読書『戦うレヴィ=ストロース』

渡辺公三著『戦うレヴィ=ストロース』の引用とコメント
レヴィ=ストロース 読書 人類学 構造主義
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愚者 / the fool @zerobase
二項対立から目を背けても、二項対立は無くならない。二項対立を乗り越えるとは、目を背けることではない。
愚者 / the fool @zerobase
矛盾する主張を消化するとは、どちらにもつかず曖昧にすることではない。思考停止ではなく思考開始。矛盾に対峙すること。
愚者 / the fool @zerobase
女性の「交換」に親族関係の生成を見るレヴィ=ストロースは、系譜関係によるトーテム祖との同一化という垂直の関係ではなく、女性の交換と循環による水平方向への関係の展開と伸長に注目するということもできよう。 P142 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
そうした視点はまた、「家族」という閉じた集団をも理念的に否定することが「家族」という題の小論で議論されている。(略)引用: 社会が文化にもとづくものであってみれば、社会生活のなかで妥協せざるをえない自然の要請の発現が家族なのである。 P142 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
旅が一時中断される宿営地だけが旅ではないのと同じように、社会は家族によって成り立っているのではない。社会における家族は、旅行における一時休止と同じように、社会の条件であると同時にその否定であると言えよう。 P143 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
人類学的研究に、歴史とは異なった共時性のレヴェルで作動する構造という「不変項」を導入しなければならない、という主張でもあった。不変項は、新秩序の形成や秩序の崩壊という歴史的・通時的「変化」とは異なる多様な共時的「変換」の可能性をはらんでいる。 P148 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
「野蛮人とはなによりも先ず、野蛮が存在すると信じている人なのだ。」すなわち、「彼らは野蛮人だ」と誰かを指して言う人間がまず素朴な自民族中心を生きる野蛮人にほかならない。未開と文明の区別を自明視する「白人」こそ、その典型ということになる。 P173 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
「みかけ上は線状に進むように見えても、じつは複数の平面上で同時的に繰り広げられていて、しかもそれらの平面相互間にはかなり多くの複雑な連接があり、これが全体をひとつの閉じた体系にしている」という神話に共通な特性 P218 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
レヴィ=ストロースはインディアンたちが、多くの場合、到来した白人たちを神話に語られた先祖の霊が回帰してきたものとして腕を開いて迎え入れた、ということを強調している。到来すべき他者の場所をあらかじめ用意すること、 P251 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
他者を「野蛮人」とみなすばかりではなく、時には神として迎える謙虚さをそなえること、他者のもたらす聞きなれぬ物語をも自らの物語のなかに吸収し見分けのつきにくいほどに組み入れること。 P251 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
しかし、その他者が究極的には、分岐し差異を極大化してゆく存在であることを許容すること。自らの世界のなかに場所を提供しつつも、対になることは放棄せざるをえない不可能な双子、 P251 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
アメリカ・インディアンにとって外部から到来した「西欧」の存在をそこに読み取ることができる、これが『大山猫の物語』でレヴィ=ストロースが引き出した結論だった。P251 闘うレヴィ=ストロース
愚者 / the fool @zerobase
自民族中心の世界観。ナショナリズムと排外主義。自社至上主義、NIH症候群。反目するギークとスーツ。官僚主義と現場主義。敵をつくらずに団結する可能性。演劇教育。立場を交換する想像力、無知のヴェール。自他の区別の恣意性、非必然性への気づき。
愚者 / the fool @zerobase
我々一人ひとりには社会の部分しか見えない。認知能力の限界。全体を論じる難しさ。会社も業界も同じ。全体を知りえない前提で何が言えるか。他人事ではなく当事者としての、知りうる・知っている事実。それを安易に全体へ敷衍しない慎重さ。
愚者 / the fool @zerobase
到来しうる他者へ、あらかじめ場所を用意しておく思考。あらゆる他者を、閉じた体系に取り込む、開かれた態度。さて、国家とはなにか。ナショナリズム。原理的な排外。国籍、参政権、入国許可。あるいは、未知の知的生命体との遭遇(レム『ソラリス』)。

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