イタズラという学習行為

子供は重大な関心をもってイタズラをする。しかしそれは悪いことをしようとしてではない。純粋な学習行為なのだ。
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shinshinohara @ShinShinohara

トイレットペーパーを全部引きずり出す、糸巻きから糸をどんどん引き出す、床に食器を落とす。息子のやらかしてきたイタズラ(現在進行形)は数知れない。しかしなるべく叱らないようにしている。イタズラは息子にとって「学習」だからだ。

2015-10-12 21:03:48
shinshinohara @ShinShinohara

トイレットペーパーを引っ張ると、どんどん引き出されていく。軸がくるくると動く。引っ張る直線運動が軸の回転運動に転換する様子を興味深く見つめる。引き出した紙がこれほどかさがあるのに、トイレットペーパーの一巻きはとてもコンパクト。これらを体験的に学習している。

2015-10-12 21:06:17
shinshinohara @ShinShinohara

皿を落とすと大きな音を立てる。何度手を離しても下に向かって落ちる。プラスチックは割れないがヒンヤリする重い食器(ガラス、陶器)は割れることがある。割れるとお父さんやお母さんは大わらわになる。食器の質感によって結果が異なることを「学習」している。

2015-10-12 21:09:56
shinshinohara @ShinShinohara

幼児のイタズラは大人からみたらイタズラ以外の何物でもないが、子供からしたら純粋な好奇心から生まれた学習行為。イタズラは面白いから、非常な関心をもって観察する。関心が強いから学びとることも数多い。だからイタズラは本人と他人に危害を与えないなら、ある程度許容する必要がある。

2015-10-12 21:15:25
shinshinohara @ShinShinohara

そうはいっても毎度毎度トイレットペーパーを全部引き出されてはたまらない。うちでは、息子が味をしめだしてすぐ、トイレットペーパーを手の届かない窓際に置いた。使う度に戻すのが面倒だが、引き出されるよりはずっとマシ。

2015-10-12 21:17:48
shinshinohara @ShinShinohara

息子も大きくなり、トイレットペーパーのイタズラもしなくなったと安心し、最近は普通に戻していた。 災難は忘れた頃にやって来る。久しぶりにやってくれた。ええ、息子はずいぶん学んだことでしょう。

2015-10-12 21:19:28
shinshinohara @ShinShinohara

イタズラをされて腹がいつも立たないわけではない。忙しいとき、疲れているときはイラッとする。つい声を荒らげてしまうこともある。それは人間だから仕方ない。他方、息子も悪いことだと思ってやっている訳ではない。純粋に面白いと思ってやっている。「こっちが油断したんだ、仕方ない」と思い直す。

2015-10-12 21:22:29
shinshinohara @ShinShinohara

子供の察知能力は、大人が思う以上に敏感。大人が喜ぶこと、悲しむこと、怒ることを敏感に感じとる。だから時間がたてば、大人が望まないことはしなくなる。むしろよく分からないうちから厳しく叱ると、「分かるわけない頃に必要以上に叱られた」という恨みが残ってしまう。

2015-10-12 21:25:09
shinshinohara @ShinShinohara

私たち夫婦は完璧な人間であるフリをすることを諦めている。「親はあまり大した見本にならない」と早めに気づいてもらおう、「もっと立派な見本が外の世界にいる」と思ってもらおう、と考えている。私たちにできるのは、大したことではない。子供自身がいつか、自分の力で歩かねばならないのだから。

2015-10-12 21:29:34