トランプ氏による「発見」…アメリカ軍早期撤退の可能性

トランプ氏以外の「常識派」は、紛争地域からアメリカ軍を急激に撤退させるつもりはない。「世界最強のアメリカ」という自画像を崩したくないから。しかしトランプ氏が「世界最強のアメリカ」という自画像を崩さずに世界からアメリカ軍を撤退させる新たな論理を発見したことで、事態が急展開する可能性が出てきた。
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shinshinohara @ShinShinohara

アメリカ軍が日本から撤退することはない、と考えていた。少なくとも急には。しかしトランプ氏の「発見」でどうなるか分からなくなってきた。

2016-03-27 23:45:42
shinshinohara @ShinShinohara

以前、アメリカ軍が撤退することはなかろう、と考えた理由は「アメリカ人のコケン」に関わる問題だと考えていたからだ。アメリカ国民はアメリカを世界最強の国だと思っているし、これからもそうであってほしいと願っている。

2016-03-27 23:46:05
shinshinohara @ShinShinohara

だから中東をはじめとしてアメリカ軍が駐留していた地域から撤退することは、本音では「よその国まで守るのめんどくせー」となっていても、「アメリカが衰えたからではないか」と思われるのは嫌。「世界最強のアメリカ」という自画像は崩したくない。

2016-03-27 23:46:34
shinshinohara @ShinShinohara

本音では「世界の警察を買って出るの、アホらしい」という気分になっているのに、「世界を守り続ける最強のヒーロー」というプライドを失いたくない。その狭間で気持ちが揺れている。

2016-03-27 23:46:59
shinshinohara @ShinShinohara

だから各国はアメリカの「沽券」に乗じ、今後も中東や東アジアを守らせようと画策してきた。クリントン候補のような正統派は、アメリカのプライドを保ちつつ徐々に紛争地域から手を引く、という、オバマ大統領のフェードアウト戦略を引き継ごうとしている。ある意味現実的。

2016-03-27 23:48:34
shinshinohara @ShinShinohara

しかしここでトランプ氏が大変な「発見」をしてしまった。世界からアメリカ軍が手を引いても「アメリカ衰えたり」などとナメさせることを許さない、画期的な論理を。

2016-03-27 23:48:57
shinshinohara @ShinShinohara

「守ってほしいなら金を出せ!出さないなら即座に撤退だ!」 この論理なら、アメリカ軍が紛争地域から撤退しても「金を出さなかったあいつらが悪い」と責任を相手国に押し付けられる。「世界最強のアメリカ」というプライドを損なわずに、さっさと撤退できる論理を発見してしまったのだ。

2016-03-27 23:50:18
shinshinohara @ShinShinohara

これがトランプ氏が人気を博す理由の一つになっているように思う。「そうだよ、世界最強のアメリカにタダで守ってもらえると思っているあいつらの方がおかしいんだよ」と他国のせいにし、「アメリカは弱くなったんじゃない、金も払わない連中に愛想を尽かしただけなんだ」という新たな論理を用意した。

2016-03-27 23:51:31
shinshinohara @ShinShinohara

これなら、アメリカの国力を大きく削ぐ原因になっている軍事費を抑え、アメリカ人のためにその富を利用することができる。その論理にアメリカ国民は飛び付いたのではないか。

2016-03-27 23:52:03
shinshinohara @ShinShinohara

対抗する候補にとって、この「論理」を崩すのは容易ではない。世界の警察を買ってでるのがアメリカの重荷になっていることは確かだし、見返りもないのに外で自国民の生命を危険にさらすのも馬鹿馬鹿しい、という気分になっていることは確か。

2016-03-27 23:52:38
shinshinohara @ShinShinohara

「情けは人のためならず」という諺の元々の意味ではなく、「情けをかけるとかえってその人を甘やかしてよい結果にならないから、情けをかけるのはやめなさい」という誤った解釈の方の論理に、アメリカ国民はすがろうとしている。

2016-03-27 23:53:20
shinshinohara @ShinShinohara

だとすると、トランプ氏はなかなか侮れない。アメリカ国民が今何を求めているかの嗅覚がかなり鋭い。案外、アメリカ軍が日本から去ってしまう日は遠くないのかもしれない。

2016-03-27 23:53:47
shinshinohara @ShinShinohara

トランプ氏によるこの論理の「発見」は、たとえトランプ氏が大統領になり損ねたとしても大きな影響を与えるだろう。アメリカ国民はこの論理を利用し、新大統領に「守ってほしいなら金を出せ、と迫れ」と訴えるだろう。中東や東アジア各国はかなり困ることになるかもしれない。

2016-03-28 00:03:43