『「記者クラブ解体」「新聞社崩壊」とさえ叫んでいればいい幼稚な時期は2010年で終わりでいいでしょう。』
- minazuki_eve
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「記者クラブさえ廃止すれば新聞は息の根が止まり、インターネット報道が代替する」というのはおめでたいシナリオである。「人材」「資金(人材に払う給料含め)」がインターネットにはまだ機構としてない。
2011-01-09 16:06:54人材は、「こいつが取材するとイヤだな」と権力が思うような致命的な情報を取ってくるような記者を頂点に、基礎的なジョブスキルを身につけた記者。これらのジョブスキルトレーニングはまだ新聞とテレビが独占している(アメリカはジャーナリズムスクールで公開されている)。
2011-01-09 16:09:22日本の新聞社が持っている機能には、報道そのものだけではなく、こうした「初等ジョブスキルの教育」という機能がある。これはまだ出ていない議論だ。新聞社外には見えないから。
2011-01-09 16:10:58現在の若い記者の悪戦苦闘を見ていると、新聞社/テレビ局のジョブスキル教育もほとんど衰退している。が、それを代替するものは皆無だ。
2011-01-09 16:13:21私が「新聞/記者クラブ無力化の後のシナリオ」のひとつに「ジョブスキル教育をできる組織をつくる」というのを必ず入れるのはそういう理由。
2011-01-09 16:15:40これまでの議論を見ていると、アマチュア、フリー記者含め、こうした現行の報道企業が持っているジョブスキル育成のシステムに触れているのは皆無だ。そのへんが危ない。権力監視ができる記者のスキルは10年がかかるから。
2011-01-09 16:16:55そして新聞は自滅、老衰で自然死。ネットは報道として機能せず、給料ももらえない記者は再雇用先もなく消える。権力監視は誰もせず、権力者(検察、警察、裁判所、政治家など)にとってのパラダイスが出現する。この最悪のシナリオが現実味を帯びてきました。
2011-01-09 16:23:16仮に連休明けからネットが新聞と交代して記者を総入れ替えしても、与党政治家や官僚が「これは怖い」と思う=つまり権力監視として機能するには5〜10年かかります。人材はそんなに短期には育ちません。
2011-01-09 16:26:425〜10年かかるなら、その間に小沢首相やら前原首相、あるいは自民党の与党復帰などあるかもしれませんね。検察はますます暴走するでしょう。裁判所は腐敗したままでしょう。その間の「権力監視空白」にそれこそネット世論はイライラするでしょうね。
2011-01-09 16:28:13私が正月に、2011年を「ポスト記者クラブ元年」にするには、とメモしていたのは、こうしたことを考えないといけない段階に来ていることを感じるからです。
2011-01-09 16:30:32本来はこうした権力腐敗とメディア腐敗は過去に生産すべき問題だったのに、バブル景気で惚けた(1985〜92年)と思ったら冷戦終結でまたほうけ(92〜95年)、オウムと震災ショックでまた何もできず(95〜98年)平成不況の泥沼と、空白の10年は20年へと延長されます。
2011-01-09 16:34:23@contrite_jp フリー、企業記者をめぐる議論で不毛な点は、誰も「取材先」の官僚や権力内部の人間のことに触れる論点がないことです。なぜなら、記者を「選ぶ」のは彼らだから。彼が会わない、話さないと決めちゃえば企業メディアだろうとフリーだろうと手も足も出ないのは同じでしょ?
2011-01-09 16:40:33以前にもいいましたが、インターネット報道にマネタイズの機能が完成すれば、あっという間に既存メディアとのパワーバランスは逆転します。
2011-01-09 16:42:00年間3億円のマネタイズ(カネを稼いで設備や給料を払うシステム)ができれば、何人か記者を引き抜いてくれば当面(例えば3年とか)何とかなる。記者は5〜10人の小規模所帯でしょうけど。
2011-01-09 16:43:33前にも言いましたが「記者クラブ解体」「新聞社崩壊」とさえ叫んでいればいい幼稚な時期は2010年で終わりでいいでしょう。「3億円のマネタイズで5人前後の記者のネット報道を3年やる」など「金額、人数、期間」を具体的に想定した報道/権力監視の代替機能、実務を考える。
2011-01-09 16:47:43