これで全話について書いた訳だが……正直当時とはいえ土曜朝で放送するには惨すぎるというか地味すぎる作品だったということになるのだろうか。当時あんまりメディアミックス展開もなく玩具関連も発売されておらず……
2016-03-15 10:22:34作画関係も全体的に低迷していた辺りが否めず、当時の土曜日が週休二日制ではなかった事もあって埋もれてしまったような所が否めないのだが……宿命を背負っての母探しから始まったコウの物語と共に描かれた同じ宿命を持つ珠の持ち主の個性やそれぞれの葛藤は上手く掘り下げられており……
2016-03-15 10:24:51特にコウは谷田部監督作品の中で特に苦闘に満ちた主人公として描かれている。父から告げられた母の存在やかつての友達に後ろ指を刺されながらの旅立ち、人を斬り殺さなければ生きていけない世界と不殺を誓おうとする理想とのせめぎあいなどなど……
2016-03-15 10:26:46母の行方を知れば知るほど母と父の息子への愛の注ぎ方の方向が違っていた故に誤解を招いた真実、到着した先で母は既に死んでおり、仲間達の死に伴って珠を持つ者の宿命が重くなって行き、自分もまた結局志半ばで死んでいくと最期まで救いがなかったというべきか、いや彼にとって死が救いだったのか
2016-03-15 10:30:00彼以外についても人を殺してでも生きる信条でなければやっていけなくなった妹ノブルと、贖罪として人々を妹を守る信念に準じた兄ジンライ。身内と何度も死別しながら最期に身内との安らぎを求めようとしても果たせなかったギョウ、
2016-03-15 10:31:49親に裏切られた事から女性を否定して生きるも最期に女性として目覚めたレイ、逃げ腰の一般人でありながら最期の最期に珠の力を覚醒させて散ったトモカ、そして純粋無垢に平和を願う故に平和を乱す者に対して残虐なまでの力を発動させるルーティなどなど……。チュウジはマスコット役として目立っていた
2016-03-15 10:33:27何れにせよ荒廃した世界の中で8人の屈折した個性の突き出し方はなかなか上手いものがあり、殆どがコンプレックスを乗り越えて使命を果たす事で事切れていく終盤戦は壮絶と言わざるを得ない(コウが死んだ事が凄い衝撃的だったが)
2016-03-15 10:34:41またそれ以外でも、子安さんの怪しい英語交じりの二枚目として野心と大義を掲げる怪しいカリスマとしての魅力を発揮し続けた敵役カイ、ぽっと出のはずの普通の女だったカズサが人に愛されていないコンプレックスをえぐりだされて闇堕ちしていき、憑きものが落ちていく結末の見せ方は光るものが
2016-03-15 10:35:49この荒廃した世界を元に8人の屈折したバラバラな面々がひとまとまりになって散っていく描き方については、エクスカイザー、ファイバード、ダ・ガーンで穏やかな世界と勇者たちの絆を重んじた谷田部・平野コンビの作品では対極的、いやこれらの作品があったからこそ生まれた鏡のような作品というべきか
2016-03-15 10:37:15少なからず勇者シリーズ好きな方としてはロボットが出てこないものの、機会があれば是非見てほしいとはちょっと思う。荒廃した戦争の中での少年のジュブナイルものとしても個人的にもうちょっと知られても良いのではと思えるのだが。
2016-03-15 10:38:44幸いDVDレンタルはあるので運が良ければ見つかるかもしれない。(まぁ最悪ニコニコ動画で全話置かれているのでそこから見るという手もあるといえばあるのだが)
2016-03-15 10:39:21そんな訳で神八剣伝についての視聴感想終わり。その後は前に描いたけどキスダムについて見てみようかな。 pic.twitter.com/TcgChNioyy
2016-03-15 10:39:51