2014.11.14〜12.24 虎徹さんbot(ktk_b)ログ クリスマス前1ヶ月間エピソード 2014版
11/14
「虎徹さん」 「んー? コーヒー、ミルク入れるか?」 「いえ。来月のことなんですが」 「来月ぅ?」 「24日と25日、休暇申請しましたから」 「(手にしたコーヒーを危うくこぼしそうになって)っだ!? ・・・はあ?」
2014-11-14 15:15:19「去年のあの町、また行きましょう。もちろん楓さんも一緒に」 【※去年のエピソードを遡りたい人は、心優しきお嬢さんがまとめてくれたTogetterを参照だ!「去年のクリスマスのことを詳しく」とリプライすれば分かるかも(`・ω・)b】
2014-11-14 15:20:18「ちょいちょいちょい!? 行きましょう、って、おま・・・年末のクソ忙しい時期にヒーロー2人揃って休みなんてくれるかよ」 「条件付きで、ロイズさんから内諾いただいてます」 「なんかいやーな予感・・・」 「いえ、大したことでは」
2014-11-14 15:25:18「大体、去年強引に2人分休み取ったのあなたじゃないですか」 「そらまあそうなんだけどぉ・・・って、今年クリスマス特番あるんじゃなかったっけ?」 「その辺りはアニエスさんと、番組に穴を開けないよう話をつけました」 「(ボソッと)どーすんだか」 ・・・怖くて訊けない。
2014-11-14 15:30:20「あの町・・・サンタの後継者、まだ居ないんですよね」 「っ!? ああ、そーみたい、だな」 「あなた、ひとりで行く気だったんじゃないですか」 不意に核心を突かれ、言葉に詰まったのを見逃す筈もなく。 「・・・僕も行きます」
2014-11-14 15:35:19「や、ほら、番組とかクリスマスイベントとか、俺ひとりぐらい構わねえだろうけど、お前抜けたらファンのみんな泣くだろぉ」 俺ひとりぐらい、を嘆く市民がどれだけいるか、このひとは分かっているのだろうか。全く。
2014-11-14 15:40:19「ファンの皆さんも、サンタクロースを待ち望む子どもたちも、どちらも同じくらい大切ですよ」 真っ直ぐな視線に射抜かれて、琥珀色の瞳が宙を泳ぐ。
2014-11-14 15:45:18「・・・いいのかよ、お前は」 どうしてこうこのひとは、他人には無遠慮に首を突っ込むくせに、自分のこととなったら退いてしまうのだろう。 「僕が、そうしたいんです」 こんなに近くに居ても、まだ容易に踏み込ませてくれない。無意識の壁がもどかしい。
2014-11-14 15:50:19「知ってのとおり、なーんもねえぞ、あそこ」 「山も森もおいしい空気も、温泉だってある。あなたが教えてくれたじゃないですか」 それに、あなたが居る。・・・言葉にはしないけれど。
2014-11-14 15:55:18「今度は負けませんよ?」 わざと挑むような口調で煽れば、落ち着かない様子でカップの縁をなぞっていた深爪の指先が止まった。 「ハンデやって負けたくせに、言うじゃねえの」 「いいですよ、今度はハンディキャップなしで。僕が勝ちますから」 「言ったな? 後で泣いても知らねーぞっ」
2014-11-14 16:00:19「楽しみにしています」 思いがけず向けられたやわらかい微笑みに面食らったのか、一拍間をおいて端切れの悪い返事が返った。 「お、おう」
2014-11-14 16:05:1811/22
写真の中に切り取られた情景と想いは、何年経っても色褪せることはない。 それが美しければ美しいほど。 「・・・お前にとって俺は、『いい夫婦』で居られたんだろうか・・・なあ、友恵」 11月22日は何の日、そんなたわいのない話題を吐き出すTVをぼんやり眺めていた矢先。
2014-11-22 23:22:11出し抜けに電話が鳴った。 「ぅおっとっとう!??」 危うく取り落としそうになりながら画面をタップ。 「もしもーし、ってバニーか、どした? あー別に今は何も・・・うん、んん? 24日?」
2014-11-22 23:24:07「や、特になーんも予定は・・・・・・あぁ、分かった。まあ、ちょーっと散らかってっけど怒るなよ。・・・いつものこと? ヒデェな~・・・っしゃ、ビックリするくらい片付けてやっから覚えとけよ!」
2014-11-22 23:26:0811/24
(スマホを耳に当てている) ・・・お、バニー、お前夕方から姿見えねえけど今日ってなにか・・・だっ、酒瓶転がってねえよ片付いてるよっ! だーいじょうぶだって・・・あとで? ほいほーい(プチッ)
2014-11-24 17:30:20「クリスマスまで、あと1カ月ほどですよね」 「ふぇ? あー、そうだな」 ふと、いつもは何も手に持たない相棒が下げている大きな包みが目に留まる。 「・・・その紙袋、なに?」 「ああ、これは・・・」 「開けていいのか? なーんか凝ったラッピングだなあ(がさごそ)」
2014-11-24 18:10:18少し、重い。 バーナビーが目で促すままにリボンを解き、テープを剥がし。差し出されたものの包装を丁寧に外すと。 「・・・・・・これって、キャンドル??」
2014-11-24 18:15:18リースのように、松ぼっくりやヒイラギの歯、赤い実などで根元を彩られた、大きな4本のキャンドル。 説明らしいカードが添えられている。 「あど・・・あどべん・・・?」 「『アドベントキャンドル』、です。これからクリスマスまでの間、日曜日に1本ずつ灯してください」
2014-11-24 18:20:18「ふぅん?」意味のよく分からないままに、そういうものなのか、とキャンドルを持ち上げしげしげと眺めていたが、「 ・・・あ! じゃあさ」とテーブルの真ん中に置いて。 同梱されていた、クリスマスカラーの箱に入ったマッチを、相棒に手渡した。 「お前、点けに来いよ」
2014-11-24 18:25:18珍しく驚いた顔で目を瞠る相棒の様子を見て、しまった、と言いたげな表情に変わり。 「わりぃ、ヘンなこと言った」 差し出した手を引っ込めるついでに、ばつが悪そうに頬を掻いた。 クリスマス、そして火。触れてはいけない部分に不用意に触れてしまった気がして。
2014-11-24 18:30:21