會刄学園覚書

絹ごし豆腐 @kn_toufu

#ふぁぼしたフォロワーさんで全寮制男子校つくる 私立會刄（かいじん）学園 それは、エリートによるエリート育成のためのエリート校。 東北の山奥に位置し、冬は厚い雪に覆われる。厳しい環境にありながら、入学希望者は後を絶たない。なぜなら、学園出身というだけで将来が約束されるからだ。

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この学園には、外部の者の知らない「秘密」があった。 ――私立會刄学園、又の名を「怪人学園」 所属する者はすべて、人を超えたいきものである。

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1. 転校生、登場 雪に埋もれた門の前に1人の少年が立っている。彼の名は恭。この日付けで會刄学園に転校した1年生だ。 「ついにここまで来たよ、とうさん」 恭は白い空を見つめて呟いた。 「で、どうやって入るんだ？」 門の先は分厚い雪の壁で閉ざされていた。

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恭君 @kan_nuki13 1-S。転校生。？？？。月露寮 明るく人懐こい性格。訳アリ主人公 かつらと眼鏡で顔を隠す。その下は銀髪金目。清潔感は◎ 実は学園内にいる幼馴染みと族潰しとかやってた 能力《？》

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呆然とする恭の前にぬっと巨大な影が現れる。見ればそれは除雪車だった。 「君が恭君だね。ようこそ、會刄学園へ。今雪を退けるよ」 車の中から人好きのする顔が覗いた。事務員のかるめらだ。彼の通った後に、まっすぐな道がつくられた。

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かるめらさん @calumera029 事務員。月露寮寮監 おおらかで物怖じしない性格。落ち込むときは人のいないところでやる。あらゆる重機を扱うことができる ガチムチ癒し系おじさん。黒髪で瞳は茶 実は学園OB 能力 なし

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「これでよし。後は生徒会から迎えが来るはずなんだけど…」 「かるめらさん、ありがとう。校舎までは僕が案内するね」 雪の向こうから現れたのは、生徒会副会長のエレナだった。

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エレナ君 @erena6107 3-S。生徒会副会長。風烈寮 パワフルな腹黒副会長。敬語は崩さない ミルクティー色の髪をポニーテールにしている。瞳は緑 実は会長の幼馴染み 能力《袖振り合うも多少の縁―サード・プレイス―》心理系、物理攻撃力はない

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恭は副会長の案内で主要な施設を回った。どれも荘厳でかつ無駄のない作りだ。端々から歴史と伝統の重みを感じる。最後に連れられたのは、生徒会室だった。これまた豪奢な机に、ひとりの男が座っている。 「エレナ、後は俺様が説明する。この学園のルールを教えてやるよ、転校生」

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天音様 @kyouzimamano 3-S。生徒会長。瑞鳥寮 俺様何様天音様。大企業の御曹司。セフレ入れ食い 赤毛のオールバックで襟足長め。つり目で瞳は黒 実は誰よりも生徒を愛している 能力《我思う、故に我在り―バック・ボーン―》概念系。学園屈指の実力

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会長は3つのタブーを教えてくれた。 1つ、真名を名乗らず、又聞くべからず。2つ、能力を私事に使うこと禁ず。3つ、生徒会に逆らうことなかれ。 「天音会長怖かったでしょ？悪い人じゃないんだよ」 思い耽る恭に、同室者が声をかけた。彼はふみ、この月露寮に所属する1年生だ。

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ふみ @humiyoi 1-C。学級委員。月露寮 恭の同室者。笑顔でさらっと毒舌を吐く ちょっぴり天パ。瞳は茶。意外と身長はある 実は2年に彼氏がいる 能力《我が純情を君に捧ぐ―グリーン・アイド・モンスター―》心理・誓約系。発展途上だがわりとえぐい

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寮の中はふみの案内で見て回った。少し遅い夕食を摂り、風呂に滑り込む。あらかた荷ほどきも済ませれば、恭は明日へ向けてぐっすりと眠った。

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～幕間～ 下校時間の過ぎた校舎に1つだけ明かりの灯る部屋があった。場所は生徒会室。電子モニタを前に、会長が不遜な笑みを浮かべている。 「なるほど、そういうわけか」 『調べられたのはここまでです。全く、人使いの荒い』

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「俺様のご指名を退けたんだ、これで済むだけ有り難く思え」 『はいはい、会長様』 通話の相手はかふか、次期生徒会長になるはずだった男だ。

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かふか君 @hisato0217 2-A。放送委員長。瑞鳥寮 元生徒会書記。会長の指名を蹴り放送委員長に就任。真面目で頑な。年上にモテるタイプ 黒髪茶目。コンタクト。動きやすく小綺麗な服装 実は情報屋 能力《三又の口述試問―エリス―》心理系。自身が手をくだすことはできない

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「凶と出るか、吉と出るか。神のみぞ知るってな」

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2. 学園の「闇」 恭にとって初登校となる朝がやってきた。まずは軽く身支度を整えて、ふみとともに食堂に向かう。朝食待ちの列に並ぶと、前にいる人物が振り向いた。 「やあ、おはよう。ふみ君の同室なんだって？」 彼は佐、同じ寮に暮らす2年生だ。

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佐君 @mizuzoko2 2-C。評定委員会。月露寮 穏やかで誰にでも親切。評定委員会に所属し、冬の雪合戦審判を担う 黒髪ぱっつんの和風美人。目は焦げ茶 実は鍋将軍 能力は《救済を祈る枝―クラウド・ナイン―》回復系。貴重な能力だが専ら霜焼け治療に使われる

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「それでね、クラスは学力や能力を考慮して振り分けられるんだよ。恭君はもう自分のクラスは聞いた？」 「ううん、まだだよ。これから職員室に行って、教えてもらえるみたい。…あれ、何か騒がしいね」 余裕をもって校舎に着くと、昇降口に人だかりができていた。

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その中には腕章をつけた男たちがいて、混乱を鎮めるべく躍起になっている。恭たちはそうっと下駄箱に近づいた。 「散れ散れ！ん？お前は佐のところの…と、転校生か！？」 特に大きな声をあげる男が、2人に気づいて大袈裟に驚いた。彼は風紀委員会副委員長、創藻である。

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創藻君 @guardionlv12 2-D。風紀副委員長。風烈寮 武闘派。直情的で熱血漢な兄貴肌。委員長の忠犬 金髪ツンツン。瞳は薄い茶。タッパはあるが腰が細い 実は図書室常連の文学少年 能力《桜の木の下―メリー・フライ―》概念系。あるべき因果に収束させる。限定的

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混乱を潜り抜けた恭は疲れ果てていた。目の前を先行する「担任」はにやにやと笑うばかりで頼りがない。 「創藻も朝っぱらから大変だよなあ～。おっと、ここがお前の教室だ」 まるでホストのようなこの男が、クラス担任のジゼルだった。

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ジゼル先生 @giselle_freedom 1-S担任教師。英語担当。生徒会顧問 俺様ホスト教師。セフレ入れ食い。生徒にもわりと平気で手を出す 金髪アシメで瞳は紫。胸元開けすぎ 実は乳首が弱い 能力《飼い慣らされた人生―ホーム・シアター―》操作系。密室が必要

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ジゼルに続いて教室に入る。教卓に立てば一斉に注目が集まった。 「えっと、俺は転校生の…」 「ジゼル先生、なぜこんな余所者がいきなりSクラスで、しかも生徒会補佐に任命されたんですか！？」 ピンと手を挙げて発言したのは、生徒会書記のむすかだった。