井的〈心中論〉とも云うべき内容で、デモテープを聴いて思わず唸ったもんね！俳優さんが唄うことで新たな発見もあり、稽古後、歌詞について細かい事を数点、糸井さんに提案。

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

完コピはおしまい。で、これからは、いよいよ糸井さんに稽古場の主導権をお渡しします～。今日は補綴台本の読み合わせをします。どんなクリエーションになるか、楽しみだなぁ。そして、一昨日も、今日も、木ノ下と糸井さんは、稽古前の打合せ。演出家と作品の話をするのは、本当に楽しいなぁ！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古。九日目。この日は完コピ発表会(これまでの成果を稽古場で発表する内々の会)！二幕(河庄と紙屋内)を一挙に上演しました。いやーサイコーでした！芝居として面白かった！俳優さん各々、解釈を加えなからの完コピ演技。こちらにも発見あり、刺激を沢山受けました。

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『心中天の網島』稽古七日目、八日目。この日からいよいよ日高さん合流(本当は、ヒダカさんのタカはハシゴダカ)！日高さんのシーンを重点的に歌舞伎完コピ。流石、日高兄、ダンスに手馴れてらっしゃるから、動きをコピーする早さたるや。あと、三味線の音でキッカケを取るのが得意。恐るべし羽衣！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

そして、今日から、いよいよ、我らが御大将・糸井さんも合流！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古六日目。前半は史コーチの指導。後半は完コピ。最近、俳優さんたちは、完コピ演技をしながら、その中に感情とかオリジナリティなものを盛り込んでくれるから、観ていて楽しい。型で遊べるようになってきたら、しめたものです。また、そこまで行かないと完コピの意味はないのね♪

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古五日目。この日は、日本舞踊師範・史コーチの摺足&所作特訓。それにしても摺足の奥深さよ。基本姿勢を掴むだけで大変なんですね。摺足一時間半、のあとは所作。舞踊的側面から歌舞伎の動きをわかりやすく解剖して教えてもらう。マジックの種明かしを見ているようですな！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古四日目。小春のくどき、おさんのくどき、丁稚三五郎の文使いのくだりなど、細かく細かく、やっていく。これぞ、少人数の醍醐味ですな！歌舞伎の映像を穴のあくほど、みんなで凝視し、数秒づつに区切って丁寧にコピーしてます。観れば観るほど、歌舞伎はリアリズム演劇です。

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古三日目。糸井さんと日髙さんは『アンデルセン童話集』本番中、武谷さんはKUNIO12『TATAMI』の稽古&本番なので、全員が揃うのはもう少し先。目下の今は、来週、我らが御大将(糸井さん)が合流するまで、どこまで底上げしておけるかが、勝負！糸井さん待ってるぜ！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古二日目。『河庄』の場面を幕開きから細かく完コピ。本当に楽しかったなぁ～！まだ二日目なのにどんどん仕上げてくる俳優さんたち(これがすごい！)、そんな俳優さんたちと映像を観ながら、歌舞伎の演技の意味やポンテンシャルを一つ一つ発見していく楽しさ。完コピの醍醐味！

木ノ下裕一 @KINOSHITAyuichi

『心中天の網島』稽古初日。まずは一時間半みっちり摺り足(これがキツい！)。そのあと、いきなり「河庄」の場を完コピで通してみた(俗に「無茶通し」)。役者さん気の毒…まだ全然稽古してないのに。でも、みなさんすでに台詞はほぼ完璧に入っていて、流石でした！明日は細かくコピーしていくよ♪