烏賀陽さんのフクシマ取材記 「大手ゼネコンによる除染ビジネスの無自覚」
- ken1sawada
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1)数え切れなくなったフクシマ取材から戻った。ずっと懸念していたことだが、除染業者がだんだん傲慢というか横暴になってきて、取材妨害や嫌がらせがひどくなってきた。
2015-11-11 23:49:312)今回も、福島県の飯舘村、川俣町、南相馬市などの汚染地帯をレンタカーで走って写真を撮影して回った。4日間で約5000枚になった。いつも通り、全部自腹である。
2015-11-11 23:51:373)毎回現地に足を運ぶたびに、黒いフレコンバッグの核ゴミのピラミッドがまだまだ増続けているのに驚く。毎回行くたびに田畑だった場所や山林が潰され、黒いピラミッドが立ちあがっている。
2015-11-11 23:53:584)避難で人影が絶えた飯舘村では、田畑だった土地が次々に黒いフレコンバッグの山で覆いつくされていく。(2015年11月11日、福島県飯舘村で) pic.twitter.com/MSxG0oJing
2015-11-11 23:56:365)除染ゴミだけでなく、汚染地帯から出たゴミは、全てが放射能を帯びた「特定廃棄物」として法律に沿って処分しなくてはならない。その保管場所も莫大になってきた。(2015年11月11日、福島県川俣町) pic.twitter.com/CsMGeqEorg
2015-11-12 00:00:37番号間違い= 6)除染作業員の人に「記者のうがやと言います」と名乗ったら「あ、元朝日の人でしょ!」と言われてビビった。5年近くフクシマに通って初めて。Ustreamとか見ていいてくださったそうだ。感謝します。
2015-11-12 00:04:497)汚染地帯から出たゴミは、除染ゴミだけでなく、すべて放射性廃棄物として法律に沿って処分しなくてはならない。その保管場所がまたでかい。(2015年11月11日、福島県川俣町で) pic.twitter.com/5qTH69S4Uv
2015-11-12 00:06:537)たまに村人に出会っても、名乗って説明すれば、こちらの意図をちゃんと理解してくれる。「お疲れ様です」とまで言ってくれる。こちらが申し訳ないくらいだ。嫌がらせしたり、取材妨害してくるのはゼネコン系の除染業者だ。
2015-11-12 00:10:229)別に立ち入り禁止の場所に入ったわけでもなく、公道から写真を撮っているだけで、除染業者の現場監督が飛んできて「ここはダンプが通るんだ(だからどけ)」「なんで写真撮ってるんだ」「邪魔だ」とネチネチと意地悪する。
2015-11-12 00:12:4710)こちらが写真を撮っているのを見つけると、わざと「はい!作業中止!休憩!」と作業をやめさせて嫌がらせをする除染業者もいる。まあ、おかげで「ぐったり休憩する除染作業員たち」というまたいい写真が撮れたのだが。苦笑
2015-11-12 00:14:4913)中でも頭に来たのは、福島県飯舘村比曽の公民館の駐車場に去年あたりからプレハブの事務所を建てて使い始めたゼネコン系の除染業者だ。私はここには2011年の震災直後から取材に通っている。公民館裏に廃校になった小学校のプールがあって、カエルの繁殖池になっているからだ。
2015-11-12 00:22:1314)公民館は廃校になった小学校の跡地にあって、校庭跡は柵もなく、誰でも入れる公共の公園のようになっていた。そこにゼネコン系の除染業者がプレハブを建てて、我が物顔に使い始めたのは去年あたりだ。
2015-11-12 00:24:4715)そこにゼネコン系の除染業者がプレハブを建てて使い始めたので、公民館裏のプールにはその中を抜けていなかくては行けなくなった。
2015-11-12 00:27:0916)プレハブ事務所と駐車場の間を通らないとカエルのプールに行けないので、断るだけ断っておこうと思って事務所に行き、責任者に名刺を渡して意図を説明し、許可を得てプール跡に行った。残念なことにカエルはいなかったが、草が茂り苔が生え、毎回見るたびに荒れていくプールが悲しく、撮影した。
2015-11-12 00:31:2717)ふと横を見ると、かつて高濃度のホットスポットだった体育館跡があり、線量計で測ったらずいぶん線量が下がっていたので撮影した。中を見ると、ずっと空っぽだったのに、熊手やロープなど、除染用の器具が積み上げてあった。小学校の体育館なのに物悲しいなあと思い、これも撮影した。
2015-11-12 00:34:0418)すると、誰かがチクったらしく、たちまち作業服の男が飛んできて「許可はあるのか!」と問い詰められた。「はい、事務所の方に話してありますが」というとどこかへ駆けて行った。
2015-11-12 00:35:5719)「もともと公共の場所なんだが、おかしなことだ」と撮影を止めて帰ろうとすると、先ほど名刺を渡して許可をもらった「責任者」が飛んできて。怖い顔で「カエルの撮影だと言ったじゃないか!なんで体育館を写している!」と問い詰めらた。
2015-11-12 00:38:0321)なんで後から来たこの連中がこんなに偉そうにしてるんだろうと不思議に思いつつ「はあ、何か体育館の中には撮影されると不都合な物があるのでしょうか?」と問うと「いや、それはない」という。「では、なぜダメなのですか」と問うと
2015-11-12 00:42:3522)「お前はカエルを撮影するといった」と血相を変えて言うので「はあ、でもカエルしか撮らないとは言ってないですよ。報道記者ですから、そこにあるものが記録に値すると思えば撮影しますが」「しかし勝手に撮影されるとこっちの立場が」「撮影はしますが、別に公開する予定もないんですがねえ」
2015-11-12 00:45:2323)と、相手の言うことが支離滅裂になってきたあたりで、私も気がついた。この男は、ただ難癖をつけて嫌がらせをしたい、私を追い出したい、これから来たくないと思わせようとしているのだ。
2015-11-12 00:47:3524)ここで気づいた。こちらが名刺を渡して「東京でフリーの記者をしております烏賀陽と申します」と最初に名乗っているのに、この「責任者」の男は全く名乗りもしない。「あなたのお名前は」と聞くとやっと名乗った。「では、あなたの名刺をください」というと「ない」という。
2015-11-12 00:49:1525)名乗らず、名刺も持たずに仕事をする「責任者」もあったものではない。なんという非常識、無礼な人間だと思って「じゃあ、事務所へ行って話しましょう。そこで名刺をください」というと「持ち合わせがない」と逃げ回る。
2015-11-12 00:50:5226)首から身分証を下げているのを指して「これでわかるから、いいでしょう」という。あくまで名刺は渡すまいと言い逃れるので「じゃあ、身分証を撮影しておきます」とカメラを構えたら、本当に逃げ出した。こちらは名刺を渡して名乗っているのに、本当に非礼きわまる。
2015-11-12 00:53:38