TQCプレゼンツ【NO ONE is ILLEGAL〜日本における難民問題基礎講座】
- onoyasumaro
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ロヒンギャ協会会長「1948年、イギリスからビルマが独立を果たします。以降は自由を謳歌し、公式な『少数民族』として認定され、議会に政治家を排出することもありました。しかし1962年から軍事国家化とともに、政府の迫害が始まります」
2016-01-31 14:58:39ロヒンギャ協会会長「1962年から2010年に至るまで軍事国家体制のもと、『少数民族』という認定が外され、組織的迫害が本格化しました。具体的には村から村への移動の自由の阻害、強制労働、レイプなどです。自由な結婚や妊娠・出産もできなかった」
2016-01-31 15:01:10ロヒンギャ協会会長「最終的には国のなかでも『ロヒンギャ族』といえないようになってしまった。出身を明言すると犯罪になるので、口に出すことすらできなかった。そうした状況の中、他国に難民として逃れる人々が増加しました」
2016-01-31 15:02:51ロヒンギャ協会会長「1990年代前半からは来日者も増加しています。私は1998年に来ました。しかし、難民認定に関しては非常に困難な思いをした。運がいいことに認定を受けましたが、申請中は4年間以上、非常に苦しい思いをした。その間、何の罪も犯していないのに11か月拘束されていた」
2016-01-31 15:05:15ロヒンギャ協会会長「難民というのは、日本で犯罪者なのかと思った。渡邊先生やみなさんとお会いできたのは幸運です。しかし、同胞たちは認定を待ち続けている。日本で難民申請はなぜかくも困難なのか、みなさんにお聞きしたい」
2016-01-31 15:06:49ロヒンギャ協会会長「シリアで紛争が起きれば何千人という人が国外に逃れ、難民認定を受けます。その誰も、母国に戻れとは言われない。シリアのように日々、爆撃音が溢れる場所はわかりやすいかもしれない。しかし、ロヒンギャにも同じことが起きている。静かに殺されているんです」
2016-01-31 15:09:39ロヒンギャ協会会長「11月、ミャンマーで選挙があったときに日本メディアはこれでようやく民主的国家になったかのように報じた。ただし、ロヒンギャ族は国内でただ、ポピュラーに票を集める政治的道具になり下がっただけだ」
2016-01-31 15:12:05ロヒンギャ協会会長「ロヒンギャ族は新政府に対して実は懐疑的です。なぜ、世界中に同胞が散らばる状況が続かなくてはならないのか。ひそかに困惑している」
2016-01-31 15:14:02ロヒンギャ協会会長「このような勉強会の場を借り、みなさんにアピールしたい。私達は50年以上にわたって迫害され続けてきた。私達が求めているのは1962年以前には認められていた、基本的人権が尊重される社会です。どうかロヒンギャ族に手を差し伸べてください。よろしくお願いします」
2016-01-31 15:15:58安田「ロヒンギャ族の多くは日本の地方都市、群馬県館林市に住んでいます。その実態をルポしてきたのが山口祐二郎さんです。どんな取材をしてきたのか、お話しただきたい」
2016-01-31 15:19:26山口「館林は地元ですが、ロヒンギャ族の存在は去年まで知らなかった。知人との世間話の中で存在を知りました。興味を持って調べるとロヒンギャ族の会長と共通の知り合いが見つかった。温かく取材を受け入れてくださり、どんな人がいるのかなど聞くことができました」
2016-01-31 15:22:00なぜ館林にロヒンギャ族が多く住んでいるのか? ロヒンギャ協会会長「1990年代、イスラム教徒のロヒンギャ族が成田から入ってきた。当時、職探しなどを含めイスラム教徒の処遇は厳しかったが、先に来日したパキスタンの人々が館林の近くに住んでおり、呼んでくれました」
2016-01-31 15:24:29ロヒンギャ協会会長「礼拝のため、居住地域にはモスクが必要です。みんなで力を合わせてモスクを建立したところ、館林周辺に人が増えて行きました。家賃や物価が安かったことも大きい。ただ現在は大阪も名古屋も含めて、全国各地にロヒンギャ族が住んでいます」
2016-01-31 15:27:23渡邊「ロヒンギャ協会会長の彼は、出身地で政治活動に参加していたという経歴がある。仲間は次々と逮捕されていたため、迫害を恐れて出国した経緯があった。私は100%難民だと思ったが、一次も二次も不認定。ありったけの立証活動を行った」
2016-01-31 15:30:24渡邊「ロヒンギャ族に関して、国際的な判決を勝ち取ろうと思ってもそうならない。他国だとみんな難民認定されているので、そもそも裁判になっていないんです。あるとしてもロヒンギャ人かであるか否か証明する簡易審査くらいです」
2016-01-31 15:32:44ロヒンギャ協会会長「2012年にはバングラデシュでロヒンギャ族の住む村落が焼き討ちされるというひどい事件がありました。しかし、それ以前から同種の迫害はあった。アムネスティ・インターナショナル(国際人権NGO)からレポートも出ています」
2016-01-31 15:36:23渡邊先生がスライドを見せながら解説。イラン、パキスタン等では認定率が高い。日本では1982年から2014年までに633人しか受け入れておらず、このまま行くと1万人に達するまでに50年以上かかってしまう、と。
2016-01-31 15:44:18渡邊「みなさんご存知のように、安倍首相も去年の国会で移民について『人口問題として申し上げれば』云々と言っている」入国管理局も首相も問題に対する切実な認識や理解がまったく欠けている、と。
2016-01-31 15:46:43第三国定住プログラムも含めて難民への具体的支援が求められている、と。難民政策は安全保障上もきわめて重要な問題であり、今こそ打って出る時だ、と渡邊先生のまとめ。
2016-01-31 15:48:55最初の質問。「人道配慮」「認定」など、申請ステータス別の状況にはどんな違いがあるのか。と。 石井「『人道配慮』はビザ申請、在留資格が認められる段階です。条約難民として認定されると、5年に延長される。ヨーロッパ諸国の場合、多くは2つに差がつかないが、その点日本は大きく違う」
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