星雲鎮守府SS第三弾【雲ハ移リ行ク】

大切な仲間を守るため、"はみ出し者"達が策を講ずる。
0
前へ 1 2 ・・ 8 次へ
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「チャオ♪」 漣が謎の挨拶を決めてドアを閉めた。 *** ** *

2015-10-27 03:03:13
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…」 「…」 部屋を出てしばらく歩く間の沈黙。 「「…ブフォwwwwwww」」 二人揃って吹き出した。 「おまwwwww最後の何だよwwwww」 「いやー一度やってみたくてwwwwww」 「謎すぎるだろwwww上官面食らってたぞwwwww」 *

2015-10-27 03:03:35
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「ご主人様こそあの"肉片持ち帰らせる"のくだり何ですかwwwそういう話じゃなかったでしょwww」 「"敵の情報"なら良いんだろ?wwww」 「うはwwww屁理屈乙wwwww」 切り替えの早さが異常な二人。 緊張感がないだけともいう。 *

2015-10-27 03:03:57
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…あー、こっからはちょいと真面目な話なんですけど」 「ん、どうした?」 「『兵器が兵器として最大限力を発揮できるよう取り計らう』って言いましたよね」 「確かに言ったな」 「『つまらない情で艦隊を率いてるわけじゃない』って」 「あぁ」 *

2015-10-27 03:04:19
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…ご主人様にとって、艦娘って何ですか?やっぱりただの兵器ですか?」 「…」 「なんやかんやで聞いたことなかった気がするので」 「そうだなぁ…俺にとって、艦娘は…」 「(ゴクリ…)」 *

2015-10-27 03:04:45
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「知 ら ん」 「工エエェェ(´д`)ェェエエ工工エエェェ(´д`)ェェエエ工工エエェェ(´д`)ェェエエ工」 *

2015-10-27 03:05:17
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「ちょっと、ちょっとちょっと」 さすがの漣もネタ抜きの表情である。 「お前はいつから某双子芸人になった」 「そうじゃなくて、それはないでしょそれは」 「…まぁ厳密には答えらしきものはある」 「ならそれ言わんかい!(;´Д`)」 *

2015-10-27 03:05:58
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「ただ言語化するとなると正直よくわからん。まとまってない」 「それならこれ以上追及はしません。でもいつか聞かせてください」 「前向きに検討し努力いたします」 「その政治家答弁やめい!」 「わかったわかった。そのうちな。ったく、そんなの聞いてどうすんだか」 *

2015-10-27 03:08:13
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…あともう一つ」 会話が途切れかけたところで思い出したように言葉を発する漣。 「何だ?」 「さっきの【噂】って…」 「そういえばお前にも言ってなかったな。後で話す。鎮守府に戻ってからな」 「ほいさ」 *

2015-10-27 03:09:02
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 帰投準備を進める。 「さーて、ぼちぼち出発…んん??」 漣が何かを見つけたらしい。 「どうした?」 「気になるものが…漣ちょっと見てきますね」 「わかった」 "何か"に向けて歩いて行く。 *

2015-10-27 03:09:28
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「!!…ご主人様、щ(゚д゚щ)カモーン!!」 呼びかけに応じて急いで駆け付けて行くと…。 「…これって」 「…艦娘、だよなぁ。どう見ても」 そこには、波打ち際に打ち上げられた…艦娘二人の姿があった。 *** ** *

2015-10-27 03:10:20
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「息はあるようですね」 漣が二人の状態を確認する。 「大本営の管轄下だというのに、上の連中は何やってんだか…」 呆れ顔で言う提督。 …その時。 「…ん…」 「…うぅ…」 倒れていた二人がほぼ同時に意識を取り戻す。 *

2015-10-29 17:10:19
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…あれ?ここは…」 一人が声を発する。もう一人は半開きの目を泳がせている。 「グッモーニンおふたりさん」 「見たところ損傷が激しいな。どこの所属だ?お前たちの提督はどうした?」 漣と提督が二人に声をかける。 *

2015-10-29 17:11:19
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「司令、は…その…」 一人はそのまま俯く。もう一人は相変わらず虚ろな目のまま。 「減るモンじゃないんで話してみてくださいな。うちのご主人様、すこぶる悪い人相の割にお節介焼きですから」 「余計なことは言うな」 「それが…」 *

2015-10-29 17:12:03
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* … 「なるほど、それで気が付いたらここに漂着していたというわけですね?」 「…はい」 漣の問いかけに答える少女。もう一人も頷いている。 *

2015-10-29 17:13:25
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…要は捨てられちまったわけだな」 話によると、彼女たちは所属していた鎮守府で戦力として失格の烙印を押され、ある日突然見知らぬ海域に放り出されたらしい。 そして深海棲艦の襲撃を受け、傷を負いながらも逃げ切ったところで暴風雨に遭ったとのことだった。 *

2015-10-29 17:13:45
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「しかしまぁよく沈まずに済みましたね、ある意味ラッキーガールでしょう…それでこれからどうするかアテはあるんですか?」 「「…」」 漣の言葉に無言で首を横に振る二人。 *

2015-10-29 17:14:43
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「…まぁそうだろうな。今更元の鎮守府には帰れない、ここで上に届け出たところで”握りつぶされる”のがオチだ」 提督は一瞬だけ考えた後すぐに次の言葉を続けた。 「行き場がないんだろう?だったら俺達についてこい」 「「!?」」 *

2015-10-29 17:15:17
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 面食らう二人。漂流して気を失い、目が覚めたと思ったら見知らぬ提督にいきなりスカウトされたのだから無理もない。 「ちょ、ご主人様それは」 「母港の枠には余裕があったはずだ」 「いやそういう問題じゃなくて」 慌てた漣が耳打ちする。 *

2015-10-29 17:15:58
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「捨て猫を養うようなマネがどうのこうのって言われた直後にコレはまずいんじゃ」 「上が気にしてるのは世間体だけだろう。現実を見ていない」 *

2015-10-29 17:16:30
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「そうですけどね?一応ココ大本営の管轄下ですしバレると面倒かと」 「管轄下で大破した駆逐艦野晒しにしてる時点で信用ならん。バレたところで上の監督不行き届きが知れ渡るだけだ」 「まぁ確かに」 二人に聞こえないように小声で話す提督と漣。 *

2015-10-29 17:16:49
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「「…?」」 そのやり取りを不思議そうに見つめる二人。提督がその二人の方に向き直る。 「で、どうする?どのみちお前達にはもう2つしか選択肢がないわけだが。このまま野垂れ死ぬか、一か八かこのどっから湧いてきたか分からん男について行って再起を図るか」 *

2015-10-29 17:17:32
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「(うわー、事実上選択の余地奪ってるよこの人…(ヽ´ω`))」 提督の煽り気味の問いかけに、やれやれ、といった表情の漣。 「…で、でもー、そのー、お役に立てるかどうかー…」 今までずっと黙っていた二人目の艦娘が始めて口を開く。 *

2015-10-29 17:17:56
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「(このトンデモな状況で呑気なしゃべり方…只者じゃないかも?)」 漣が妙な着眼点で感心していると、先の言葉に提督が返答する。 「役に立つかどうかは俺達が決める。今はお前達の意思を聞きたい」 「うーーーん、そうねー、それならー…」 *

2015-10-29 17:18:21
星雲の漣@ありがとうございました @YNebulaSub

* 「行くわ」 「!」 答え終わらないうちにもう一人がキッパリと応対する。 「私達、一度死んだようなものじゃない?今更失うものもないわ」 「そうか。お前はどうする?」 「そうねー、なら一緒にー…」 「決まりだな」 事は首尾よく運んだ。 *

2015-10-29 17:19:01
前へ 1 2 ・・ 8 次へ