- tasobussharima1
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その成果は、後に徳エネルギー流体演算器へと繋がることとなる。少年は神童と持て囃された。特別プログラムによって彼は教育され、徳エネルギー研究者の道を進んだ。だが、彼がそれに続く華々しい成果を挙げることは無かった。少年の才能は年を経るごとに色褪せた。そこまでは、「よくある話」である。
2016-04-15 21:28:02早熟な子供が大人になって普通の人になるのはよくあることだけど……まぁ記憶の維持以外に特別なチートのない転生者ってそんなもんか #徳パンク
2016-04-15 21:31:21嘗ての少年は、数十年の時を経て平安貴族と成り果てていた。その時の彼の研究テーマは、まさに先の難題の解決だった。そのために、彼はひとつの仮定を行った。 転生の存在。彼の研究は、正にその仮定から出発していた。それが彼の武器であり、同時に理論を虚構へと追い遣る瑕疵でもあった。
2016-04-15 21:32:07功徳は善行によって積まれるものだ。逆に考えれば、功徳は行動の記録(ログ)である。そして、積まれた功徳は、死亡によっても消滅せずに別の存在の功徳となる。 彼の構築した理論、功徳情報理論の概要はおおむねこのようなものだ。それは正しく、功徳を媒介とした転生の理論化である。
2016-04-15 21:36:02>功徳は行動の記録(ログ)である なるほどこの発想は無かった・・・。己の行った行為の全てが次世代にトレースされればそれは立派な転生、という考えか #徳パンク
2016-04-15 21:38:07理論を証明する手段さえあれば、彼の名声は不朽のものとなったやもしれない。だが、その理論……いや、仮説は顧みられることはなかった。たった一人の反証によって、男は打ち砕かれた。 正真の天才。怪物・田中ブッダ。徳エネルギー史に燦然と名を残す偉人。彼の唱えた徳エネルギーサイクルによって。
2016-04-15 21:40:03田中ブッダ氏とマロ氏は、実はゴームズと悪魔博士めいた関係なのでは……。つまり、こうだ。マロ氏がラスボス #徳パンク
2016-04-15 21:43:02徳がエネルギーを生み、エネルギーが徳を生む。人類社会そのものを炉心(リアクター)とした徳の無限増殖。徳エネルギー文明の根幹を成す理論。 功徳情報理論には、欠陥があった。徳が継承され、徳の総量が仮に増大するならば、「新たに生まれる徳」が何処から生じるのか説明できないという欠陥が。
2016-04-15 21:44:01ブッシャリオン超面白いことになってるっぽいのに、田中ブッダと仏理学だけでダメージやばい。あとまろがちょうかいわいい。 #徳パンク
2016-04-15 21:46:13