- ktaukai0916
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上田信『シナ海域 蜃気楼王国の興亡』読了。モンゴル帝国後の東シナ海・南シナ海に台頭した海上勢力を「蜃気楼王国」として、その人物列伝的にまとめた意欲作。足利義満→鄭和→王直→小西行長→鄭成功を中心に、華人、ポルトガル、オランダ、そして日本を結ぶ海洋ネットワークの変遷は興味深い。
2016-02-10 16:47:37【読書メモ】吉田文彦『核のアメリカ』(2009)読了。オバマの「核のない世界」演説に至る歴代大統領の核政策を詳説。キューバ危機からNPT、チェルノブイリ原発事故とINF全廃条約など、米ソの駆け引きを軸に論じている。関係国の国防論との衝突で核軍縮が進まなかった経緯がよくわかる。
2016-01-25 17:21:00【読書メモ】佐藤賢一『ヴァロワ朝』読了。講談社現代新書のフランス王朝史2で、小説『フランス革命』の佐藤賢一さんの筆による。カペー朝を「個人商店の奮闘」、ヴァロワ朝を「中小企業の苦闘」に例えるセンスはなかなか(笑)。マイナーな王にも必ず性格描写があって面白いし、読みやすいです!
2016-01-20 12:13:49@ktaukai0916 在位68年間は、歴代では仏のルイ14世に次いで2位。 しかも即位したのが18歳なので、政務を執った期間は、実質的に史上最長。政治の舞台でメッテルニヒ、ナポレオン3世、ビスマルク、ヴィルヘルム2世、ロイド=ジョージ、クレマンソーと絡んでる…スゴイな!
2016-01-10 21:57:21@ktaukai0916 母親と皇后の確執、ベーメンやハンガリーの民族運動、そして後継者不在…高校世界史では地味すぎるハプスブルク「最後(本当は最後から2人目)」の皇帝は、むちゃくちゃ几帳面で仕事もマジメで、倹約家。時代が時代なら名君ですよ!
2016-01-10 21:41:29江村洋『フランツ・ヨーゼフ』読了。1848年の三月革命後~第一次大戦中まで在位した皇帝伝。常に「一致協力しあって」と語り、瓦解していく帝国のの支えになるしかない「皇帝」としての重責、皇后エリーザベトなど身内の暗殺が続く孤独な宿命、これらを一身に背負う皇帝の孤独をひしひし感じた。
2016-01-10 21:37:07オーストリアの本を読んでます。19世紀末、チェコ(オーストリア領)のドイツ人はチェコ語が公用語となり焦った💦。被支配民族のチェック人はドイツ語使用を強要されてたから両方話せる。ドイツ人はドイツ語しか話せない。両方話せないとクビ…支配民族が追い込まれた、多民族国家ならではの衝撃。
2016-01-08 18:11:30笠原敏彦『ふしぎなイギリス』読了。成文憲法のない統治、英国生まれのスポーツ(サッカー、ラグビーなど)、そして王室…一定の枠内で柔軟に変化するイギリスのパワーを垣間見ました。工業、金融、外交、ソフトパワー…イギリスは常に「何なら世界をリードできるか?」を考えている。やはり大国だな。
2015-12-25 22:43:33イギリス史は、政治とは結局「税金の使いみち」というシンプルな真理を教えてくれる。大憲章は貴族の課税承認権、模範議会はスコットランド遠征の戦費調達(要は課税)、権利の請願は議会の課税承認権、北米13植民地は「代表なくして課税なし」と抵抗。これ、日本人はもっと意識してもいいと思う。
2015-12-24 14:49:32国ごとの文化の違いは「新聞記事の登場人物の描写」に現れるのか…日本ではほとんどの場合「年齢」を書くけど、イギリスでは「金持ちか貧乏かを示す記述(⚪⚪氏の自宅は推定100万ポンドの豪邸、みたいなこと)」を書くらしい。年功序列の日本、豊かさのレベル(≒階級)で見るイギリス。なるほど!
2015-12-24 08:38:57青山弘之編『「アラブの心臓」に何が起きているのか』読了。私見だと、これまで読んだ現代アラブ本で一番良かった! 「宗教・宗派対立」「民族対立」「独裁vs民主」的な先入観ではなく、現実の「政治力学」から見ると、要は「制度内」「制度外」のせめぎあい。その辺はフランス革命と似てるかもなー
2015-12-19 22:29:39ウォルター・ラフィーバー(平田雅己ほか監訳)『アメリカvsロシア 冷戦時代とその遺産』読了。アメリカのニューレフト史家による国際関係史。冷戦期アメリカの大統領権限強化と、議会との攻防がよくわかる。本書はブッシュのイラク政策までが論点だが、改めて現在の米ロ対立も冷戦の続きと実感!
2015-12-15 18:15:55劇団四季の「オペラ座の怪人」を観てきました。パリ・オペラ座の情景を思い出しながら読んだ小説が面白かったので、期待しすぎたかなぁ…舞台なのでしゃーないですが、話が飛び過ぎで、ちと軽い感じかな。今、例の単調の旋律が頭の中をグルグル(笑) pic.twitter.com/zHTJhOM2PY
2015-12-13 15:57:58映像の世紀…見てて思い出した!今年の前半にコスモで大岡さんとやった合同授業の時に読んだマックス=ウェーバーに「予定説は『どのみち救われないニヒリズム』にもなる。そう考えた人は現世の利益を追求し、資本主義の暴走が始まる」とあった。ウェーバーが見た未来は、現在まで続いているんだろう…
2015-11-29 22:02:10しかし…なんだろ…ロシア文学の登場人物は、名前の覚え難さが半端ない(;・∀・)。「桜の園」の原作を読んでるとき、2/3くらい進むまで、登場人物一覧をちょこちょこ確認してた。「◯◯ーニャ」「◯◯カヤ」が多過ぎる…
2015-11-27 22:06:58新国立の『桜の園』観ました。原作を読んだ時には、領地が売られて没落する激変…みたいなイメージだったのに、劇中の舞台は屋敷だけ(・・;)見た目は変化しないのに、どんどん変化する不思議な感覚。これがチェーホフの面白さなんだろうなー。田中裕子さんの気品ある枯れっぷり、絶品でした!
2015-11-27 21:26:31チェーホフ『桜の園』読了。これから観に行く舞台に間に合いました!没落貴族の桜の園(さくらんぼ畑)が、農奴の子孫に競売で買われ、家も土地も失う話。農奴解放後の社会が変化しているのに、変わることができない、浮き世離れしたような貴族の奥さん。田中裕子は、恐らくはまり役だな!楽しみです♪
2015-11-27 17:00:50spac「王国、空を飛ぶ」面白かった♪予想以上に原作が活きていてビックリ!自由になりたいと空に行って防壁を建て、民主的に独裁者を選ぶ…古代ギリシアから人類は変わっていないんですかね。ちりばめられた風刺がピリッとした喜劇でした。そして…歌2曲の破壊力は半端なかった(;・∀・)(笑)
2015-11-15 00:18:48アメリカの陪審制度が起こした冤罪事件「サッコ・ヴァンゼッティ事件」。第一次大戦後に、WASPの排外主義が強まり、イタリア系で無政府主義だった点が陪審員に悪印象で、証拠不十分のまま死刑。冤罪の可能性がある以上、死刑ではなく終身刑(あるいは懲役100年とか)を考えたほうがいいと思う。
2015-11-13 21:43:11舞台「12人の怒れる人々」を観てきました♪もとはアメリカのTVドラマ&映画で、11人の陪審員が「有罪」に同意するなかで、1人だけ「無罪」を主張、その後の審議を描いた作品。見終わってみて「日本に陪審制度は合わないかな…」と。皆さん熱演で、惹きこまれました(^-^)/
2015-11-13 21:23:48明日観に行く舞台「王国、空を飛ぶ」の原作、アリストパネスの『鳥』、原作を頂いて、早速読了。衆愚政治でグタグダなアテネを舞台とする喜劇です。ギリシア神話の神から、私も知らなかった当時の政治家、果ては悲劇まで、次々とおちょくられます。大岡さんがどう「料理」しているか楽しみです!
2015-11-13 18:55:03渡邊啓貴『シャルル・ドゴール―民主主義の中のリーダーシップへの苦闘』読了。私見ですがドゴール本では恐らくNo.1。ペタンとの確執、大戦中の米からの冷遇、議会政治への失望、強い祖国愛…これらを背景に、国際社会に埋没しないフランスの「偉大さ」を演出したんですね。ドゴール観が変わった!
2015-11-11 22:29:21F=ローズヴェルトは、アメリカ史上唯一、2期よりも長く大統領を努めた人物。ワシントンの2期8年を超えないという慣例があったのに、それを破って4選した。戦時とはいえ、慣例を無視して、しかも病身で立候補したのは、誉められた話ではない。筆者の批判(怒り)はもっともだな。
2015-11-05 22:52:28ハミルトン・フィッシュ(渡辺惣樹訳)『ルーズヴェルトの開戦責任』読了。確かに、孤立主義からアメリカの参戦に反対した筆者の立場から見ると、フランクリン・ローズヴェルトの議会軽視、公約軽視、憲法軽視が見える。英雄として神話化されているだけに、この見方は新鮮でした。
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