実証主義が「疑う2.0」になれる、なんてたぶん妄想なんだけど…

「実証主義 vs 神秘主義」の話の続きです。
6
@tenkyoin

@heis101 まとめありがとうございます。

2009-11-16 05:11:04
@tenkyoin

余談ですが、神秘主義VS証拠主義って、宮台真司の『日本の難点』を貫いているテーマでもあるんですよね。巷では『日本の難点』は沢山の論点を詰め込んだバラエティに溢れる本だと言われてるようですが、僕はなんか、同じ話をずーと繰り返しているように読めました。

2009-11-16 05:12:25
@tenkyoin

あの本の基本路線は「社会は証拠主義に傾きつつあるけれど、証拠主義だけでは対処できない物事が世の中にはあるんだから、神秘主義の価値に目を向けよう」なわけですが、僕はその前提となっている「社会は証拠主義に傾きつつあるけれど」という部分に疑問があって、

2009-11-16 05:14:26
@tenkyoin

一般の人のレベルで証拠主義のプロトコル身に付けることがどれだけ普及しているのか? とも思う。そこには啓蒙の余地が存分にあると思う。ROC曲線(とまで言わなくても感度と擬陽性率のトレードオフの話)やp検定が、高校の数学や家庭科の科目に入れば、人々のリテラシーは格段にアップする。

2009-11-16 05:16:45
@tenkyoin

ただ、最初に啓蒙をする段階では、神秘主義的な教え方が必要になるのもやむを得ないんだろうなあ・・・

2009-11-16 05:17:55
heis101 @heis101

社会全体が「理系」化してきてる(≒証拠主義への傾倒)、というのはあると思います。これを引き起こす要因は過剰流動性でしょう。昔、これに関することを記事にしたことがあります。回りくどい書き方をしてますが追記4がまとめ的な感じになってます。http://bit.ly/1zceiB

2009-11-16 05:33:24
heis101 @heis101

ルーマンの体系は、今or過去の社会を理解するのには役に立つが、それで今後の社会の趨勢を予測するのは難しい、ということのなのかなあ。稲葉氏によればルーマンはルンプロインテリ専用読み物らしいですし。。

2009-11-16 05:39:48
@tenkyoin

@heis101 何となくのイメージですが、社会工学的っていう感じですね>理系化する

2009-11-16 05:44:22
@tenkyoin

トレーサビリティの保証というのは、理系学問においても、また社会工学的にも、ここ数十年の間にとても発達してきた概念だと思います。肉の産地がバーコードで分かったり、人の発言のソースがインターネットで辿れたり。

2009-11-16 05:46:48
heis101 @heis101

社会学は「お話」にすぎない、なんて批判されることがあるけど、あれにはどう答えたらいいんだろうか。あれもやっぱり、裏側には証拠主義と神秘主義の対立があるのだろうか。。「お話」にすぎない、をもっとひどく言えば、「思いつき」にすぎない、になるわけで。。

2009-11-16 05:47:32
@tenkyoin

これが行き過ぎると、子供の親が誰であるかについてもトレーサビリティを保証しなくてはならないとか、病気の危険遺伝子を調べ上げて、ガチガチに計算された医療保険を作ってやれとかいう話にもなります。

2009-11-16 05:47:54
@tenkyoin

それが人間の幸福につながるかは分からないのですが、しかしそれが技術的に可能な時代に我々が足を踏み入れつつあるのは間違いのないところで・・・

2009-11-16 05:48:57
heis101 @heis101

「僕らの頭は完璧じゃない」(神秘主義的)、「僕らは少なくとも完璧に言及できることにしか言及しちゃいけない」(証拠主義的)。この対立に欠けているのは、「ぼくらの頭はどの程度完璧なのか」という定量的な視点なのだろうか。。

2009-11-16 05:51:15
@tenkyoin

トレーサビリティって結局何なのか、古くは徒然草の二百四十三段、「八つになりし年」みたいな話があって、世界中の宗教は必ずこの論題(特異点問題というか)を抱えている。

2009-11-16 05:51:48
heis101 @heis101

記録は裏切らない、なんて、長期間で見れば嘘もいいところで、デコードの規則は少しずつ変化しているんだから、記録がいつかはアナログ化する。そうなったときに、「証拠主義」なんてことを言ってられるのだろうか。。

2009-11-16 05:54:05
Proxxy @flextv

@heis101 ある意味、お話なのかもしれません。しかし、なんというか、社会をよりよくする実用科学的なものになって、意味がある。理論や研究や対策、そして、啓示的なものも

2009-11-16 05:58:33
heis101 @heis101

「徒然草 第二百四十三段」問題?は、鶏と卵の問題に似てますね。或いは合成の誤謬かな。今では土から生えてきたとか空から降ってきたとかいう言い方は、しなくてもいい気がする。(もっとも、個人の信仰のレベルではまた別でしょうけれど。)

2009-11-16 05:59:45
@tenkyoin

M2になりし年、指導教官に問ひて云はく、「博士は如何なるものにか候ふらん」と云ふ。指導教官が云はく、「博士には、人の成りたるなり」と。また問ふ、「人は何として博士には成り候ふやらん」と。指導教官また、「博士の教によりて成るなり」と答ふ。

2009-11-16 06:02:08
heis101 @heis101

. @flextv それは「実学だから意味がある」という方向で説明する論法だと思うのですが、私は、実学と非実学の区別は妄想的なものだと思っています(←たぶんかなり少数派)。人間にとって実学であると自覚されやすいかどうかの違いがあるだけだというか。

2009-11-16 06:02:10
@tenkyoin

また問ふ、「教へ候ひける博士をば、何が教へ候ひける」と。また答ふ、「それもまた、先の博士の教によりて成り給ふなり」と。

2009-11-16 06:02:41
@tenkyoin

また問ふ、「その教へ始め候ひける、第一の博士は、如何なる博士にか候ひける」と云ふ時、父、「独逸よりや降りけん。英吉利よりや湧きけん」と言ひて笑ふ。「問ひ詰められて、え答へずなり侍りつ」と、諸人に語りて興じき。(笑)

2009-11-16 06:03:37
heis101 @heis101

証拠主義というのは、デコードの規則が変化しないというローカルな条件のもとでのみ使える方法論なんだろうな。でも、こんにちでは、あたかもそれが万能の方法論であるかのように喧伝されすぎなところがある。

2009-11-16 06:06:47
heis101 @heis101

証拠主義というのは、神秘主義のアンチテーゼなんだろうか。それは神秘主義への不信に由来するのか、それとも、神秘主義への満腔の敬意に由来するのか。ぼくは後者でありたいと願っている。

2009-11-16 06:08:43
heis101 @heis101

ぼくはだから、この証拠主義と神秘主義の対立に対しては、「信じる」ということをもっと突き詰める必要があるのではないかと思っている(たぶん)。「信じる」ということがあまりにも、よく分かってなさすぎると思うわけです。

2009-11-16 06:12:22
heis101 @heis101

学問の領分が、いかにそれっぽいお話をでっちあげるか、ということなのであれば、それはもう、血液型性格診断の結果に一喜一憂するのとほとんど変わらないのであって…なんて思うけれど、実際のところ、そうなのかもしれない。あえて違いを言えば、疑うという気概を持ち合わせてるかどうかくらいか。

2009-11-16 06:31:25