白洲正子、小林秀雄を語る

作家・白洲正子さんが「名も利も求めず、ひたすら自らを磨き、高みへ導いた人」のひとりとして挙げる、批評家・小林秀雄氏。その人となりを訥々と語りました。 さて、小林秀雄、その日常の姿とは―――。
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世界文化社 ブックニュース(ナナ子) @sebun_digital

本日は白洲正子さんのエッセイをFacebookにて配信いたしました。1本丸々入れたらたいへん長くなってしまいましたので、全4回で配信します。残りの2本は来週月曜にまとめて配信しまーーす!

2011-01-14 10:44:26
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本日はFacebookのコラム配信日。「白洲正子、小林秀雄を語る その1(全4回)」⇒ http://on.fb.me/fJMWEf

2011-01-14 10:45:07
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【白洲正子の小林秀雄 論】およそ文学なんか縁の遠い私に、はじめて文学の面白さを教えたのは小林さんの『無常といふ事』であった。

2011-01-14 11:00:54
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【白洲正子の小林秀雄 論2】いくら文学に関係のないものでも、三十にもなっていれば何かしら体験というものはある。が、それはいたずらに蓄積されているにすぎない。そういう無意識の状態から、突如として呼び覚まされた、という風(ふう)な感じがした。 #book

2011-01-14 11:03:16
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【白洲正子の小林秀雄 論3】それ以前の作品は、当時、あまり興味が持てなかった。それとこれを比較することは、専門家に任せておくが、素人(しろうと)の眼には、たとえば本で読む戯曲と、舞台にかけた芝居ぐらいの差があった。 #book

2011-01-14 11:03:51
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【白洲正子の小林秀雄 論4】後で知ったことは、その間に数年の沈黙の期間があり、小林さんはすべてを投げ出して陶器の世界に没入していたらしい。 #book

2011-01-14 11:04:18
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【白洲正子の小林秀雄 論5】今では誰でも知っていることだが、その事実は指摘しても、批評家にとって一番興味がありそうな、新しい作品が出来上がるまでの生成の秘密については誰一人触れようとはしない。 #book

2011-01-14 11:04:52
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【白洲正子の小林秀雄 論6】河上さんは、「骨董のことになると、私はわからないが、……」といい、臼井吉見氏は、最近の「文学界」(十月号)で、 #book

2011-01-14 11:05:31
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【白洲正子の小林秀雄 論7】正宗・小林の論争を取り上げた後、折角こうした問題にぶつかった小林秀雄も、その後この道を真直ぐには進まず、結局、彼が選んだのは、 #book

2011-01-14 11:06:06
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【白洲正子の小林秀雄 論8】芸術と生活の分裂など夢想だにしなかった「志賀直哉に、さては骨董や陶器につづく道ではないだろうか」と、<当麻(たえま)>の作品を例にあげている。 #book

2011-01-14 11:06:32
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【白洲正子の小林秀雄 論9】が、誰しも認めるところのこの一種の変態については、結果だけが報告されているにすぎない。それはともかく、我々門外漢にとっていつも不思議に思われるのは、 #book

2011-01-14 11:07:02
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【白洲正子の小林秀雄 論10】何故文学が、「さては骨董や陶器につづく道」であってはならないのか、それ程何か特別な、一段と高級な芸術なのだろうか。 #book

2011-01-14 11:07:33
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【白洲正子の小林秀雄 論11】もしそうなら、最も人間的である筈の文学に、同じく人間的な陶器や骨董のたぐいが結びつくことは少しも不自然ではない。美術や音楽だって言葉の世界である。ただ表現の形が違うだけだが、小林さんのしたことは、翻訳ではない。 #book

2011-01-14 11:08:00
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【白洲正子の小林秀雄 論12】むろん、文士が趣味としての骨董を語ったのでもない。職人が、陶器をつくるのと同じ行為を文章の上で実行した。だから文学が解らなくても、 #book

2011-01-14 11:08:29
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【白洲正子の小林秀雄 論13】実社会で何らかの経験を持つ人達には通じるものがあったのだ。そこに、「生活から生まれながら、生活と訣別した」芸術家の姿がある。 #book

2011-01-14 11:09:08
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【白洲正子の小林秀雄 論14】もっとはっきりいえば、過去の、文学的生活からさえ手を切った「人間」がいる。考えようによっては、これらのことはすべて、有り合わせの生活では満足せず、 #book

2011-01-14 11:09:38
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【白洲正子の小林秀雄 論15】離脱するためにわざとつくり出した束縛のようにも見える。自然主義者達もその位のことはしたというかも知れない。 #book

2011-01-14 11:10:10
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【白洲正子の小林秀雄 論16】が、彼等は決して、素顔なんてものは「お面で隠して了(しま)うがよい」とはいわなかった筈である。お面の技術が上達するにつれ、 #book

2011-01-14 11:10:36
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【白洲正子の小林秀雄 論17】ますます素顔と見分けがつきにくくなって行くが、この人工が、小林さんにとって、生まれながらの資質であってみれば尚更のことである。 #book

2011-01-14 11:10:58