『気』とは? ISKRA漢方さんによる中医学的解説

ISKRA漢方さんの中医学ツイートまとめ。 臓腑の生理作用を理解する上で最も基本的要素である「気・血・津液」。今回はその『気』の解説。 『血』とは? http://togetter.com/li/951737
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イスクラ薬局【公式】 @ISKRAkanpo

「気」の話をします! これから長々と連投しますので、中医学にご興味の無い方はミュートされるか、フォローを外されることを推奨します。

2016-03-18 16:52:16
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気とは?】気は非常に複雑で定義するのは難しいですが、、、一般的に「気は世界を構成する基本物質であり、これらが運動、変化することで森羅万象が引き起こされる」としています。

2016-03-18 16:52:40
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は現代科学でいうところの原子のような物質で、エネルギーでもある存在なんです。

2016-03-18 16:52:59
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中医学でいうところの気は二つに分類できます。 一つは、人体を構成し、さらに生命活動を維持していくのに必要な質あるいはエネルギーの基礎としての気。これには、食べ物から生まれる水穀精微の気、空気から生まれるエネルギーである清気、両親から受け継いだ精気などがあります。

2016-03-18 16:53:45
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もう一つは、臓腑や経絡の働き或いは機能という意味での気です。例えば心気、肝気など。心には心拍によって血液を全身に運ぶ働きなどがありますが、これを心気とよびます。もしも働きが低下すると動悸がしたり血行不良になったりします。これを心気虚とよび心気を補う薬「麦味参顆粒」をつかいます。

2016-03-18 16:54:16
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【気の種類】気はその生成過程と生理機能の違いにより、元気、宗気、営気、衛気などに分類できます。これは人体の様々な気を作り出す最も基本となる気です。

2016-03-18 16:54:40
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元気】は「げんき」と読みます。両親から受け継ぎ腎に蓄えられた先天の精気から作られます。 元気は三焦を通じて全身にいきわたり、臓腑、組織、器官の働きを活発にするという働きがあります。つまり元気は「生命活動の原動力」といえます。

2016-03-18 16:55:07
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宗気】は「そうき」とよみます。肺から吸入される大気中の精気と脾(胃腸)の働きによって体内に取り入れられた食物中の水穀精微の気から作られ、胸中に集められています。 主な働きは推動といって、推し動かす働きでこれにより、気血などの巡りを促し、生命活動を推し進めます。

2016-03-18 16:55:32
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営気】は「えいき」と読みます。営気は食べ物から生まれる水穀の精微から作られます。 営気は血管の中に流れ、血液の一部として全身に栄養を供給して、臓腑、組織、器官などの働きを営ませることができるので営気です。

2016-03-18 16:56:11
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衛気】えき、あるいはえっきとよみます。防衛温煦作用があり、防衛作用とは西洋医学で言う免疫作用と密接な関係にあります。人体を外界の病気から守る第一線は皮膚や粘膜で、衛気は皮膚や粘膜を強化したり、汗をコントロールする働きがあります。衛気不足は汗をかきやすい、風邪を引き易いなど。

2016-03-18 16:57:03
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気には推動(すいどう)、温煦(おんく)、防衛(ぼうえい)、固摂(こせつ)、気化(きか)、営養(えいよう)の6つの作用があります。一つずつ見ていきましょう。

2016-03-18 16:57:56
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【気の作用】気血津液を押し動かす作用。 気血などの正気を正常に推し動かし、臓腑の働きを推し進め、さらには生命活動を推し進める働きです。例えば心気の推動作用が低下すると、はなはだしい場合は、死にいたります。それ以外なら、推動作用が低下して、動悸、全身の疲労などが現れます。

2016-03-18 16:58:13
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【気の温煦作用】臓腑、組織、器官あるいは正気を温めることによって、それぞれの機能を活発にする働きです。 つまり、体を温め生理機能を活発にするには、まずは気を補うことが大事ということです。

2016-03-18 16:58:30
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【気の防衛作用】皮膚、粘膜を強化することにより病原菌などの侵入を防いだり、外界の環境の変化から体を守る働きをいいます。 敏感肌、花粉症から、気候の変化やエアコンなどに弱い、風邪をひきやすいという方はこの作用が低下していることが考えられます。

2016-03-18 16:59:15
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【気の固摂作用】大切な正気が体の外に漏れ出すのを防ぐ働きです。 汗をかきやすく、風邪をひきやすい方は、固摂作用が低下してると考えます。汗をかくと熱エネルギーや潤いが奪われるので、体表を固め、汗の流出を防ぐ方法がとられます。その他、慢性的に血液が漏れ出す、不正性器出血、つづく

2016-03-18 16:59:36
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続き  皮下出血、尿漏れ、早漏、習慣性流産なども、固摂作用の低下と密接な関係があります。虚弱体質の女性で生理の出血が少ないもののダラダラと長引く場合は固摂作用が落ちていることが考えられます。

2016-03-18 16:59:54
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【気の気化作用】あるものをべつの何かに作り変えるという働き。 これには二つの意味があり、ひとつは、正気(気・血・津液・精)を相互に化生するということ。化生(かせい)とは、変化・生成するという意味で、例えば気は、ある条件のもと血に変化することができます。つづく

2016-03-18 17:00:19
イスクラ薬局【公式】 @ISKRAkanpo

続き 営気は津液とともに血に変化することが出来ます。脾気虚(胃腸機能低下)により営気が不足すると、血液を作り出すことが出来なくなります。そこで脾気虚タイプの貧血には、単に血を補うのではなく、胃腸の働きを強化する処方を用います。

2016-03-18 17:00:47
イスクラ薬局【公式】 @ISKRAkanpo

もう一つは、ある臓腑の働きを示しています。多くは汗や尿などの体液の代謝や運行を示すことが多いです。例えば尿の生成がうまくいかず、体が冷えてむくみ易いという場合は腎の気化しょうが低下していると考えます。

2016-03-18 17:00:59
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【気の営養作用】臓腑・器官・組織に営養を与え、それぞれの機能が正常に営むことができるようにする働き。営気は血の材料となり、全身を栄養するので、血のことを営血と呼ぶこともあります。営養作用は血の働きと考え、気の生理作用に含まないこともありますが、気血ともに関連づける必要があります

2016-03-18 17:09:50
イスクラ薬局【公式】 @ISKRAkanpo

以上!気のお話でした。TL埋めてしまって申し訳ありません。

2016-03-18 17:10:07