ある王の国の話/ある女王の夢の話

ランサー @fake_lancer

女と戦い…。それをオレに聞くとはな。何度も言うが、オレは最短でこの国を平らげる。その他のことは余剰だ。それは要らん。すでにこれはオレのゲッシュだ。お前のためじゃなく、オレは我欲で槍をふるう。この誓約にはお前でも口を挟めねえ。そういうことだ。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

……………………そうね。あなたはそういう男よね、クー・フーリン。あなたはそんな王様だものね、クーちゃん。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

憎らしいクー・フーリンの目は爛々に輝いていた。今のあなたの瞳は空っぽよ。空っぽの顔をしているの。クーちゃん、そうやって、空っぽの顔をしているのが好き。そんなあなたがとても好きよ。

ランサー @fake_lancer

そうかい。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

つれない人。やっぱり、意地が悪いわね、貴方。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

愛してる。本当に、愛してるわ。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

あの人は、言ってくれた。褒めてくれた。やればできる女だって、そんな女王だって。うれしかった。その言葉がほしかった。それだけで私は救われた。それだけ。それだけで、私のかけた願い事は、本当に叶ったの。───ああ、本当に、本当に、本当に、愛おしい、私の王様。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

愛しています、私の王様。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

私の願い事が嫌い？ それはよくてよ。だって、私のためだけの願い事だもの。他の誰にもあげないの。

ランサー @fake_lancer

オレも焼きが回ったか。性悪女に絆されるような性質でもねえんだが…。

ランサー @fake_lancer

アイツにとっちゃ飽きれば捨て去る程度の玩具だろうが、聖杯への願いは本物だった。たかが男一人の心を手に入れるために、自分自身さえ擲って満足気に逝きやがって。これをいい女と言わずに何と言う？

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

「───では、私の願いを。クー・フーリンを王とします。 ───私と共にあるような、邪悪な王に。」

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

…………嬉しい、うれしいわ。貴方はやっと、私のものになってくれた。うれしいわ。うれしいわ。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

(もう少ししたら、終わりの時間なの。日付が変わるその前に。用のある戦士がいるなら、今のうちによろしくしておくわ)

ランサー @fake_lancer

もうそろそろ終わりの時間だな。オレの尻尾に はたかれたい奴はそこに並びな。内臓飛び散らねえ程度にはたいてやる。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

@fake_lancer はい。

ランサー @fake_lancer

@EMY_EVNT_R まさかお前が来るとは（バシンと尻尾で一打ち）

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

私より早く並んだ子がいるじゃない。やるわね。強く素早い戦士は好きよ。私の脇なら許してあげるわ。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

@fake_lancer あんっ❤︎ だってクーちゃんのやることだもの、私もやってもらわないと。そういう閨も嫌いではなくてよ？

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

ふふ。

ランサー @fake_lancer

@EMY_EVNT_R ……そうか。しょうのねえ女だ（床に尻尾打ち付け）

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

@fake_lancer 女王というのは得てして仕方がないものなの。だからほら、国だって食い潰してしまうけれど、「仕方がない」で済むでしょう？ (揺れる尾を、人差し指で根に向かってそっとなで)

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

憎らしいクー・フーリンに犬の丸焼きを振るまえなかったことと、影の国の女王とすれ違いながら見せつけられなかったことは残念かしら。クーちゃんとの時間だけでお釣りが来るけれど。

ランサー @fake_lancer

@EMY_EVNT_R お前は本当に貪欲な女だ。男を見る目は確かだが、それ以外はことごとく性悪ときやがる。

ショタ金ピカ @EMY_EVNT_R

@fake_lancer その見る目にかなっても、気にも留めない戦士もいたけれどね。