スクリーニング倍率についてー小児と成人の違い、福島とウクライナの違い
①のように罹患率と有病率を比較して、「○○倍は高すぎる」という意見も散見されますが、②のように単位を合わせて比較するべきだと思います
エコーで発見可能な腫瘍の年齢別発生率としてAのような10代半ばから立ち上がるS字曲線を仮定(成人の超音波検診の結果から、プラトーになるのは20人/10万人・年くらいと仮定)すると、若年層では年齢によってスクリーニング効果が大きく変化すると考えられる。
2015-10-31 12:36:48超音波検診を継続した場合の20歳以下の年間罹患率を10万人あたり6人とするとスクリーニング倍率は30倍程度になり成人よりかなり大きくなります。
https://twitter.com/shun148/status/659277160063049728
みーゆさんからのコメント
片野田らが先行調査から出したスクリーニング倍率とJacobらの試算の違い
Jacobらの論文
http://t.co/XhFmNLgvmM
ウクライナでのスクリーニングについての論文http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cncr.22321/abstract
がん統計による20歳までの各年齢の累積罹患率の累積?が0.002%で、それと先行調査を比べたスクリーニング倍率が22.2-30.8倍ということかな。本格調査以降は年間罹患率での比較になっても同じような倍率が見込まれるのかも twitter.com/hayano/status/…
2016-01-20 01:17:04【福島の甲状腺がんは過剰診断? - 多分Yes】 国立がん研究センター 片野田先生たちの論文 jjco.oxfordjournals.org/content/early/… “our analysis suggests the possibility of overdiagnosis”
2016-01-19 21:48:33つまり、「スクリーニング倍率=先行調査からわかる有病率/がん統計から推計される有病率=本格調査からわかる罹患率/がん統計から推計される罹患率」が成り立つと考えると、福島でのスクリーニング倍率はJacobらの試算より3-4倍大きそうだと言える。
2016-01-20 05:49:55ウクライナと比べて福島でスクリーニング倍率が高くなる要因は、①エコー性能の違い(1cm以下の割合が、ウクライナ1/4に対し福島では半分)、②ウクライナは事故12年後の検診で甲状腺癌が既に注目されていたため大き目の腫瘍などが先に診断されていた、③対象年齢の違いなどが考えられる
2016-01-23 20:29:55特に対象年齢については、0-18歳と12-30歳とでは、分母にあたる年間罹患率が10倍ほど違うので、スクリーニング倍率が数倍変わる可能性は充分あると考える。
2016-01-23 20:38:12Jacobらが、福島の超音波検診での検出能力をウクライナの2.1倍としたのは妥当のように思える(ただし、本格調査以降は1cm以下の割合が高くなるので2.1倍よりも高くなるかもしれない)。Jacobらが予測したスクリーニング倍率7.4との差は、年齢の要因が大きいと思う。
2016-01-24 10:18:5620歳以下なら片野田らがやったように、検診によらない有病率と1巡目の発見率の比と、検診によらない罹患率と検診下での罹患率の比(本格調査以降にわかる)はだいたい一致して、回を追うごとにJacobらが試算した7.4に近づいていくのだと思う。
2016-01-24 22:47:14読み返すとよくわからないので言い換えると、先行調査でのスクリーニング倍率は片野田らが計算した22.2-30.8倍くらいが妥当で、回を重ねて対象年齢があがるにつれてJacobらが試算した7.4に近づいていくのだと思う。
2016-02-25 13:01:54