【レッズ・エララ神話体系】時雨とエヴィル ~人斬りお嬢と変態天才黒魔術師 第2話「時雨との出会い」
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【更新】当アカウントは、レッズ・エララという世界の誕生→過去→現在→近未来→終焉までを描くものです。今日は昨日より続いている、中世篇「時雨とエヴィル」の更新をします。実況スクリーミング叫び声ブチマケタグは #レッズエララ をどうぞ。今日も実験的にリアルタイム執筆します。
2016-03-01 21:37:19(1)in the 馬車
レッズ・エララ神話体系 中世篇「時雨とエヴィル ~人斬りお嬢と変態天才黒魔術師」 ーー第2話「時雨との出会い」(1)in the 馬車
2016-03-01 21:41:25【いちおう前回までのあらすじ】13歳の天才・エヴィルは、旅先で物乞いナイスガイに出会った。ナイスガイにいろいろ学んだ。どうやらこの世には「肉体で思考するタイプの強者」がいるらしい。
2016-03-01 21:42:58黒い鳥が「コケグルッフィーヤァ!」と鳴く時刻になったら馬車がくるらしい。そんな狂った鳥を時計の代わりにするんだったら絞め殺しちまえよ、と俺様は思うが、まあその土地柄ってやつである。俺様は歩くのが疲れたので、乗り合い馬車を選ぶ穏健派である。ぱからぱかららどるるるふぃーん。来たな。1
2016-03-01 21:45:12そろそろ旅も3つ目の町にたどり着く……前に、森を行かねばならぬ。疲れた。 そんなわけで馬車がぱからぱからーのなかであるが、超辛気くせぇ。空気がよどんでおる。暗い。暗すぎる。絶望が煮詰まっておる。 ……そんななかに、異常な奴がいた。一言でいえば美少女であるのだが。2
2016-03-01 21:48:28流れる黒髪、白いヒラヒラのロングスカートワンピースな服。おいどこの貴族だ、と思う。……その手に刀を持ってさえいなければ 「刀(KATANA)」とは、東洋の剣である。剣の芯に玉鋼用いし……って説明はどーでもよろしかろうから、「片刃で細くて鋭くて扱いムズい」ということだけ覚えとけ。3
2016-03-01 21:51:26付き人いない。貴族じゃねえな。ヤラシサが皆無。娼婦でもねえな。……なんだこいつ。 ともあれ、他の辛気臭え奴らよりは、そいつの隣のほうがよろしかろう。 「隣いいか」「いいよー」 しっかりそれにしても辛気臭えな。なにがあったんだ。ここいらに何か出るってのか。強盗とか。4
2016-03-01 21:55:05ぱからぱから。馬車は進む。隣の少女との会話はない。そりゃそうだろう。ぱからぱ。馬車が止まった。「どうしたよ。まさか着いたとかこたぁねえだろ」「出たんだよ」隣の少女が口を開いた。「何が」 「グルワァーッ!ゲヒヒウォーッ!」 今の叫び声は少女じゃなくて馬車の外から。 「強盗団だね」5
2016-03-01 21:58:00「よくわかったなお前」俺様は隣の少女の判断推察力に感心。「剣士だもん」そうか。しかし…… 「金金金!!!!あと美形のなんか!」 盗賊が馬車の中に乗り込んできたぞ。ソラ恐ろしいほどに知性がねえ。 「逆らったらこ、ギャアァアアァア!」少女は全くノータメライで盗賊の喉を貫いた!6
2016-03-01 22:02:59正直俺様ともあろう天才が、びびった。ちびってはいない。あんまりにも即断即決がすぎる。 しかもよろめいた盗賊が、血しぶきを馬車内にスプラッシュさす前に、ドカッとケリ入れて遠くにやってから、刀で首はねた。 「お前すげえな」「ぴーすぴーす」 どこがじゃ。乗客は全員引いてる。7
2016-03-01 22:06:07「てめえ何をしやがる!(他の盗賊」「いまだ逃げろ!(乗客」「ひいいいいいっ!(乗客」「ぶっ殺してやる!(盗賊」「やっぱりこんな街道いやだったのよぉぉ!(乗客」「おいこいつどっちも美形……(盗賊」「ぶっ殺してやる!(盗賊」「逃げろ逃げさせてくれ金はない!(乗客」 ……うるせえ。8
2016-03-01 22:10:18「おいそこの変な二人!降りてこいぶっ殺してやる!白い奴と黒い奴ぎゃあああああ!」まあ少女の白い服と俺様の黒いロングコートのことだろう。また少女に斬られたが。「おい!あの丸腰の白い奴を殺せ!」……って、俺様かよ!俺様の銀髪を……ん?つまり、あいつ俺様のこと白髪って呼んだな。9
2016-03-01 22:21:53ーーーーーーーーーーぶっ殺す。俺様は白髪って呼ばれるのが一番嫌いなんだ。 「なあちょっと時間稼いでくれるか?」 「いーよー」 軽いなぁしかし。その間に俺様は時空魔法「倉庫(ロッカー)」を展開、杖を取り出し、地面にさっさっさと魔法陣を描く。殺す殺すあいつらぶっ殺す。10
2016-03-01 22:24:12盗賊は総勢15人。そのうちすでに5人が少女に斬られていて。で、集団戦に持ち込もうとする盗賊。 ーーー判断が遅えよクソが。「剣士!伏せろ!」少女は即座に伏せる。盗賊ども残り10人の足元に、真っ黒い円を出す…… 「ぐぎゃああああ!」「死にたくない死にたくない!」「食われる!」11
2016-03-01 22:27:08伏せろ、というたのは、水平にひゅーんと飛んでく形のこの術。少女がこの召喚術食らったら、「食われ」ちまうからで。そんなわけであいつらの足元から出たのは黒坊主。歯だけの。もっしゃごぶりもぐもぐ。ごきゅ。一人残らず食われましたとさ。 「結構エグいことするね」「お前に言われたくない」12
2016-03-01 22:30:27ーーーそんなこんなが、俺様エヴィルと、のちの剣聖、というか、人斬り、というか。時雨君との出会いだったわけでありました。いい話だなぁ。13
2016-03-01 22:31:35レッズ・エララ神話体系 中世篇「時雨とエヴィル ~人斬りお嬢と変態天才黒魔術師」 ーー第2話「時雨との出会い」(1)in the 馬車 終わり ……(2)森の中の自己紹介 につづく……
2016-03-01 22:32:34【次回予告】馬車は俺様と少女を置いて逃げていったが、どうせあの調子じゃ他の盗賊団にやられるだろう。しょうがないから俺様と少女ーー「時雨(しぐれ)」という剣士は即席のコンビを組んで森を抜ける。そしてキャンプ……べちょべちょドロドロギチャギギャグケーーーーッ!(100%真実の予告
2016-03-01 22:44:13(2)森の中の自己紹介
レッズ・エララ神話体系 中世篇「時雨とエヴィル ~人斬りお嬢と変態天才黒魔術師」 ーー第2話「時雨との出会い」 (2)森の中の自己紹介
2016-03-02 21:05:38盗賊どもは皆殺し。だが俺様たちを乗せてた馬車はこれ幸いと逃げてった。俺様たちを残して。金返せ。……ってか 「お前、あの馬車の用心棒だったんだろ?」「そうだよ」 なるほど、だからあの辛気臭さの中でも、こいつだけ浮いてたのか。しかし…… 「お前俺様と歳変わらんよな」「時雨」「ん?」1
2016-03-02 21:11:13「私の名前だよ。時雨(しぐれ)」「ああこりゃ失礼。俺様の名はエヴィル。エヴィル・レッド」「”Red”?アール語で”赤”?」「うんにゃ、"Redd"。ややこしいが気にすんな」「わかったよ。私は時雨・紙折(かみおり)・シュトフィールっていうんだよ」「あ、これはご丁寧に」「よかよか」2
2016-03-02 21:14:20しかし取り残されて、俺様たちは森の中っていう寸法だ。おまけに…… 「ここらって盗賊団の出るところなんか?」「うん、そうだよ。ウジが沸いたように出るよ」「キモい言い方すんなや……」独特の間だなこいつ。 「君って天才なの?」「ん?俺様?」「私と同じ位の歳で、その魔法使う人居ないし」3
2016-03-02 21:17:30