【前田幸男（創価大）「日本国憲法、９条、そして国際協調主義—戦後の平和運動の一翼担った池田思想」『ジャーナリズム』11月号①】

島薗進 @Shimazono

０【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田思想」】『ジャーナリズム』11月号　公明党特集】asahi.com/shimbun/jschoo…　御厨貴「与党歴13年で広がる学会員との距離」を紹介→ twitter.com/Shimazono/stat…　以下に紹介する前田論文も重要です。

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１御厨貴「与党歴13年で広がる学会員との距離——公明党はジレンマを解消できるのか？」『ジャーナリズム』11月号。asahi.com/shimbun/jschoo…　 「…創価学会には、いまの生活を守りたい生活保守の人たちや、憲法9条を信じる平和主義の人たちが多い。」

2015-11-20 22:23:23

島薗進 @Shimazono

１【前田幸男（創価大）「日本国憲法、９条、そして国際協調主義—戦後の平和運動の一翼担った池田思想」『ジャーナリズム』11月号①】まず、岸信介と戸田城聖（創価学会２代会長）が巣鴨拘置所で知り合った、その縁もあって対抗馬だった石橋湛山に対して岸を応援して祈ったというエピソードを紹介。

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２【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田思想」『ジャーナリズム』①】しかし他方、戸田は資本主義や労働運動もよいといい、共産党さへ否定していない。「資本主義でもなく、共産主義でもない、民族主義の勝利」を展望してもいた。これが第三代池田会長時代の仏法中道主義に引き継がれるとする。

島薗進 @Shimazono

３【前田幸男「戦後の平和…①】「この戸田の精神を公明党の中道政治は受け継いでいるといえる。この柔軟な対応力ともいえる中道路線を踏まえつつ、池田大作SGI名誉会長は結果的には石橋湛山が進めようとした中国との友好関係を一民間人でありながら継承したことも付言しておかなくてはならない。」

島薗進 @Shimazono

４【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担っ…①】「池田は1968年日中国交正常か提言を発表し、1974年9月にはソ連のコスイギン首相と、12月には周恩来総理と会談していく。その1968年9月8日に日中国交正常化提言を発表した創価学会第11回学生部総会第11回学生部総会でのスピーチの」

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５【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田思想」①】「内容を知れば、池田がどのように中国を捉えていたかがうかがわれる」「例えば池田は「中国問題の解決なくして、真の戦後は終わったとは言え兄と明言した上で、中国とどう向き合うかについて以下のように論じている」以下池田名誉会長の発言。

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６【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田…①】「外国に対する勢力拡大も、（中略）直接に武力をもって侵略戦争を始めるというのは考えられない。これまでのやり方を見ても、まず相手国の内部から崩すというのが定石であります。したがって、中国との交際を深めたからといっても、国情が安定し」

島薗進 @Shimazono

７【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田思想」①】「大衆が豊かであれば、革命が起こるということはありえない。わたくしは、いたずらに侵略の幻影に脅かされて、武装を強化したり、反共の殻を固めたり、あるいは安全保障体制を固めることよりも、大衆の福祉向上こを、最高の安全保障であり」

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８【前田幸男「戦後の平和運動の…①】「暴力革命に対する最も強靭な防波堤であるといいたいのであります」（以上、池田発言）。前田創価大法学部准教授は以下のように解説する。「つまり、池田にとって対中国での安全保障において取るべき政策とは「抑止力」政策でなく大衆の福祉向上政策だった」。

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９【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田思想」『ジャーナリズム』①】「イデオロギーとしての共産主義が終焉した以上、こうした主張を継承することは次代遅れだとの批判があるかもしれない。しかし、国家の安定した統治にとって必要な政策が大衆の福祉向上であることは、今も変わりはない。」

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１０【前田幸男「戦後の平和運動の一翼担った池田思想」『ジャーナリズム』11月号①】「又相互に繁栄できるように密に連携をとり、信頼関係を両国首脳が深めていくことができれば、「侵略の幻影に脅かされて、武装を強化」する必要もなくなる。大事なのは、対話なのであって万が一にの備えではない」

島薗進 @Shimazono

１１【前田幸男「戦後の平和運…①】「歴史を動かし，平和を構築する力というのは、「相手に対する「不信」の二字ではなく、「信」の一字に由来する。池田の日中国交正常化提言（1968年）の背後にある思想も、まさしくこの相手に対する「信」にあったといえる」戦後平和思想史に関する好論文（続）