高橋源一郎作 「アキューメン(acumen)」と「アンラーン(unlearn)」・「他人に届く思想」

作家 高橋源一郎氏 @takagengen によるツイッターでしか読めない即興小説「午前0時の小説ラジオ」。 思想家 鶴見俊輔氏の言葉を通して、学び、理解し、そして人に伝えるという事とは何か、どうすれば良いかを高橋源一郎氏が語られます。 ソーシャルメディアにおける様々な議論に参加される方にも参考になるのではないでしょうか。
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高橋源一郎 @takagengen

「他人に届く思想」42・「…彼に対してなつかしい思い出だけがある。それが私の日米戦争だ。戦争のあと彼はしばらく先生をし、またしばらく社長をして、やがて妻を失った。その時、手紙をくれた。『住み慣れた家を去るときがきた。アニス(彼の妻)はいない。人生はすばらしい。』…」

2011-01-11 01:43:45
高橋源一郎 @takagengen

「他人に届く思想」43・「…妻はいない、というおちこんだ語調から切れめなしに、『ライフ・イズ・ワンダフル』へ移る、その移行に、ひきこまれた。その突然の心情の流露が彼のものだった。その後ただ一度、彼に会った」

2011-01-11 01:45:24
高橋源一郎 @takagengen

「他人に届く思想」44・ぼくたちの知らないヤングという人物のacumenを伝える鶴見俊輔のacumen。「日米戦争」ということばを伝えるために,ぼくたちに伝えるために、必要なのは、それだったのだ。それが、鶴見俊輔の流儀だったのである。以上です。ご静聴を感謝します。

2011-01-11 01:47:34