「セッション」ジャズドラマーを目指すアンドリューはシェーファー音楽院に入門する。そこで出会った教師フレッチャーは音楽に人間性を捧げた悪魔だった。エンドロールが始まった瞬間に緊張から開放されて息が上がりました。名作でした。 pic.twitter.com/XHF8Vl0Bua
2016-02-07 15:25:06「セッション」を観終わってオタクの自分としては「これは『ギャンブルフィッシュ』であり、『ラーメン発見伝』であり、『殺し屋1』だ!」と思ったのですが、他にそういう語りをしてる人があまりいないので、書いておきたいです。
2016-02-07 15:25:18「ギャンブルフィッシュ」は週刊少年チャンピオン連載の痛快ギャンブル漫画。主人公白鷺杜夢の強力な敵が阿鼻谷零侍。この阿鼻谷先生がフレッチャーそっくり! 卑劣な手段で生徒を潰そうとする所もそっくり! アヴィッ!! ファッキンテンポ!! pic.twitter.com/kT1fzI1AmC
2016-02-07 15:31:27というルックの話はさておき、「セッション」の構造について書きます。これが「ラーメン発見伝」と同じなんです。「ラーメン発見伝」は趣味でラーメン屋台をしていたサラリーマン藤本が、人気ラーメン店主芹澤とラーメンバトルを繰り広げる漫画です。 sokuyomi.jp/product/rahmen…
2016-02-07 15:32:21芹澤が藤本に何かと絡んでいく理由は、彼が自分で台無しにした理想のラーメンを見抜いてしまったから。天才は天才を知り、それゆえに千尋の谷に突き落として鍛えたくなる……。
2016-02-07 15:32:46教師フレッチャーの動機も似ていて、理想の音楽のために才能ある若者を積極的に絶望のどん底に突き落とします。そしてその結果犠牲者が出ても省みることはしません。
2016-02-07 15:33:03この逸脱した人格に、アンドリューは通底するものを持っているのです。90歳でみんなに忘れられて幸せに死ぬより、みんなに知られて若くして死ぬ方がいい。だからこそアンドリューは変わり、何度でもフレッチャーの前に立ち戻ります。
2016-02-07 15:33:14悪魔に魂を売った天才未満が、天才を見出し超克される物語。それが「セッション」です。 あと芹澤さんの外見もフレッチャーそっくりなんだよね。 pic.twitter.com/EQ3ZDAlzh1
2016-02-07 15:37:39「セッション」という映画のハイライトは「殺し屋1」なんですよ。キーワードは「究極のサディズムによる究極の"セッション"」です。 ebookjapan.jp/ebj/title/1688…
2016-02-07 15:39:04「殺し屋1」は元いじめられっ子のイチが自己防衛のトランス状態になった時、幼児にしか発揮し得ないサディズムの権化となって、最高の殺し屋になる漫画です。マゾヒストであるがゆえに痛みを恐れないヤクザ垣原との対決がハイライト。
2016-02-07 15:40:08さらなる痛みを求めるドMヤクザの垣原が、想像を超えたサディストに出会って再び痛みを恐れるようになる逆転現象が起こります。これが「セッション」にも起こります。
2016-02-07 15:40:52映画「セッション」は憎悪を呼び起こそうとする悪魔教師フレッチャーの執拗ないじめにより、アンドリューの人格が破壊されて段々と凶暴になり、音楽だけに研ぎ澄まされていきます。そして最終的にはフレッチャーの予想を超えて、期待以上の逆転を起こします。
2016-02-07 15:41:52もう一人の音楽悪魔の誕生。それを狂的なカット割りで余すところ無く映し出しています。クライマックスでは感動より純粋な興奮でテストステロンがガンガンに溢れ出ていることでしょう。
2016-02-07 15:42:49