【原告の陳述書抜粋】フリーランス表現者による秘密保護法違憲訴訟

寺澤有 @Yu_TERASAWA

【決定！】6月25日11時から東京地裁第803号法廷で「フリーランスによる秘密保護法違憲訴訟」の第1回裁判が開かれます。全国から、海外からも、傍聴希望者10,000人以上が結集することを切に望みます。日本の自由と民主主義を守る天下分け目の戦いです。

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フリーランス４３名による秘密保護法違憲訴訟へ提出するための陳述書が吉竹さん @YoshitakeyYyy から送られてきました。以下、印象に残った文章を引用。

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「秘密保護法が施行されれば、既成メディア経営者はますます権力者を恐れて及び腰になります。『権力監視』しようとする記者や、『良心の自由』から記者に協力した人たちは、警察・検察・裁判所一体となったデッチ上げで、社会から葬りさられていく」

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「逮捕者が出る、出ない以前に、秘密保護法が施行されるだけでジャーナリストの取材活動が萎縮、憲法で保障されているはずの人々の『知る権利』が侵害されます。『権力の恣意・悪意』に対する監視機能が働かず、この国が『いつか来た道』に迷い込みます。だから、施行前に止めなくてはならないのです」

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「秘密保護法は思想統制を可能にし、批判勢力を抑圧する手段を無制限に権力者に与え、この国の健全性を破壊する方向に働きます。ジャーナリズムによる権力監視機能は、今以上に強化される制度的保障が必要なのであり、間違っても制限する法制など作ってはならないのです」

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「公務員に『守秘義務』はあっても、憲法19条に基づく『良心の自由』も保障されています。私たち調査報道記者は、国民を裏切る行為を掴むため、様々なルートを通じ『良心の自由』を持つ関係者に接触し説得、極秘の証拠書類が手に入るよう最大限の努力をするのです」

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「あまりにも露骨な資金集めは贈収賄など現行法体系で制御することは可能です。しかし、多くは合法的な利権漁りです。本来の政治家・官僚の使命に逸脱している権力者の利権漁りについては、記者自らが証拠を収集し、その事実を国民に知らせ、判断を仰ぐ権力監視の調査報道をしていかなければならない」

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「何故、権力者が情報漏えいを恐れるのか。為政者に『徳』がなく、私利私欲で政治・行政が行われているからです。自らの『良心の自由』が保てないから漏らす人が出る。秘密保護法は、それを防ぐための新たな法制と言うしかありません。同法を容認するなら、腐敗を監視する調査報道が成り立ちません」

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「具体的事案で罪に問われる人が出る前から秘密保護法は、『良心の自由』により、これまで義憤から資料提供してくれた人まで躊躇させます。記者が近づいただけでも警戒され、取材に応じてもらえなければ、調査報道は極めて困難です。この国の腐敗を少しでも減らすために直ちに施行を停止すべきである」

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「そもそも日常的に憲法を遵守することなく執務にあたっている官庁に、もとより憲法判断を委ねる意味もありません。この訴訟における貴庁の決定も自ずと想像できます」←小笠原さん @ogasawarajun が秘密保護法違憲訴訟へ提出する陳述書の１節。裁判所のフリーランス差別を痛烈に批判。

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フリーランスによる秘密保護法違憲訴訟の原告、丸田さん @marutakiyoshi の陳述書を読みました。元海軍次官の井上茂美が親戚だそうで、戦後、井上が「共産党を治安維持法で押さえつけなければ、戦争は起きなかったのではないか」と語ったことが書かれています。

寺澤有 @Yu_TERASAWA

フリーランスによる秘密保護法違憲訴訟、原告の澤邉由里さんの陳述書には、こう書いてあります。「与えられた情報だけを信じるということは、自らの頭で考えないということです。そういう国民が増えれば、権力者は好都合なのでしょうが、どう考えても国はよくならず、弱者がますます増えるばかりです」

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「情報が特定秘密であるかどうか事前に確認する手段はありませんから、万が一入手できてしまった場合、処罰されてしまいます。運悪く（良く？）入手に失敗したとしても、『未遂、共謀、教唆、煽動』も処罰対象になると明記されています」（古川さん @furukawatakuya の陳述書より）

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黒薮さん @kuroyabu の陳述書は安倍内閣が読売新聞グループの渡邉恒雄会長を情報保全諮問会議の座長に抜擢したことについて、「全国の読売新聞販売店で組織する読売防犯協力会（都道府県警察と『防犯』に関する覚書を交わしている）が個人情報を収集し、警察に通報する」危険性を指摘。

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早川さん @brianandco はフリーランスによる秘密保護法違憲訴訟へ提出する陳述書で「あまりに暴力的な警察や行政の対応に唖然とした私でしたが、更に驚いたのは、マスメディアの対応でした。その場に居合わせ、一部始終を取材しても、全く報道をしないのです」と書いています。

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於保さん @chummiboy の陳述書、「今まで、フリーランスの参加が出来なかった九州電力の記者会見には幸運にも参加することができ、質問することもできた。後に、他のフリーランスの方の努力の甲斐があり九州電力の記者会見ではフリーランスの参加、質問が永久的に可能になった」とふり返る

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「実際に私の取材活動が、国家の重大な機密に触れる可能性がどれだけあるのかと問われれば、それはまったく分からないと答えるしかありません。『何が秘密か』が秘密にされているからです。しかし、その恐れがあるというだけで、十分に心理的に圧迫され、行動を縛られます」（古川美穂さん陳述書より）

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渡部さん @craft_box は陳述書で「今後、日本が戦時的な紛争に巻き込まれ、『秘密保護法』が想定するような防衛・外交・安全保障・テロリズムに関する災害が起きた場合、誰がその災害を取材・記録し、報道するのでしょうか？ 政府が記録し、発表するものだけでは、報道とは言えません」と

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原さん @MrSARU は陳述書で「特定秘密保護法によって、我々ジャーナリストの取材活動に大きな影響が出るでしょう。こうして報道が制限され、正確な情報を知ることができない国民は、生きる上で正しい選択をし続けていけるでしょうか。選択や決断には、正確な情報が不可欠です」と訴える。

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「安倍政権にとってマスコミのコントロールは容易と思っている。目触りと考えているのは一匹狼的なフリーランスのジャーナリスト。恐れずにズケズケと書く、パチパチ映像を撮るからだ。この目を摘んでしまえという意図が見えるのが秘密保護法」と陳述書に書いたのは、元『日刊ゲンダイ』の橋詰雅博さん

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「特定秘密保護法が運用されれば、政府が公式に情報を提供しなかった原発周辺地域の取材は、核物質防護、核テロの防止という観点から禁止される可能性もあり、取材の自由を大きく損なうだけでなく、必要な情報が必要な時に、必要な人たちに届かなく恐れがある」と木野さん @kinoryuichi

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坂井敦さんは「1996年には強制撤去されたホームレスの人々の収容施設に、ホームレスを装って１週間ほど入所し、内部の状況を雑誌に発表。このように特定の施設やエリアに入りこんだり、まとまった期間を使って何らかの体験をするような取材はフリーランス記者の方がやりやすい」（陳述書）という。

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明石昇二郎さんは陳述書で言う。 「取材を通じて『特定秘密』に絡んだ贈収賄事件の証拠を掴み、それを報じようとしたところ、それを阻もうとする国家公務員に殺害されたとする。しかし、その殺人事件自体を丸ごと『特定秘密』に指定してしまえば、事件そのものが完全に闇に葬り去られる」

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相楽総一さんの陳述書。「取材対象者の中には、取材テーマが特定秘密であるかのように取材者に思わせ、それ以外の情報を秘匿しようとする場合もないとはいえない」「国会図書館本館の正面に掲げられる言葉『真理がわれらを自由にする』。立法府がこのような法案を成立させたいことに強い憤りを感じる」

寺澤有 @Yu_TERASAWA

「この法律によって、政府・権力者たちが実際に守ろうとしているのは、『西山事件の沖縄密約』のような、それ自体が政府による違法行為の秘密である。このことは、国会審議で森雅子担当大臣が秘密保護法適用対象の事例として『西山事件』を例示したことによっても明白である」（山口正紀さんの陳述書）