- damepo_rengou
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「あれ、お前自分の名前言えるんじゃん。」 「何を言って…」 あたりまえだろ、と言おうとして思い出した。昨日は思い出せなかったはず…… 「ショックによる一時的な記憶喪失ってやつじゃねぇの?」 確かにそうなのかもしれない。事実、友人の名前は未だに思い出せない。 #黄昏町の怪物
2015-10-06 00:45:44なんにせよ良かったじゃねぇかと、青年は笑いながらバシバシと背中を叩いてきた。痛い。 「さて、返してもらうぞ。」 「おう、免許証以外はいじってねぇから、安心しろ。人間を捨てたくはないしな。」 そう言うと、財布を投げ返してくる。慌ててキャッチし、ポケットへと仕舞った。 #黄昏町の怪物
2015-10-06 00:49:13「さて、そろそろ出発するわ。夕方には帰ってくるよ。」 「そうか。気を付けて行って来いよ。」 おう、と返事をし、門へと向かう。不安はあるが、出来ることをやろう。 #黄昏町の怪物
2015-10-06 00:50:25[町]背後から、ふしゅるふしゅる、と奇妙な音。振り返ると2mを越す躯体の怪物が、君を見下ろしている。《力3以上で勝利【魂+1】、力2以下で死亡【魂-1/異形『爪(力+2)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547
2015-10-06 01:00:41……は? 何なんだこいつ え、おい、まじかよ、え、どういうことだ? 思考が固まる。同時に身体が動かなくなる。 そんな俺の目の前に、化け物の爪が迫った。 #黄昏町の怪物
2015-10-06 01:02:27ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2日目 死亡1回 【魂10/力2/探索0】 所持異形: 爪(力+2) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2015-10-06 01:04:063日目 ~混乱と休息~
[ハンドアウト]スピーカーからチャイム音が流れ、君は意識を浮上させる。目の前の黒板には大きな文字で「うそつき」と書かれている。《開始地点[学校]shindanmaker.com/541542》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541552
2015-10-07 01:12:26キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン 懐かしい音とともに意識が浮上する。俺はゆっくりと目を開けた。 ……ここはどこだ? 辺りを見渡すと、そこは学校の教室と思われる場所だった。しかし大学ではなさそうだ。机が小さいから小学校か中学校だろうか。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:14:46正面を見ると、黒板には「うそつき」と書かれている。生徒の誰かが、一緒に帰る約束をしていた友達に置いて行かれたのだろうか。 頭が痛い、どうしてここにいるのかが思い出せない。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:17:35ふと自分の手を見ると、そこにはあるはずのない、いや、あるのが当然だが異常なまでに大きな爪があった。 その爪を見て、俺は思い出してしまった。町で出会った怪物のことを。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:27:56自分が死んだという体験、しかし生きているという異常性、そして自分の身体の変化についていけず、俺のキャパシティは限界を迎えた。 喉の奥から、熱いものがこみ上げてくる。気が付いたら、思い切り吐き出していた。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:29:50ひとしきり吐き終わると、混乱する頭を必死に回転させる。自分に起こったことを考えまいとすればするほど考えてしまうものではあるが、止められない。考えたくないのに、どうしても現実を突きつけられる。 「とにかく、ここから出よう……でもこの爪じゃあ……」 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:31:08そう、この爪では到底役場には帰れそうにない。自分自身が化け物になってしまったこと、その事実が、ここがゲームの、黄昏町の怪物の世界なんだと真実を突き付けてくる。 「おいおい、こんなの漫画の世界だけだろ…」 事実を受け入れられはしないが、とにかく今は動くしかない。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:34:48[学校]そろりと扉を開くとそこは保健室。清潔なシーツと布団があれば、ぐっすり眠ることができるだろう。《探索3以上で失くしている感情をひとつ取り戻す【魂+1】、感情を何も失くしていない場合無条件で【魂+2】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541542
2015-10-07 01:35:46「……保健室か。」 昇降口を探して探索していると、保健室を見つけた。入ったとたんに、強烈な疲労感に襲われる。 「くっそ、何だこのだるさは……」 ここは保健室だ、目の前には枕とベッドがある。 「少し休むか」 襲ってくる疲労感にどうしてもあらがえず、休むことに決めた。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 01:40:13「少しだけ、休ませてもらおう。」 ふと気づくと、手に生えてる爪は普通のものになっていた。しかし、何故かわかってしまう、先ほどの爪をどうやって出せばいいかを。 「………」 爪を出し入れしてみる。ここまでくると、作り物のように見えるから不思議だ。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 09:07:53……夢じゃ、ないんだな いったい何なんだ、この世界は。最初はあいつのいたずらだと思ったが、これはその範疇を超えている。本当にゲームの世界に入ってしまったのだろうか……。 「ベッド、お借りします」 誰に言うわけでもなくつぶやき、俺はベッドに潜り込んだ。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 09:21:42明日俺はどうなっているのだろうか、果たして、俺の体は元に戻るのだろうか。そんなことを考えつついると、どうしても抗えない睡魔に襲われ、俺は意識を失うように眠りへと落ちて行った。 その眠りは、久しぶりの安息であった。 #黄昏町の怪物
2015-10-07 09:24:44ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3日目 死亡1回 【魂12/力2/探索0】 所持異形: 爪(力+2) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2015-10-07 09:27:404日目 ~暴力~
目が覚める。時計の針は11時を指していた。しかし、辺りは少し暗くなっている。 「……そういえば、ここはいつも黄昏時なんだっけ」 ここが現実世界ではないことを思い知らされる。さすがにそろそろ慣れてきてしまい、そんな自分に驚く。 #黄昏町の怪物
2015-10-08 10:41:14