#お好み焼き屋浜風 まとめ４【艦これSS】

紅吏珠名 @chrishna_c2

幻肢痛（ファントムペイン）。 組みこまれた代替組織により十全の補強がなされたはずの竜骨の疑似器官が、夢の景色ごと軋んでいくような痛みを伝える。 その、あるはずのない痛みによって彼女は意識を掘り起こされ、夢だったものはノイズとなって、泡沫のように掻き消える。 #お好み焼き屋浜風

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かつて天城型巡洋戦艦ネームシップとして生を享けたはずであった。 だが突然起こった災害のために艦体を支える要にあたる竜骨を破損し、航行する術を失われたはずの彼女は“、奴ら”の手による禁断化改修によって、その姿形を大幅に変質させられることになる。 #お好み焼き屋浜風

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「アカ、ギ……カガ……」 その言葉があらわす意味を、今の彼女に理解する術はない。 頭部に接続された“奴ら”の装置が、これ以上の記憶の深淵を辿ることを許さなかったからだ。 #お好み焼き屋浜風

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考えることをやめた途端に彼女自身を苛んでいた頭痛と幻肢痛がやみ、代わりに装置から強制的に流しこまれる「何か」の作用によって、すべて遠く霞んでいくような多幸感が全身をくまなく包みこんだ。 #お好み焼き屋浜風

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さきほどまで見ていた夢のことなどすっかり忘れ、護衛艦隊旗艦・改装空母・深海棲艦ヲ級は立ち上がる。 まるで糸に攣られた人形のように、淡々と、哨戒任務をこなしていく彼女。 彼女がかつて天城と呼ばれていた頃の面影は、いまだ昏い海の水底へと沈んだまま――。 #お好み焼き屋浜風

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――いっぽう、赤城と加賀は。 「お待ちどうさま。お好み焼きワ級2枚追加です。ごゆっくりどうぞ」 「はむはむもぐもぐ。相変わらずの焼き加減ね。演習前の腹ごしらえには丁度いいです」 「……くしゅん。あら、誰か私たちの噂でもしているのかしら？」 #お好み焼き屋浜風

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「おっぱいは　揉むことと　見つけたり　by谷風」 「んなわけあるか」 #お好み焼き屋浜風

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「谷風。今日という今日はもう許しません」 「お？　ねーちんやるか？　やるからにはとことんいくぞ」 「そうですね。ここでは人目がありますので表に出ましょう。龍驤さん、お店のことはよろしくお願いします」 #お好み焼き屋浜風

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「まーた姉妹で痴話喧嘩かいな？　店番ならうちが引き受けたるから、ちゃっちゃと済ませてき」 「ではいってきます」 #お好み焼き屋浜風

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「ここなら多少のドンパチやっても大丈夫だな」 お店から少し離れた場所にある河川敷。 ここは仕事のちょっとした息抜きや簡単な演習、こうして水入らずの喧嘩をするのにちょうど適した場所です。 「望むところです。姉として一般常識と云うものを教育してあげます」 #お好み焼き屋浜風

紅吏珠名 @chrishna_c2

「おう。ねーちんよ。一般常識を教えると言うがな。ねーちんは常識とやらの何を知ってるんだ？」 「う……それは」 予想外の切り返しに、私は言葉に詰まります。 「常識といってもそれはねーちんの中の常識だ。あたしの常識じゃない」 #お好み焼き屋浜風

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艦娘として深海から引き揚げられてそんなに長くない私ですが、言われてみればこの時代の常識非常識と言うものに疎く、谷風の物言いに胸を張って言い返せないなんて。 「そうだろそうだろ。だから大人しくおっぱい揉ませろ」 「どうしてそういう話になるんですか……」 #お好み焼き屋浜風

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ですが私には谷風の姉としての責任と務めがあります。このまま引き下がるわけにはいきません。 私ひとりでは埒が明かないのなら……ここは不本意ですが、上官である提督に相談するのみです。 #お好み焼き屋浜風

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≪艦娘相談中（なうろーでぃんぐ）≫ #お好み焼き屋浜風

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「浜風。谷風とはもっと仲良くしなさい。君たちは姉妹なんだから。提督さんからのお願いだよ」 提督。谷風にいったい何をされたんですか。 #お好み焼き屋浜風

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「お？　うまそーな匂いがすると思ったら、りゅーちん何を作ってるんだ？」 「んっふっふ。おはようさんやで谷やん。これはな、うちが独自に考案したオリジナルのお好み焼きや」 #お好み焼き屋浜風

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「豚肉の代わりに鶏肉を使うあたりは、大阪岸和田のかしみん焼きに近いな。卵の代わりに豆乳を練りこんだ生地に、食物繊維豊富なキャベツもたっぷりや。これを食うたら、おっぱいがみるみる大きくなるって寸法やで」 「ホントか！？」 「ほんまやで」 #お好み焼き屋浜風

紅吏珠名 @chrishna_c2

「おぉ。それなら、りゅーちんのおっぱいがでかくなったら、あたしに真っ先に揉ませてくれるか？」 「あぁ、ええで。いの一番に揉ませたる」 「約束だぞ？　約束だからな？」 「うちは横須賀生まれやねんけど、心は浪花の女やさかい。約束ごとはキッチリ守ったるで！」 #お好み焼き屋浜風

紅吏珠名 @chrishna_c2

数週間後―― 「なんでや。なんでウチの胸がちっとも大きくなってへん」 「がんばれりゅーちん。おっぱい大きくなるよう、あたしが揉んでやるぞ？　もみもみ、もみもみ」 「谷やんはほんまえぇ子やなあ。あぁ、谷やんの手のぬくもりが気持ちええわ」 「がんばれ。がんばれ」 #お好み焼き屋浜風

紅吏珠名 @chrishna_c2

「はぁ……どないしたらおっぱい大きくなるんやろ」 「あたしはりゅーちんのこと好きだぞ？　おっぱい揉んでも怒らないしな」 「ウチも谷やんのこと大好きや。谷やんに胸揉んでもろたら、いつか浜やんのように乳デカになれるんかなあ」 「おうっ。この谷風さんにお任せだよ」 #お好み焼き屋浜風

紅吏珠名 @chrishna_c2

「もみもみ。もみもみ」 「はぁ～。谷やんのマッサージは最高に気持ちええわ」 「どんな友情ですか。貴方たちは……」 「おはようさん。今ちょっち谷やんと人生相談しとったところや」 「おうっ。あたしとりゅーちんは人生相談だってOKのマブタチだぞ」 #お好み焼き屋浜風