シブヤン海と輪形陣(随時更新)

シブヤン海で使用されたY二五接敵序列はいわゆる輪形陣甲図に基づいて形成されている。
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さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

武蔵が被害担当艦だったという話をよく聞くが、武蔵の輪形陣占位位置が中心艦の大和と違い外圏上に配置されていたことで連合砲火による弾幕の密度からみても狙われやすい位置にいたことで結果的に被害を受け持ったような形になったわけで最初から武蔵を被害担当艦にしたわけではないよ。

2015-09-20 09:52:27
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猪口少将の遺書の「唯本海戦に於て全く他の諸艦に被害殆どなかりし事は誠にうれしく何となく被害担任艦となり得たる感ありてこの点幾分慰めとなる」というのは被害担当艦だったことを示したものではなくシブヤン海での海戦を振り返ると結果的に武蔵が被害担当艦のようになったことを述べてるに過ぎない

2015-09-20 09:58:52
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武蔵の占位位置を囮だとする意見を頂きましたが、戦闘詳報、戦訓報(輪形陣の特性)でも私が当初書いた内容と同様に結果的にそうなったことが明記されている。むしろどこに武蔵を配置すれば囮とならずに済んだのか。

2015-09-20 10:07:28
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

1YBで考えなければならない話である以上は大和を中心占位艦に配置した場合に武蔵の占位位置は史実同様第一警戒線上しかない。これが第二警戒線に配置されていたのなら囮、被害担当艦という話も当てはまるのだけどね

2015-09-20 10:09:58
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回避運動は概ね中心占位艦を基準として、回避する際には中心占位艦に倣って運動するものの各戦艦(状況により巡洋艦も)毎に単独回避を行い、その際は付近の巡洋艦及び駆逐艦はそれに倣って運動する。写真はその一例といえよう pic.twitter.com/8FojjQ9ZpE

2015-09-20 10:43:15
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第十七駆逐隊の報告では輪形陣で連続急降下を受けた場合、次第に各艦との距離が大きくなり陣形は崩れ勝ちになる。よって母艦等を援護する場合は特に緊縮隊形の保持に留意すべきとある。

2015-09-20 10:48:30
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また輪形陣より後落もしくは分離した艦については連合対空砲火の威力圏より逸脱するため敵航空機はこれらの艦に攻撃を指向することが多く。狙われた艦の被害も大きくなるとしている。

2015-09-20 10:54:12
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一例として武蔵については24日1032の35度一斉回頭時に0度方向に雷跡を確認したため単独取舵回避を実施している。

2015-09-20 11:01:57
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艦を航空攻撃から守るためにはどうすればよいかについては矢矧の戦闘詳報の言葉に集約されている。「艦ノ對空兵装ヲ強化スルノミニテハ防空ノ實ヲ挙ゲ得ズ敵機撃墜ニハ矢張リ戦闘機ノ直衛ヲ最善トス」

2015-09-20 11:13:47
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「敵ガ戦闘機ヲ附シアラザル場合ハ敵機減殺ノ好機ナリ航空戦ニ於テハ敵機減殺ハ敵空母ノ撃破ト同一効果アリ」という具合に激化する対空戦闘において自艦を守るために対空火器を増強してきてはいるが最終的にそれだけでは艦を守れませんよと言っている。

2015-09-20 11:18:56
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栗田艦隊所属の艦艇の報告を分析すると、従来より米雷撃機の技量はそれほど高くなく専ら急降下機に対して警戒、対策を行っていた結果、シブヤン海では雷撃機に対する対応に苦慮し、同時に米雷撃機の技量向上に伴い、今後は雷撃機を無視できなくなると。

2015-09-20 18:17:38
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これについては同海戦の検討会においても挙がっている。

2015-09-20 18:18:50
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第一戦隊の報告では敵の目標選定については、第一群輪形陣においては大和、武蔵を中心に指向し、雷撃機は中心艦(大和)よりは寧ろ外圏艦を狙うものが多かった。敵はこちらの主力艦への襲撃後、1、2機を以て警戒艦となる駆逐艦を攻撃するものもあった。

2015-09-20 18:31:30
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シブヤン海では二個群の輪形陣を以て対空戦闘が実施されたがまず敵機が取り付くのは先に進撃する第一群で常に攻撃を受けたことが報告で挙がっている。

2015-09-20 18:34:03
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自分で図を作成するのが面倒だったので下記のブログの輪形陣の艦艇配置を参考にしてもらいたいがこの配置で武蔵を「囮にする意思がある」と言われる方はぜひその根拠を教えてもらいたいね。sea.ap.teacup.com/shin1966musash…

2015-09-20 18:44:39

武蔵への攻撃

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武蔵に対する米艦載機の爆弾及び魚雷の投下高度、距離について。第一次攻撃のイントレピッド所属のSB2C8機が高度4600mで巻積雲を利用して接近、3800mで急降下を実施し、高度760m付近から爆弾を投下。

2015-09-26 22:04:50
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第二次攻撃では同所属機のSB2C8機が高度3400mから急降下を開始、投弾高度は1100m~300mの間と至近距離で投下。その直後 TBF2機が右舷より4機が左舷より雷撃を実施。前者は高度305mと210m、距離1600mで魚雷を投下。

2015-09-26 22:12:02
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後者は高度はそれぞれ300m、230m、270m、240m、距離1600m、1400m、910m、1400mで投下している。

2015-09-26 22:14:38
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第三次攻撃ではエセックス所属のSB2C5機が高度610mより爆弾を投下。第四次攻撃ではエンタープライズ所属のSB2C9機が高度760m~550mから投弾。TBM8機が高度244mより左右から雷撃。

2015-09-26 22:25:38
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第五次攻撃ではフランクリン所属のSB2C3機が高度4300mから急降下に入り高度600mで投弾。TBM9機が高度1500mより雷撃態勢、高度240m、距離3700mで魚雷投弾。

2015-09-26 22:27:55
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イントレピッド所属のSB2C7機が高度3000mより急降下に入り、高度は平均して760m付近から投弾された。 米軍の記録より進入高度、急降下距離、投弾高度等がわかる部分のみ列記した

2015-09-26 22:31:34