検証:クジラと陰謀
- kamekujiraneko
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「この条約は『ロンドン条約』と通称され、1975年8月に15ヶ国の批准国到達により発効しており、その目的は、放射性廃棄物とその他の廃棄物を海洋へ故意に投棄することを制限することである。』 rist.or.jp/atomica/dic/di…
2016-02-24 20:56:27そう言う意味では「軍関係者」の希望は果たせていないと思いますが、やはりそれ以前に根本的な事実誤認がある様に思いますね。 更に言うならこのジョージ・ケナンの上院外交委員会での発言とやら、記録残っているのでしょうか? 公式な場での発言ならば議事録ぐらいは残っていそうな物ですが。
2016-02-24 20:57:43ザ・クジラ(原剛)を読んでいると、この陰謀論も当時とは論調が少し異なるようだ。 例えば大隅清治氏は「人間環境会議の事前準備をみても分かることだが、当初は鯨問題は日程になかった。それがにわかに登場したのは、ベトナム問題を批判された米国のまき返し、一種の政治ショーとみます」
2016-02-24 21:01:02と「米国がベトナム戦争批判に慌てて捕鯨問題を持ち出した」との認識のようで、「躱すために準備されていた」という現在の論調とは少し異なりますね。 (細川氏、堀氏共に「準備されていたのは自然保護を前面に打ち出した政策で、捕鯨問題自体は慌てて持ち出した」という主張なのかもしれませんが)
2016-02-24 21:02:15同書62pの註1で「ベトナム戦争への激しい批判にあわてたアメリカが会議の最終準備段階で、突然、議題にのせてきたもので、日本にとって唐突な提案であったかのように日本国内へ伝えられている」としながら、
2016-02-24 21:05:09会議前の3月の段階で国連でモラトリアムが検討されており霞ヶ関では各省庁の担当課長会議でも対応が話し合われモラトリアム修正案を取りまとめている事や、政府代表団の顧問に鯨類学の大御所である西脇昌治氏が加わっている事から「政府は十二分に事態を予測していた」と反論している。
2016-02-24 21:05:25「ベトナム戦争陰謀論」に関しては朝日新聞編集委員の木原圭吉氏も似たような事を書いているみたいですね。 「ベトナム戦争の責任追及と国際非難に直面しているアメリカ政府は、そのホコ先を捕鯨問題でかわそうとした計算も働いてはいたが、」
2016-02-24 21:10:03「国際会議場の内と外で政府と住民運動が呼応して捕鯨問題を盛りあげてゆく戦略は、これからの環境外交のあり方を予告しているように思われた。」 (戦後世界史の断面 下 160p~161p)
2016-02-24 21:10:27他には金子熊夫氏が「アメリカは、ベトナムでの枯れ葉作戦が会議でクローズアップし、自ら窮地に陥らないために、どこか別の国を『スケープゴート』にする方法はないかと思案を巡らせた末、一つの方法として捕鯨問題をストックホルム会議のテーマにする加えることを思いついた」
2016-02-24 21:25:58国際人間環境会議に参加した人間にとってアメリカのモラトリアム提案はかなり唐突に映り、気付いたら採択されていた事や会議の場でアメリカがベトナム戦争を批判をされている事から結びついてこの陰謀論が誕生したのではないかと思うが、参加した人間の印象論以上の根拠はなさそうですね。
2016-02-24 21:28:32結局各国からベトナム戦争の批判はされているので躱しきれていませんし(米側代表がキレた)会議当日、当の米国側批判派の科学者が枯葉剤の散布思いっきり批判しているので、ベトナム戦争への批判逸らしたいなら捕鯨問題持ち出す前にこいつ等先に何とかしたほうが良かったのでは感ありますね。
2016-02-24 21:33:49「1972年6月にストックホルムで開かれた国連環境会議の主要議題の一つが枯葉作戦だったのである。この会議には、アメリカの批判派の学者たちから、ベトナムでの奇形児出産の増加を含む膨大な報告が提出されている」 (ベトナム戦争と生態系破壊 214p)
2016-02-24 21:36:57「アメリカ国務省の委託における科学調査団が1971年から73年にかけて多数インドシナに送り込まれ、"Effects of Herbicides in South Vietnum"なる大部の報告が出版される。」
2016-02-24 21:44:24「そのなかに、枯葉作戦の害を詳しく告発した論文がいくつもみられることも、またひとつの驚きである」(ベトナム戦争と生態系破壊 213p) あのー、軍関係者の希望とやらはどうなったんですかね…
2016-02-24 21:46:08「生命系の危機 環境問題を捉えなおす旅」に拠ると人間環境会議においては並行して「環境会議」と「市民会議」と併せて三つが行われ(218p) 「市民広場」では「ベトナムにおける爆撃と枯葉作戦により環境破壊、「戦争」こそ、人類の行う最大の環境破壊」だと反戦運動に熱心だったそうですが
2016-02-24 21:57:36「ベトナム戦争陰謀論」、細部は違えど大体似たような感じですが、どれも根拠薄弱と言ってしまっても良いんじゃないでしょうか。 陰謀論の特徴として「文脈から切り離して過大or過小な意味づけをする」と言うのが有りますが(1から10まで全てデタラメではない)バッチリこれに当て嵌りますね。
2016-02-24 22:07:39梅崎師匠、「動物保護運動の虚像ーその源流と真の狙いー」で「ロックフェラー帝国の陰謀」を典拠にしているのですが、陰謀論の特徴「無節操と無責任」に見事に合致しますね。 twitter.com/hydehydesan/st… twitter.com/hydehydesan/st…
2016-02-24 22:15:56・無節操と無責任 「陰謀論者たちは『論敵』関係にあるはずなのに、批判は相互に遠慮する傾向が見られる。 共通の敵に立ち向かうためなのか、論争して共倒れになりかねないのを避けようとしているのか、理由はさだかでない。」
2015-12-29 19:44:20「結果として、必要に応じ別の陰謀論者と提携ないし合体するのを容易にしている面がある。」(陰謀史観 247p) 上記で挙がっている複数の特徴は、リビジョニストにもある種共通する部分も有る。
2015-12-29 19:48:05やはりこの大隈氏の「当初は鯨問題は日程になかった。それがにわかに登場したのは、ベトナム問題を批判された米国のまき返し、一種の政治ショーとみます」という「批判に慌てて持ち出した」は根拠がなさそうですね。 twitter.com/hydehydesan/st…
2016-02-25 20:10:31島一雄氏「『商業捕鯨モラトリアム 10 年』を使って会議を混乱させ、ベトナム戦争問題や核廃棄物処理の問題でアメリカが俎上に乗ることが避けられたことで、アメリカ政府は十分目的を達したといえる」との事だが、だからだなぁ、その会議で核廃棄物海洋投棄に関して行動勧告が出されてるんだって…
2016-02-25 20:28:13そもそも混乱させただけで「十分目的を達したといえる」って主張として後退しすぎていて草生えますわ。 IWCコミッショナーって陰謀論者しかなれない決まりでも有るんですかね…
2016-02-25 20:30:25会議でベトナム関係の批判に慌てたアメリカが突然捕鯨を持ち出したんだ!→会議前3月の段階で各省庁の担当課長会議で対応が話し合われてるけど… 枯葉剤の問題が出ることを見越して準備していたんだ!公文書も有るんだ→公文書マダー 会議を引っ掻き回すだけでも効果が会ったんだ!←NEW!
2016-02-25 20:32:12梅崎センセーの「クジラと陰謀 食文化戦争の知られざる内幕」参考文献にベトナム戦争関係の書籍が一冊も無いんですが大丈夫なんですかね(大丈夫な訳が無い)
2016-02-25 20:36:54