10月28日　三笠の昔話

戦艦だった三笠 @senkan_mikasa

たまには架空のお話を。 今日は、米海軍で｢フィラデルフィア実験｣なる実験が行われたとされる日(1943)です。 当時広がり始めていた電波探信儀に艦艇を映らなくする実験の中で、数々のありえない超常現象が発生した、という都市伝説です。 #三笠の昔話

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概要をかいつまむと… ・いわゆるステルス実験のため、駆逐艦エルドリッジちゃんに高周波コイル等を装備 ・フィラデルフィア沖で実験開始 ・確かにステルス効果は現れた、が… #三笠の昔話

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・怪しい靄が現れ、レーダーばかりか目にも見えなくなった ・その間エルドリッジちゃんはノーフォーク基地に現れた ・靄が晴れるとエルドリッジちゃんはもとの場所に戻った ・しかし乗員は発狂、身体が半分消失、壁にめりこむなどして死傷 #三笠の昔話

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・結果は秘匿され、実験はなかったことにされた ・信じるか信じないかはあなた次第 と、まあ、こんな感じ。 #三笠の昔話

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しかし、実際の駆逐艦エルドリッジちゃんは当時フィラデルフィアには居らず、証言とされるものもほとんどが裏がないとされています。 単なる狂人の妄想の産物とも、実在する別の機密実験をはぐらかした研究員の冗談が伝聞で誇張されたものとも言われていますが真相は闇の中。 #三笠の昔話

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実在の護衛駆逐艦エルドリッジちゃん。伝説とは違い普通に軍務を全う、後にギリシャ海軍に移籍し1990年代まで運用されました。 upload.wikimedia.org/wikipedia/comm… pic.twitter.com/wvTiHUU9b1

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未知の科学技術に対して過度に恐れたり期待する向きはよくある話。日本海軍でもそうした事例は事欠きませんが、そんな時には戦前の大物理学者のこの言葉。 ｢ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしいことだ｣寺田寅彦 #三笠の昔話

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次は、日露友好なお話。 今日は露海軍元帥エフィム・プチャーチン提督の命日(1883)です。 ペリー提督の黒船来航の直後来日。ペリー提督と異なり幕府と粘り強く平和的な開国交渉を進め、日露和親条約締結を実現しました。 #三笠の昔話

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というのが歴史の教科書の話。艦これ的な話としては… プチャーチン提督は滞在中安政の大震災に遭い乗艦が大破。しかしそれまでの真摯な態度を評価されて代艦を日本で建造することを許され、手元にあった設計図と日本の船大工の手で代艦ヘダ号を建造し… #三笠の昔話

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この時勉強熱心な船大工たちにより取り込まれた技術と技能がはからずも日本の近代造船の口火をきるかっこうになり、明治初期の日本海運の急成長と軍艦建造のノウハウ蓄積に役立ったと言われています。 ちなみにヘダ号の名前は、建造地である沼津の戸田(へだ)村に由来。 #三笠の昔話

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プチャーチン提督を描いた日本画。認知度はペリー提督と比べると地味ですが、それも彼が貫いた紳士的態度ゆえ。 upload.wikimedia.org/wikipedia/comm… pic.twitter.com/mzoiM6006O

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