【お玉さんの読書マラソン】「名探偵図鑑完読作戦」第7部

お玉さんの読書マラソン企画「名探偵図鑑完読作戦」第7部は、名探偵図鑑完読作戦Special《僕らの好きな人形佐七》。横溝正史の「人形佐七捕物帳」全短篇180本のレビューという前人未到のチャレンジです。「本まとめ」はその前編として、戦前〜戦中の人形佐七作品81本を紹介しています。
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、名探偵図鑑完読作戦Special 《僕らの好きな人形佐七》でございまするよ。 本日は二本♫ その6「非人の仇討ち」 その7「三本の矢」 をお送りしまぁ〜す ( ´ ▽ ` )ノ

2015-09-15 01:03:19
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「非人の仇討ち」のあらすじ 宮川左近一座では珍事が起きていた。一座の人気役者が謎の女性に酔い潰されての前後不覚、芝居にアナを開けてしまったナァと思っていたら、代わりの何者かが舞台に上がり代役を務めていた。先日は雪之丞、本日は三右衛門。そして、その代役が舞台上で座長を刺し殺す!

2015-09-15 01:03:42
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「非人の仇討ち」 トリッキーな一本。名前の書かれた落し物という証拠品(!)から発生する、わずか三十ページの作品中でのドンデン返しからのドンデン返しからのドンデン返し!(初読時はイマイチよく分からなかったりしたよ) 人形佐七の人情味溢れる姿と、策略家の一面が同時に楽しめる一編♫

2015-09-15 01:04:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「非人の仇討ち」 佐七の子分・豆六の初登場作品なんだけど、たぶんこれは雑誌連載→単行本収録の際、加筆追加されたんじゃないカナ? と思う。 豆六のウザいヤツなんだけど憎めないキャラクター性が、まるで見られないのよね。

2015-09-15 01:04:35
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「三本の矢」のあらすじ 無実の罪で島流しにされた静馬。 その静馬に恋い焦がれている深雪だったが、彼女をゼヒ嫁に! と狙い定める三人の男がいた。 両国の川開きの日、その内の一人が矢にて殺される。犯行現場には島から脱獄した静馬の姿がッ! この事件、静馬の復讐なのか?

2015-09-15 01:05:58
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「三本の矢」 有名な金田一耕助モノの長編が連想されそうなお話なんだけど、中身は全然違うので安心してくださいネ♫ 静馬側の動機が薄いのは気になりますが、佐七によって明かされる真の動機には「ああ、なるほど、そういうことね♫」 けど、あの人の死に様に関しては「そりゃ、ないぜ〜」

2015-09-15 01:06:33
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「三本の矢」 トリッキーな仕様だった「山形屋騒動」「非人の仇討ち」と比較すると本格ミステリとしての強度はガッカリさんな一本だけど、 復讐者の暗躍するオドロオドロしさや、悪そうな女性の仕草などは雰囲気がある。 テンポ、いいよね♫

2015-09-15 01:10:59
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

今宵はこれでおしまい。 明日は三本くらい投下したいものだ。そうしたいものだ?

2015-09-15 01:12:20
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

未読の佐七があと七本なので、一日一本のペースで楽しむことにする♫ 今現在はのりりんの『頼子のために』を読んでるよ

2015-09-15 13:57:35
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

トートバッグに人形佐七を何冊も詰め込んで会社へ行ったり、メシを食いに行ったりしているので、物理的に肩とか腰がツライ

2015-09-16 00:36:27
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、名探偵図鑑完読作戦Special 《僕らの好きな人形佐七》でございます! 本日は その8「犬娘」 その9「幽霊山伏」 その10「屠蘇機嫌女夫捕物」 の三本をお送りします〜♫ じゃんけぇ〜ん、ぽん

2015-09-16 00:51:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「犬娘」のあらすじ 佐七の留守に恐怖に震えた一人の男がやって来た。「明日、殺人が起こる。怖い……」 内容を聞いた辰が迎えに行き佐七は戻るが、そのとき男は首筋を獣の牙で噛まれたような傷跡を残し、殺されていた。 その前後、狼のような大きな犬を連れて歩く、犬娘の姿が目撃されていた

2015-09-16 00:51:58
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「犬娘」 「えっ、原作、つのだじろうΣ(゚д゚lll)」と思ってしまったくらい、心霊オカルト風味エンタテインメントな話となっています。 もう少しで命を落としてしまうところだった佐七 vs 犬の戦闘! 謎の坊主。棺桶の中で入れ替わる死体。隠し扉のある建物。つのだじろうなトリック

2015-09-16 00:52:40
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「犬娘」 最後は理で割り切れるわけなのですが(といっても死体の入れ替わりや、あの人の殺害理由などはかなりテキトー)、そこに行き着くまでの道中が魑魅魍魎蠢いてるかのような怪談冒険小説(?)仕立てなので、そこまでですでにお腹いっぱいなれるんですよね ( ´ ▽ ` )ノ

2015-09-16 00:53:46
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「犬娘」 本格ミステリとしてみると、作中に仕掛けられているミスディレクションがほとんど効果がないのよね、ということで☆ 活劇小説の書き手としての横溝正史の実力はいかがカナ? という観点で見ると☆☆☆

2015-09-16 00:54:51
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ちょっと余談。 つのだじろう作画の『悪魔の手毬唄』ってトップレス魔女三姉妹ばかりに目が行きがちだけど、あのマンガでの金田一耕助のラストの犯人の炙り出しが「あんな原作無視のアレンジ、有りなのか? 」とずっーと思ってたんだよね。

2015-09-16 00:55:30
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

けど、つのだ金田一と同じ犯人の炙り出しで事件を解決するお話が、このずっと後の人形佐七で何編かあったりしたわけで「あっ、もしかして、これが元ネタなのね」と。 つの墓村のラストの締めも地味に佐七っぽいし、もしかしたらつのだじろうって、かなり横溝正史リスペクターだったのではないかしら?

2015-09-16 00:56:59
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「幽霊山伏」のあらすじ 長槍を用いて通り魔的に若い娘さんたちを突き刺し殺す殺人鬼・幽霊山伏が江戸の町に跳梁していた。 怪人をお縄にしようと捜査する人形佐七。彼の前に、夢の中に幽霊山伏が出てくると訴える女性が現れる。話を伺いに行く佐七だが、彼女の屋敷で女中が幽霊山伏に突き殺される

2015-09-16 00:57:30
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「幽霊山伏」 青山先生オススメの一本! 乱歩の通俗物を思わせる出だしから、乱歩そのものな探偵小説のトリックを用いて読者に「?マーク」を植え付けた後、さらに人形佐七の女装という乱歩好みのサービスを行いつつ、しかし終盤は横溝正史らしい草双紙的因縁で幕を引く、変な試みに満ちた短編だ!

2015-09-16 00:58:17
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「幽霊山伏」 つまり途中まで「このお話アレでしょ♫ バレバレだよぉ〜☆」と思わせて、ラストのラストでトンデモないトコロへ連れてってくれる、そんな趣向が用いられてるのよ。 よぉく考えると情念が先走りすぎてて、筆力で無理から丸め込まれてるんだけど、読後すぐに冷静にはさせてくれないのね

2015-09-16 00:58:46
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「幽霊山伏」 人形佐七シリーズでたびたび見られる「有名作家の有名トリック」のリアレンジシリーズの一編とも捉えられるんだけど、この変奏曲は原典以上の凄味があるんだよなぁ。 正史が描くサラサラッと人を殺す殺人鬼→怪人の存在は、乱歩にあった稚戯がなく、なんか怖すぎる

2015-09-16 00:59:08
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

この9本が昭和13年(1938年)の人形佐七最初期の作品。 前年に別の捕物帳を連載しているが、心機一転のシリーズでは新しいことにチャレンジ♫ と短編一本一本に別々の趣向が試みられているのが嬉しい。 横溝正史捕物帳は江戸時代を舞台にした探偵小説。そんな意図をしっかり感じるのよ

2015-09-16 01:00:25
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

昭和14年(1939年)の人形佐七の掲載の場も「講談雑誌」一誌のみ。月刊連載ということで、この年には12本の人形佐七物語が発表されているわけなのです。(由利 & 三津木さんのほうは短編五本。あと時代モノの短編をちょこちょこと発表しているみたいですね。すごい仕事量だ)

2015-09-16 01:01:32
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