福島第一原発近傍の潮間帯生物は減少しているのか  〜 国立環境研究所のプレスリリースをめぐって 〜

2016年2月4日の国立環境研究所のプレスリリースによれば、福島第一原発近傍で潮間帯のベントスが減少しているとのこと。しかしこのデータで「原発事故の影響の可能性」を示唆できるのでしょうか。意見、疑問点をまとめました。
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ぴぽさん@テイオーちゃんしか勝たん❣️ @fishing_pippo

これは個人的な推測なんだけど、漁をしてなかった事によって、大型魚が増え、餌になる物が少なくなって生態系のバランスが少し崩れてるのかなーと。 福島第1原発南側で貝類など減る 国立環境研調査 sankei.com/life/news/1602…

2016-02-05 07:25:20
K.M@不要不急の複雑性超靴ひも理論 @Slight_Bright

押さえておきたいのは、調査の時期が震災から2年余りが過ぎた2013年5月~6月という点だな。

2016-02-05 08:22:35
K.M@不要不急の複雑性超靴ひも理論 @Slight_Bright

うーむ。環境研のプレスリリースnies.go.jp/whatsnew/2016/…では、多種の放射性核種のみならずホウ酸やヒドラジン等の化学物質の可能性にも触れてるけど、それがNHKのニュースwww3.nhk.or.jp/news/html/2016…では「今後、放射線の影響を調べる」となるのか。

2016-02-05 09:04:02
nao @parasite2006

@Slight_Bright この環境研の研究nies.go.jp/whatsnew/2016/… は是非続報欲しいですね。調査時期が一番遅いものでも2013年5月~6月で、今から2年以上前の状況だということは声を大にして言っておかないと解釈を誤まる。この後どう変化していくかが大事

2016-02-05 11:23:53
K.M@不要不急の複雑性超靴ひも理論 @Slight_Bright

@parasite2006 本当にその通りですね。生態系の変化が影響しているのであれば、更に現状は違っているでしょうし。

2016-02-05 11:30:59
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@parasite2006 @Slight_Bright 震災前との比較が1995年だけであることも念頭に置く必要があるでしょうね。種数・個体数はどの程度の振れ幅で変動しているのか、これだけでは分からないので。(だからこそ継続的なモニタリング調査が必要なのに、人もお金も足りず…)

2016-02-05 11:43:56
K.M@不要不急の複雑性超靴ひも理論 @Slight_Bright

@a_iijimaa1 @parasite2006 確かに、他地域との比較も大事ですが、同じ地域での継続的な調査があってこそですよねえ。。。

2016-02-05 11:50:19
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@Slight_Bright @parasite2006 はい。磯のベントスを対象としたモニタリング調査(環境省のモニ1000の一環)も発足していますが、従事できる職持ちのベントス屋は少なく、サイト数も少ないのです。島国で海岸線がべらぼうに長いのに…orz

2016-02-05 11:54:27
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

ベントスの多くは浮遊幼生期をもつので、種数や個体数の増減の原因に言及するのなら、影響の大きそうな海流の流路の変動は気にしておいた方が良いんじゃないかなぁ。

2016-02-05 12:57:36
dddo 自宅療養 @dddo2it

@a_iijimaa1 とりあえずは、最近のも年24号相当の月2回分をダウンロードしてパラパラマンガ的にみてみるとか、経度毎の流軸通過緯度情報をグラフ化して変動を可視化してみるとか、でしょうか^^; www1.kaiho.mlit.go.jp/KANKYO/KAIYO/q…

2016-02-05 13:54:09
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@dddo2it とりあえず塩屋岬と黒潮流軸の距離を月2回分、数年間分グラフ化してみようかと…(何の罰ゲーム)

2016-02-05 14:14:25
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

国環研による潮間帯ベントス調査結果。岩手から千葉までの間で、福島第一原発近傍で種数・個体数共に少ない。nies.go.jp/whatsnew/2016/… 元論文はこちら。nature.com/articles/srep2… この論文からではよく分からない点がいくつか。

2016-02-05 18:41:10
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 元論文によれば、1995年の東電による生物調査結果と比較したのは、テトラポッドなどのコンクリート構造物上の固着生物。95年の東電による調査では平米あたり7158個体が、2013年には大熊・富岡2地点で特に少ない。しかし…(続く)

2016-02-05 18:51:15
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)2013年の固着生物調査では各地点で潮間帯上部・中部・下部それぞれにつき50 cm ✖ 50 cmの方形枠1つを置いてその中の固着生物を全部掻き取っている。サンプル数がとても少ない。1地点の潮間帯上部なら上部で数箇所は方形枠を置くのが普通。(続く)

2016-02-05 19:00:23
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)1地点で潮間帯上部・中部・下部それぞれ1つしかサンプルを採らなかったので、図3にエラーバーがないようだ。地点間で比較するにしても少し無理がある。(続く)

2016-02-05 19:04:39
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)1995年の東電による生物調査の精度がどのくらいのものだったのかもとても気になるところだが、固着生物平均個体密度7158個体だったという。これを今回の2013年の結果と比較すると…(続く)

2016-02-05 19:24:13
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)平均個体密度は書いていないので、グラフから読み取ることとする。図3では浦尻の潮間帯上部で平米あたり0個体、中部で30000個体、下部で4000個体。久保谷地の上部で1000個体、中部で5000個体、下部で10000個体。(続く)

2016-02-05 19:28:55
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)大熊の上部で500個体、中部で2500個体、下部で2000個体。富岡の上部で100個体、中部で2000個体、下部で1000個体くらいに見える。これを単純に潮間帯の上部から下部まで全部えいやと平均すると4842個体。(続く)

2016-02-05 19:36:51
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)1995年の東電の調査結果、平均7158個体/平米より少ないといえば少ないけれど、地点数も異なるので比較は少々難しい。また95年調査で潮間帯のどの範囲を対象としたのかも知りたいところ。(続く)

2016-02-05 19:43:54
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)論文のDiscussionの3つ目のパラグラフ。95年の調査結果と比較して「潮間帯固着生物の種数と個体密度は2011年3月以降減少した」としているが、95年から2011年の予備調査までの間に16年もブランクがあるので、言い過ぎではないのか。(続く)

2016-02-05 19:58:53
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)95年の調査で固着生物のかなりの部分を占めていたのはフジツボらしい。Discussionでは「付着基盤のテトラポッドが残っているのに津波でフジツボが全部消えるとは考えられない」とある。何というフジツボだったのか、気になるところ。(続く)

2016-02-05 20:02:33
guwati @guwati

@a_iijimaa1 原発事故や放射能と絡めた生物個体調査はすごく耳目を引きますけど、福島のシジミチョウやワタムシやモミの新芽欠損みたいに尻すぼみ的な結果にならないようしっかりやって頂きたいです。着眼点はいいのですが、結果を焦るせいかどうも結論ありきな感じになってるような・・

2016-02-05 20:03:24
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@a_iijimaa1 (続き)たとえばイワフジツボは、何年も新規加入がなくて、ある年にどっと着底が起こったりする。コンスタントに新規加入があるとは限らない。津波以前にいなくなっていた可能性もあるのではないか。 疑問に感じたのは、今のところこれくらいです。

2016-02-05 20:06:28
飯島明子💉💉備えよ常に @a_iijimaa1

@guwati 私もそのように感じました。これを機にモニタリング調査を継続すると良いのでしょうが。

2016-02-05 20:10:59
guwati @guwati

@a_iijimaa1青森から千葉まで津波に見舞われた沿岸部とその近傍でで棲息状態がリセットされたと仮定できることが条件なのですね。少なくとも原発周辺だけでも定期的に種類と個体数を調査してくれていれば、もっと楽に比較検証できるのにデータが無いのでしょうか。

2016-02-05 20:14:08