平川秀幸さんの遺伝子組み換え生物に関するtweetまとめ
@k1h @alc_v @Mihoko_Nojiri @hirakawah マラリアについても同じ実験を試みることが当地の新聞に出ていました。場所、日時は未定ですが。
2011-01-28 20:06:57さあ、どうなることやら RT @hirakawah: あ、とうとう実行しちゃったんだ。RT @k1h: 【これは論議を呼ぶ実験】デング熱対策、遺伝子組み換え「蚊」森に放つ : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞) http://ht.ly/3LLvZ
2011-01-28 21:51:52遅くなりましたが、遺伝子組換え「蚊」(GM蚊)関連、いくつか連続ツイートします。 @k1h @Ryoko_is @kuri_kitchen @Mihoko_Nojiri @ALC_V @doctorcoochan @2ndlab
2011-01-29 01:21:41国際ルールとしては生物多様性条約カルタヘナ議定書があり、マレーシアも批准国です。ただこれは「どこまでOK」というような実質的規定はしません(続く)。RT @Mihoko_Nojiri: @hirakawah こういうのは国際的にどこまでやっていいというルールはないのですか?
2011-01-29 01:23:39カルタヘナ議定書が定めるのはGM生物のリスク評価・リスク管理の規定です。その基本思想は、旧くは米国NIHガイドライン、国際的にはOECDガイドラインに端を発する「GM生物の安全性は個々のプロダクトごとにリスク評価を行い判断する」という「プロダクト・ベース」の思想です。
2011-01-29 01:27:47個々のプロダクトごとにリスク評価するというのは、化学物質でも同様なので、当前といえば当然の発想なのですが、他方には欧州(特に独)を中心に「GM技術そのものに固有のリスクがあり、それゆえに規制すべき」という「プロセスベース」の思想があり、対抗して米国等がプロダクトベースを主張。
2011-01-29 01:32:16すごい。専門家からのツイート。RT @hirakawah: 遅くなりましたが、遺伝子組換え「蚊」(GM蚊)関連 @k1h @Ryoko_is @kuri_kitchen @Mihoko_Nojiri @ALC_V @doctorcoochan @2ndlab
2011-01-29 01:35:01実際米国の国内法では、GMに的を絞った規制はなく、既存のTSCA(有害物質規制法)を拡張的に援用して対応。他方欧州はEU指令にて、GM専用の規制法を整備。ただ後者も実際は個々の製品ごとにリスク評価・管理する。GM対象である点でプロセスベースだが実質はプロダクト・ベース。
2011-01-29 01:36:54実際米国の国内法では、GMに的を絞った規制はなく、既存のTSCA(有害物質規制法)を拡張的に援用して対応。他方欧州はEU指令にて、GM専用の規制法を整備。ただ後者も実際は個々の製品ごとにリスク評価・管理する。GM対象である点でプロセスベースだが実質はプロダクト・ベース。
2011-01-29 01:36:54そしてGM生物の生物多様性への影響を国際的に規制するカルタヘナ議定書も、EU規制と同じく「プロセスベース」と「プロダクトベース」の妥協策。なお、GM蚊も取り上げられた昨年11月25日のNHKクロ現でコメントしたように、米国は議定書を批准してません。
2011-01-29 01:40:00話がだいぶそれたので本筋に戻ります。ポイントはカルタヘナ議定書も、その批准国それぞれの国内担保法もプロダクトベースなので、GM作物を開放系で栽培していいかとか、今回のようにGM蚊をリリースしていいかは、予め線引きできず、個別にリスク評価して是々非々で決めるということです。
2011-01-29 01:44:18そして今回のGM蚊の実験は、マレーシア政府のNational Biosafety Board (NBB)という組織(カルタヘナ議定書を実行するもの)が昨年10月5日に認可したものです。http://bit.ly/h2xBvS
2011-01-29 01:54:20いまリンクしたプレスリリースにあるように、今回の実験は「限定的な小規模の放出」であり、認定に当たって規定されたリスク管理条件・手順を適切に守れば、生物多様性や人間・動植物の健康へのリスクは非常に小さいこと、しかし規模を多くしたときは再度リスク評価すること等とされています。
2011-01-29 01:58:26あとプレスリリースには「放出した雄蚊は保健省が行う標準的な手続きで再捕獲する」なんて書いてますが、そんな方法があるんですね。(だったら、GMなんか使わないで、それで最初から蚊を捕まえればいいじゃんと思うのは素人考え?)
2011-01-29 02:00:59ちなみにさっきリンクしたマレーシア政府バイオセイフティ委員会(NBB)のサイトは同国のバイオセイフリティ・クリアリングハウスのものです。これはカルタヘナ議定書に則り、情報公開のために加盟各国が設けているものです。http://bit.ly/es3oBh
2011-01-29 02:06:32GM蚊の放出実験に関しては、NBBが認可する前に(これまたカルタヘナ議定書に従い)パブリックコメント手続きをしていて、リスク評価文書も公開されています。現地語だけでなく英語のファイル(Fact Sheet)もあり。http://bit.ly/gK4RCO
2011-01-29 02:11:06ちなみに日本のバイオセイフティ・クリアリングハウスには、日本で認可されたGM生物と、その生物多様性影響に関するリスク評価の結果が公開されてます。http://bit.ly/enRYY2
2011-01-29 02:14:00さらに(数日前にもツイートしたのだけど)「生物多様性影響評価検討会」のページからは、各GM生物の審査の資料や検討会の逐語議事録がゲットできます。http://bit.ly/ehMKDl
2011-01-29 02:15:38再びマレーシアのGM蚊に話を戻し、いくつか関連リンクを紹介します。まずは先のマレーシア政府NBBの認可に対するペナン消費者連合のリリース。リスク評価結果を取り消せと。http://bit.ly/f8eDa0
2011-01-29 02:18:50次のリンク先は、英国のNGO、GeneWatch UKによるNBBのリスク評価内容の批判レポートに関するペナン消費者連合の記事。レポート本体へのリンクは記事の下にあります。http://bit.ly/gNhOWG
2011-01-29 02:24:04GeneWatch UKのレポはそのうちちゃんと読みこみたいと思いますが、記事によればNBBのGMAC(GM助言委員会)がやったリスク評価の問題点の一つは、参照文献が27しかなく、重要な文献が欠落してるということ。関連する文献はGM昆虫で300、蚊でも185あると。
2011-01-29 02:32:31またGMAC/NBBのリスク評価には、天然の蚊とGM蚊、その捕食者、デング熱ウイルス等の間の共進化関係など生態系モデルや疾病伝達モデルに関する知見が欠けているということ。GM蚊を開発した企業Oxitec自体が公表してる資料も参照さけてないそうな。
2011-01-29 02:37:06次のリンク先はGM蚊を開発した英国の企業Oxitecのサイト。各プロダクトには参考文献もリンクされてます。http://bit.ly/eswBhF
2011-01-29 02:42:16マレーシア政府GMAC/NBBのリスク評価、Oxitecの研究結果、GeneWatch UKの批判点それぞれの科学的妥当性はどうなのかは、ぼく自身はそっちの専門ではないので分かりません。専門の研究者たちが意見を発表してくださるといいのですが。(どう? @J_Steman)
2011-01-29 02:45:49あと最後のリンク先はSCIENCEの今日のニュース記事。GM Mosquito Release in Malaysia Surprises Opponents and Scientists—Again http://bit.ly/epR6D3
2011-01-29 02:47:23