- tasobussharima1
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……案の定、と言うべきか。車の隠し場所の前には見張りが居た。だが、一人だけだ。 (これが、徳の高い人間ということか) クーカイは後ろから忍び寄り、男の首をゆっくりと絞め落として気絶させる。 (悪く思うな) 気絶した見張りを脇に退け、車内へ滑り込む。機材を荒らされた形跡は無い。
2016-02-02 21:28:02おや、案外守りが薄い。というかまだ谷底であったことがここまで伝わっていない?そしてきっちり大きく傷つけずに締め落とすクーカイ。なんだかんだ彼も優しい #徳パンク
2016-02-02 21:29:57次なる問題はガンジー達との合流だ。ドローンを上空へ打ち上げ、通信の中継を確保。車の偽装を取り払い、クーカイはアクセルを踏み込む。 「ガンジー、今何処に居る?」 電波状態が悪いのか、ノイズが何時もよりも大きい。 『街の外に向かってる!』 繰り返し呼びかけ、暫くして返答。
2016-02-02 21:32:04「分かった。途中で拾う」 『頼む』 参道上の街人を避けながら、クーカイは疾走する。 「あいつほど器用じゃないんでな……」 ドローンから送られてくる空中撮影画像で二人を探すも、芳しくない。運転しながらともなれば尚更だ。脇見のせいで、危うく路上の人間を轢きかける。
2016-02-02 21:36:02「ガンジー、そっちの状況を……クソッ、ノイズが酷いぞ!」 焦りがクーカイの中で大きくなる。ガンジーからの応答も無い。 「捕まっていないといいんだが」 それでも今の彼には、相棒を信じて街の外へ向かうことしかできない。 ------
2016-02-02 21:40:07むむ、このノイズは一体なんだ?ドローンが中継していてこれってことは何らかのジャミングを受けている? #徳パンク
2016-02-02 21:42:01「……おい、冗談だろ」 思わず、ガンジーは無線機を取り落とす。追手の姿は今の所見えない。 「……おい、クーカイ!クーカイ!」 慌てて拾い上げ、相棒の名を呼ぶも応答は無い。 視線の先には、動く螺髪頭。それが、三つ。 「デカブツだ!三体!近付いて来るぞ!」
2016-02-02 21:44:01「通じねぇ……」 通信機からは虚しい雑音が響くばかり。 「……どうするの?」 「逃げる。一刻も早くだ」 作戦の内容に変わりはない。但し、徳ジェネレータは放棄。一刻も早く合流して、街から距離を取る必要がある。 戦おうにも、既に装備が無い。逃げられる保障もありはしない。
2016-02-02 21:48:02そういえばこのタイプ・ブッダってジャミングお経流してたはずのガンダーラを捕捉してた個体なんだよね……ガンジー達の通信をジャミングしてるみたいだし、通信関連機能全般が強化されてるのかな #徳パンク
2016-02-02 21:49:25「どうして……」 「多分、俺達がぶっ壊したヤツの仇討ちだ。もしかすると、プツプツ通信が切れてんのもアイツらが何か悪さをしてるのかもしれねぇ」 冷や汗が頬を伝う。前門の虎、後門の狼。しかも、あの3体が二人の倒した得度兵器を目指すならば……そのルートは、クーカイの通るコースと重なる。
2016-02-02 21:52:01