【GUNNER】- Wake Up "Soul" Stand up "HeavenlyDragon" -

AKITO @MASKEDGUNNER

「この端末でお前の身体を調べた…お前は艦娘の姿と…鍔の部分に単装砲を搭載したナイフほどの長さの刀身を持つ武器の姿を…自在に使い分けることができる…」「ちょ…それって一体何なんだよ？」「Fleet Girls Weapon…略してFGW…俺の作った技術が身体に反映されたな…」 23

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「俺は海域で沈んだ艦娘をサルベージし…それを再構成することで艤装として復活させることができる…」「なんかスゲェ事してんな…軍に追われないのか？」「たまに勘違いで襲撃を受ける……」「だろうな！あんたの格好も提督っていうより特殊部隊だしな！」 24

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「しかし…侵食された個体を浄化しFGW化したのは初めてだ…これはもはやただのFGWではないな…名前を付けるとしたら……」仮面ガンナーは少し考え、天龍にこう言い渡した。「変身する…つまり『morphing』…お前は『MFGW テンリュウブラストダガー』だ…！」 25

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「ん…えっと…。」天龍は頭の中がこんがらがっていた。「天龍…お前に頼みがある…」「なんだ？」戸惑いながらも返事をする天龍。「一緒に泊地水鬼を…倒さないか…？」「…は？何言ってやがる？相手はあの泊地水鬼だぞ！わかって…」「この際なんだっていい…！！！」言葉を遮る仮面ガンナー。 26

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「俺は…倒さねばならない…あの敵を絶対に…！」仮面ガンナーは強い口調で言い放つ。「どんな野郎であっても…それは逃げる理由にはならない…！」「…お前もあいつに恨みが？」「ああ…お前もか…天龍…」「ああ…目の前で姉妹艦がやられてな。」天龍は続けて独り言のように呟く。「龍田…。」 27

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「改めて頼む…天龍…俺と共に戦ってくれ……！」天龍の協力が不可欠、仮面ガンナーはそう信じていた。そして。「…わかった。助けてもらった恩もある。手伝ってやるよ！この無謀な作戦にな！」天龍は仮面ガンナーと共に戦う決意をした！ 28

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「よし…そう来なくっちゃな…！」仮面ガンナーは喜びの感情を抑えられなかった。しかし事態は思ったより深刻である。「VR鎮守府を使える状態にしておかなければ……待てよ…？あれが使えるか…？」仮面ガンナーはエスカドライザーEVOとは別の端末を取り出す。「ビクトリーアナライザー…」 29

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ビクトリーアナライザー。仮面ガンナーが「流れる銀河の世界」でアークスタイプのパワードスーツを制御するのに使用するデバイスだ。ここは異世界だが、その機能は問題なく使用できる。「これに丸ごとデータを移動できれば…やってみるか……」仮面ガンナーはエスカドライザーEVOを取り出す。 30

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エスカドライザーEVO内のメモリーカードを抜き取り、ビクトリーアナライザーに差し込み、ビクトリーアナライザーを操作する。しばらく作業すると、VR鎮守府のメイン画面がビクトリーアナライザーに表示された。『ひとまず成功か？提督！』漣の代わりにVR鎮守府で作業していた摩耶の声だ。 31

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「まあ…さすがに同じ『ライザー』なだけあるな…」仮面ガンナーはVR鎮守府を見た。やはりまだメインのFGWは使用できない。「まあ…このライザーを使えば…とりあえずさっきよりはマシかもな…」仮面ガンナーは天龍を見た。「天龍…動けるか…？」 32

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「悪い…さすがにバテてきた…。」「…そうか…天龍…補給がまだだったな……」「多分長い期間、何も食ってないしなぁ…。」「そりゃそうだ…海の底にいただろうしな…？」仮面ガンナーは食料を探す。しかし持ち合わせがない。「そういや食料持ってないな俺…」「マジかよ！？」 33

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「思えば…FGWを使用してる影響で…弾薬や燃料の補給でなんとかなる体質に変化してるな……」「ほんとにお前提督か？」「…一応な……」「すげぇ曖昧だなオイ…。」「それはそうと…なにか付近に食えるものは…っと……」仮面ガンナーは海岸周辺を探し回る。するとあるものを見つけた。 34

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「なんだ…？デカいものを引きずった跡のような…？」海岸の波打ち際に、大きな跡と、散らばった荷物を見つけた。仮面ガンナーと天龍はそれを集め、中身を確認する。「どうやら…非常用のサバイバルキットみたいだな…」「ちょうどいいじゃん。いろいろ調べてみようぜ。」 35

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サバイバルキットを含めた荷物の中身を調べる仮面ガンナーと天龍。「通信機…は壊れてるな…必要ないが…」「釣具入ってるぜ！何か釣れるかな！？」「お前…案外お茶目だな…？」そんなことを言いながら二人は中身を調べ続ける。そして、天龍が他の物品とは別の荷物を見つけた。「なんだこれ？」 36

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二人はその荷物の梱包を解く。中から出てきたのは…「「非常食だ…！！！」」思わず歓喜する二人。中に入っていた食料は4種類が2つずつ。乾パンと肉らしき缶詰と缶入りの味噌汁、そしてキャンディだ。「こんなところに落ちてるなんて…運がいいぜ！」「状態も問題ないな…食うか…」 37

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開封した味噌汁の缶を握り締め、乾パンを次から次へと口に運ぶ仮面ガンナーと天龍。乾パンをほとんど食った後、二人は肉の缶詰を開ける。「ほう…よくできているな…肉の味がするタンパク質か…こんなレーション初めてだ……」夢中で食べ続ける二人。 38

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最後に残ったのはキャンディだ。「デザートまであるとは…随分と充実した非常食だな…」封を開け、キャンディを口に放り込む二人。すると二人は久々の甘味にたまらず「おいひーい…！！」と喜んでいた。二人はキャンディを口の中に数個放り込み、残った分は仮面ガンナーがベストに収納した。 39

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食料をほとんど食い尽くし、満足げに地面に横たわる仮面ガンナーと天龍。「食った食った…」「食事らしい食事なんて久々だぜ！」「ははっ…お互いにな…！」笑いあう二人。そして仮面ガンナーは食料の梱包を見てあることに気がつく。「この食料…………鹿屋基地って書いてある……」 40

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「………まさかな…？」「どうした？」「いや…何でもないさ天龍…それより…」仮面ガンナーはライザーを取り出す。そしてその背面部分に備えられたタッチパッドを天龍に向け言った。「ここに手を触れろ…」「ん？ああ、こうか？」手のひらをタッチパッドに当てる天龍。 41

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「しばらくそのままだ……」そう言うとライザーを操作する仮面ガンナー。そして。「補給開始…」仮面ガンナーがそう言った瞬間、天龍の艤装が少しだけ光を帯び、弾薬や燃料が補給された！「すげぇな。どうなってんだ？」「まあ…俺自身が鎮守府みたいなもんだからな…」「もっとわかんねぇ…。」 42

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「さて…」仮面ガンナーは森の向こう側に位置する建物を見る。「あそこの最上階に…奴がいる……」「しぶといやつだぜ。まあ、俺たちもだけどな？」「違いない……」仮面ガンナーはライザーを収納する。「天龍…先ほど言った変身能力は…お前の意思で行える……」「そうなのか？」 43

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「早速やってみろ……方法は…『天角』から頭の中に入ってきてるはずだ…」「よし…こうだな！はぁっ！」天龍がジャンプすると、天龍の身体が光に包まれ、一瞬にして仮面ガンナーが言った通りの武器の姿へと変わった！それをキャッチする仮面ガンナー。 44

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「うまくいったな！これでいいんだろ？」「ああ…上出来だ……」テンリュウブラストダガーを握りしめ、再び建物を睨む仮面ガンナー。「行くぞ天龍…ここからが本番だ……」「おう！行こうぜ！」仮面ガンナーはブラストダガーを逆手持ちで構え、敵の方向へと走り出した！ 45

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「-ウェイクアップ・ソウル・スタンドアップ・ヘヴンリードラゴン-」終わり… 次回…いよいよ決戦だ……