【江戸川区議会】２０１６年２月２４日の本会議における中津川将照議員（無所属･次世代の党推薦で当選）の一般質問「同性カップルへのパートナーシップ制度について」発言内容と多田正見区長の答弁の書き起こし。並びに問題点の指摘

橋本 至 @kid75

【江戸川区議会】２０１６年２月２４日の本会議における中津川将照議員（無所属･次世代の党推薦で当選）の一般質問「同性カップルへのパートナーシップ制度について」発言内容と多田正見区長の答弁を検証していく。議会関係者は敬称略。

橋本 至 @kid75

続）まず、同性カップルのパートナーシップ条例の制定に反対とし、憲法２４条を持ち出しているが、これは「婚姻」について述べられたものだ。

橋本 至 @kid75

続）江戸川区議会で趣旨採択された「パートナーシップ制度」に関する陳情の記書き１には「同性カップルを結婚に相当する関係と認める、パートナーシップ制度の導入」とある。「相当する関係」であって、婚姻そのものではない。

橋本 至 @kid75

続）また「同性婚は排除され」と言うが、排除を示す文言が存在しない。「排除する学説が主流」かどうかは不明で根拠になっていない。

橋本 至 @kid75

続）「排除ではない」とする意見についてはこちらを参照のこと→首相、同性婚「現憲法で想定されぬ」専門家には異論もasahi.com/articles/ASH2L…

橋本 至 @kid75

続）記事より『棚村政行・早稲田大教授（家族法）は「憲法２４条の主眼は、婚姻をかつての『家制度』から解放することにある。当時、同性婚を念頭に置いた議論はされておらず、排除しているとまでは言えない。憲法１４条の法の下の平等などに照らせば同性婚を認めないのは問題だ」と話す』→

橋本 至 @kid75

続）『性的少数者の法律問題に取り組む「ＬＧＢＴ支援法律家ネットワーク」の有志も１６日、東京都渋谷区が同性カップルに結婚相当の関係を認める方針を示したのを受け、「憲法２４条は同性婚を排除していない」などと指摘する文書を報道各社に出した』（引用ここまで）

橋本 至 @kid75

続）そもそも「排除している」と決めつけている時点で、国が（中津川もだが）差別していることを認めているようなものである。

橋本 至 @kid75

続）渋谷区の条例を引いて『「男女の婚姻関係と異ならない程度」ですから、それそのものではないけれども、限りなくそれに近い事実上のイコールであると読み取れます』等と、先般報道を賑わした「事実上のミサイル」のような話をしているが、何が言いたいのかさっぱりわからない。

橋本 至 @kid75

続）続けて『実態は法律上の婚姻と同じように扱われますから、よく言われる憲法第２４条に抵触するのでは、との指摘は当然のこと』とも言っているが、パートナーシップ条例が婚姻そのものでないことは先程触れた通りで、抵触しない。

橋本 至 @kid75

続）「セクシャルマイノリティに対する配慮は必要」と言い、アパート入居や病院の面会を例示しているが、何も問題はこの二例に限った話ではない。次に紹介する記事の中では、他の事例が列挙されている。

橋本 至 @kid75

続）同性婚「国が認めて」自治体支援は限界／国際水準とギャップ（毎日）mainichi.jp/articles/20151…

橋本 至 @kid75

続）記事より 『同性カップルが排除された主な権利（ＮＰＯ法人「ＥＭＡ日本」のサイトから抜粋） ＜婚姻に基づく法的権利＞ ・配偶者の実子、養子の共同親権 ・配偶者が死亡した際の遺産相続▽遺族年金▽公的年金の死亡一時金 ・医療保険の被扶養者になる権利』

橋本 至 @kid75

続）『・労災補償の遺族補償、遺族給付 ・所得税の配偶者控除 ・相続税の配偶者控除 ・医療費控除のための合算 ・配偶者のための介護休業取得 ・外国籍の配偶者が配偶者ビザや日本国籍を取得する資格』

橋本 至 @kid75

続）『・配偶者からの暴力防止、保護を定めたドメスティックバイオレンス（ＤＶ）防止法の適用 ・離婚時の慰謝料▽財産分与▽年金分割 ・公営住宅への入居資格』

橋本 至 @kid75

続）『＜民間のサービス＞ ・民間生命保険の死亡保険金受け取り ・配偶者として葬儀に参列 ・配偶者が入院した際の面会権、医療行為への同意 ・企業の慶弔休暇▽慶弔見舞金▽扶養手当▽家族手当 ・自動車保険の運転者家族限定特約 ・携帯電話の家族割引』

橋本 至 @kid75

続）『・クレジットカードの家族カード ・交通機関の夫婦割引、航空会社のマイレージの家族サービス』（引用了）

橋本 至 @kid75

続）さて中津川は、これら全てを「個別的対応で充分カバー」できると本当に考えているのだろうか。そうであるならば、まずその具体策をこの場で明確に提示する必要がある。議会はあるべき論・理想論を語る場ではない。やれるというなら具体案を示せ、という話。

橋本 至 @kid75

続）それから渋谷区の条例に対し「強い違和感」をもつのは個人の勝手だが、先述の通り江戸川区議会でも「パートナーシップ制度」に関する陳情が趣旨採択されていることを、まさかとは思うが中津川は知らないのだろうか。冒頭で「区民の声が聞こえてきます」と遠い世界の話のように言っているが･･･。

橋本 至 @kid75

続）「国民的議論も十分ではない」というが、既に当事者をはじめとし様々な人達から声が上がっているからこそ、中津川自身が「ブーム化」（この表現は非常に軽薄で嫌いだが）という程のムーヴメントが国内で起こっているのだ。不十分だというなら、どういう状況が訪れれば「十分」なのか明示すべし。

橋本 至 @kid75

続）そして「国の法整備につきましても全く俎上には上がっておらず」とのことだが、出鱈目もいいとこ。全くの大嘘である。次の記事を参照のこと。

橋本 至 @kid75

続）差別解消へ立法化チーム　性的少数者で超党派議連（産経･１月２８日）sankei.com/politics/news/…

橋本 至 @kid75

続）記事より『性的少数者（ＬＧＢＴ）の差別解消を目指す超党派議員連盟（会長・馳浩文部科学相）は２７日、国会内で総会を開き、差別解消への取り組みを盛り込んだ立法作業を進めるワーキングチームの設置を決めた。民主党が昨年末にまとめた法案骨子を基に検討を加える』

橋本 至 @kid75

続）「このような段階で一基礎自治体が安易に制定するのは妥当でない」と言うが、先に述べたように必要であるからこそ全国各地で声が上がり、それに対応しようとする自治体が出てくるという「段階」が今まさにやってきているのだ。

橋本 至 @kid75

続）それにしても「安易に制定」できる条例というのは存在するのだろうか。世田谷区長の保坂さんや、制定を求め声を上げ続けた当事者の方々に対し無礼極まる話だ。