2014年9〜10月頃 狭間と彩雅

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--- @tune_sig89

彩雅】胸元に手をっ持ってゆきジャケットの胸ポケットの中を確認するようにして中の物を指先でつつけば、やはり表情に変化はないがふふんと笑うような心地で少しばかり歩みを速める。細い身で人の波を縫っていく。口元のチェーンがしゃらりと揺れる。

2015-10-06 14:54:37
狭間 駿 @c_yu_n

狭間】銀の細い鎖の気配。

2015-10-06 14:56:26
狭間 駿 @c_yu_n

狭間】それがどうしてよぎったのかは分からないが、しゃらりと繊細に揺れるのが、見えたような気がした。ふっと、特になんの気もなく、肩越しに背後を振り返ってみる。@tune_sig89

2015-10-06 14:57:40
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】何をさがすというわけでもなく、ただ漠然と振り返った視線。けれど、目を引く整った顔とベレー帽のその姿は、人の流れの中に見つけられるだろうか。

2015-10-06 15:01:53
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】彼の身体の動きは注視している。その首の動きに合わせて自らの身を対角線上、視界に入らぬように横に逸れよう。わずかでも構わない。流れる人の陰に隠れて回り込む。

2015-10-06 15:02:11
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「……?」 そのひそやかな動きに流されて、相手に気付くことなくふたたび前をむく。ゆるめた歩調を元に戻して、先ほどまでと同じように歩きはじめる。

2015-10-06 15:06:21
--- @tune_sig89

彩雅】人の歩みに合わせて、緩やかな雑踏の中に溶け込んで、彼を視界には収めながら進行方向に気を配る。彼のその仕草は気付いたというよりは何かを感じただけのように思えた。けれど彩雅にとってそのささやかさだけでも十分面白く感じる。

2015-10-06 15:07:08
狭間 駿 @c_yu_n

狭間】やがて、一軒の喫茶店の前に辿り着く。知った店。入り口の扉を見上げるようにして、僅かのあいだ佇み、思案する。 「……、」 それから、この店に入ろうと決めた様子で、手をかけようと古風なドアの取っ手に手をのばす。

2015-10-06 15:13:13
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】道は飲食店の多い通り。小さなビルが立ち並び入り組んだ裏路地も多い。数歩離れる距離まで詰めて、少年の斜め後ろにつけば身に着けていたお守りの中にコピーされた異能を発動する。光の異能。お守りの中には金色の髪が忍ばせてある。

2015-10-06 15:16:01
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】光によって姿を見えなくし、店の前で立ち止まった少年の、手がその扉に手が触れる前に首根っこを掴むようにして手をのばそう。それが出来たのであれば首に腕を回し、身を翻して店の横の裏路地に背中から潜りこもうとする。

2015-10-06 15:19:38
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「!?」 力がかかったことにだけ気付いた。わけが分からないながらも抵抗しようとする。足をその場に踏ん張って、そして一拍置いて、次は背後の、足元に突き抜ける風。誰がいるのかは分からないが、その形をおぼろにも把握し、そしてそれが人間なら足元を掬うような。

2015-10-06 15:23:06
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】彼の身体に触れたと同時に、彼の姿さえも光の異能で周りから見えなくしてしまう。一人の少年がその建物の中に入った光の映像だけを残して。

2015-10-06 15:24:00
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】続いて、ぱぱぱんっと空気を擦過して、耳元のあたりの空間に乾いた連続した破砕音。足が崩せないにしても、怯ませ、それから周囲の目をこちらに向けさせるような。

2015-10-06 15:24:56
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】自分の姿まで消されたことには気がつかない。まだ、何が起こっているのかすら把握していない。

2015-10-06 15:26:04
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「ッ、わ、ア、!」 動く余裕があるならば、肘を後ろに向けて振り回そうか。声は意味もなく咄嗟に出たもの。

2015-10-06 15:27:42
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】日中の人波に気付かれないまま、少年を暗い路地裏と引きずりこもう。そして首に回した腕と反対の手で胸ポケットから出したモノを彼の背中にごり、と突きつける。 「暴れると、打っちゃうよ?」 彼の聞いたことのある声でその耳元に囁く。

2015-10-06 15:29:11
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「! …、」 背に当った正体不明のものの感触と、それからその声、つづいてその内容に、口を閉ざして動きを止める。黙る。視線だけ背後にむけるようにして、そこにいるであろう相手の姿を捕捉しようとしてみる。

2015-10-06 15:31:24
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】もともと表情が動きにくいせいもあるが彼が取り見出し、抵抗する予想は有ったのでそれらに対して顔を顰めるようなこともない。空砲のような音も、誰彼かの耳に入ってそちらに目を向けただろうが、光で姿をくらました自分たちを見つけるのは似た異能者でないと難しいだろう。

2015-10-06 15:32:31
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「………なんの用?」 低くぼそ、と、短く訊いてみる。相手の姿は見えるだろうか。

2015-10-06 15:34:05
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】お互いの光の異能を解除する。代わりに外の通りからこちらが見えぬようここのの入口に何の変哲もない路地裏の写った薄い光のスクリーンを貼る。お互いの姿が見えるようになるだろう。

2015-10-06 15:37:04
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】(……京屋、彩雅…、) 特段の表情が現れていないように見える、面のような中性的な容貌を、背後に向ける視界の端に確認して認識する。背に当てられたものがなにかははっきりとしないが、六割くらいの確率で、銃器かもしれないと考える。そろそろと両手を上げる。

2015-10-06 15:39:56
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】「ご挨拶だね」自分のことは棚に置き彼を捕まえたまま肩を竦める。「そろそろ何か面白い情報はないかと思ってね?情報屋」

2015-10-06 15:43:17
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「なにもないよ」 お手上げの、ハンドアップのポーズを中途半端にとったまま、にべもなく答える。実際なにもない。ので簡潔だ。

2015-10-06 15:45:01
--- @tune_sig89

@c_yu_n 彩雅】水色の、自らの透視異能を発動させた瞳で彼のこめかみあたりを眺めながら「そうかい」と特に感情のない声で返す。「ボクの前にふらっと現れるもんだから、何か持っているのかと思ったよ」

2015-10-06 15:49:13
狭間 駿 @c_yu_n

@tune_sig89 狭間】「はいィ?」 あまりといえばあまりな言いように、眉間に皺を寄せる。 「べつにアンタの前に…現れた覚えは…俺ねェん、だけど…、」 そういうフシが自分の行動に見受けられただろうかと、過去数日分に遡って考え考え言う。若干言葉がスローペースになる。

2015-10-06 15:52:09
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