ホロリ章ちゃんラスト×ホロリメロディー

はち公。 @funkastic_8er

52 ────そう思ったのに 《おい･･･終わったで》 「･･･へ」 夢から私を引き起こしたのは 章ちゃんじゃなくて 「隆平･･･」 その人だった──── #ホロリメロディー pic.twitter.com/oU4xRkbVQ9

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53 「あれ･･･私･･･寝てた？」 こんな状況で？ 章ちゃんのこんな一大事に？ ────最低だ 《寝てたというより寝かした》 「･･･は？」 《だってお前 ビービー泣いてうるさいから ここのスタッフにも迷惑やから 俺の提案で沈静剤打ってん》 #ホロリメロディー

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54 「なるほど･･･」 冷静な隆平なら やりそうな事だな でも確かにあのまま喚いてても 邪魔だったか･･･ 「って･･･処置･･･終わったの？」 また脈が早くなる 「章ちゃんは･･･章ちゃんは？！」 声がうわずる 「ねぇ･･･章ちゃ･･･」 #ホロリメロディー

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55 声を上げそうになった私の頬を 隆平の手が叩く 《いい加減にせぇ ここはお前だけの空間ちゃう。 大きな声無駄に出すな》 言い返したいけど 最もで･･･ 「･･･ごめんなさい」 謝り俯く そんな私に隆平はため息をついて それから告げた #ホロリメロディー

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56 《あいつは無事や 全身打撲と一部骨折 でも命に別状はないみたいや》 ────その言葉に 「良かった･･･」 ほっとして崩れる 「ほんとに･･･良かった」 止まってた涙が また溢れ出す 《まぁ、明日MRI検査して 異常無ければ安心や》 #ホロリメロディー

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57 「･･･異常あったら？」 《んー、記憶障害とか？ 最悪は植物状態とか？ 俺その辺詳しないから 明日専門の奴に聞いて？》 「そんな･･･」 また不安が押し寄せる･･･ 《とりあえず･･･帰るで》 「え･･･」 隆平に腕を取られ訳が分からない #ホロリメロディー

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58 《お前がここにおっても邪魔やろ うちに帰って明日出直せ》 「そんな･･･やだ！側にいる！！」 《だから、邪魔や言うてるやろ。 お前がおるだけで スタッフは気ぃ使うねん。》 確かにそうだけど･･･ 「それなら･･･章ちゃんの家に帰る」 #ホロリメロディー

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59 その答えを隆平は鼻で笑って 《そんな家帰ったら お前、寝られんやろ。 いい思い出思い出し過ぎて。 寝れんくてぶっ倒れて･･･ それでもええならどうぞ》 言い放つ でも･･･隆平の言う通りだ たぶん悲しみに堕ちて ･･･上がれなくなる #ホロリメロディー

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60 《･･･とりあえず今日の所は 家に帰っといで。旦那命令や。》 「･･･」 《お前の部屋は ちゃんとそのままやから･･･ ゆっくり休んで考え？》 「･･･はい」 《･･･よろし》 そうして私は 隆平に手を引かれ 彼の車に乗り込んだ #ホロリメロディー

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61 章ちゃん ･･･ねぇ章ちゃん いつも私を起こしてくれるのは 章ちゃんでしょ？ ･･･明日だけだよ？ 明日は私が起こしに行くから 「起きてね？」 夢の中だけしか会えないなんて 嫌だからね？ #ホロリメロディー pic.twitter.com/6OcJ7c9pET

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62 《じゃあ･･･ゆっくりおやすみ》 「うん･･･おやすみなさい」 私は かつての自分の部屋に消える そこは ベッドと好きな本と ･･･沖縄で撮った写真 それだけが置かれた部屋で 「昔は･･･ここに幸せが詰まってると 思ったんだけどな･･･」 #ホロリメロディー

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63 隆平に出会ったのは 沖縄旅行から程なく後のこと ────私は、章ちゃんは キラキラに輝く日々が 色褪せるのが怖くて 連絡先を教えあうのを躊躇った ･･･友達と店長さん その繋がりがあるから いつでも連絡先がわかると 高を括ってたのもある #ホロリメロディー

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64 だけど2人は 旅行を終えてしばらくで 別れてしまった 私と章ちゃんを繋ぐ糸は あっけなく崩れた ･･･今にして思えば 壊れる事を恐れず 大事な物を大事な時に 手に入れる努力をすべきだった 《どうしたの？悲しい顔して》 隆平に会ったのはその頃 #ホロリメロディー

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65 病気がちだった母の 新しい主治医が隆平で 母を見舞う度挨拶したり 話したりしてるうちに 《食事でもどう？》 気づくと連絡先を交換して 食事に行く仲になっていた そんな彼から 告白された時は焦った 《結婚を前提に付き合いませんか？》 #ホロリメロディー

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66 そう言われても･･･ 私は章ちゃんの事が忘れられなくて 何度も断った 隆平が優しくていい人だと わかっていても 章ちゃんを 諦めきれなくて ────事態が変わったのは それから1年ほどたった頃 《お母さん･･･病気悪くなってる》 #ホロリメロディー

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67 それを聞かされた時 私は冷静でいられなくて 《お母さんに･･･ してあげたいこととかない？ お前の花嫁姿みたいって 言ってたけど･･･》 それは私も聞いてたから 《俺で良かったら旦那にしてや。 お前が他の人を好きでも･･･ それでもええから》 #ホロリメロディー

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68 その甘い誘惑に･･･つられた だって隆平は 1年近くずっと 私を好きと言ってくれたし この人の事なら 好きになれると 章ちゃんへの気持ちを封印して 愛せると ────そう思っていたのに #ホロリメロディー pic.twitter.com/DQ29y0s7ah

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69 だけど 隆平との結婚生活は 私の思い描いていたものとは 全く異なっていた 《不規則だから》 と、寝室は別 《急な呼び出しあるかも》 と、一緒に旅行や 遠出することも無く ────夜の生活も･･･ ガチャッ ドアの開く音で 起こされる私 #ホロリメロディー

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70 「隆平･･･お帰･･･」 ろくな挨拶もできず 私に馬乗りになる彼 「隆平･･･ちょ･･･ いきなり嫌だよ」 そう言ってるのに あっという間に服は剥がれ 身体を弄ばれる 「嫌だ･･･ねぇ」 何度もそう言うと 彼は面倒くさそうにネクタイを外し #ホロリメロディー

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71 《よぉ動く口･･･ しばらく黙って》 口にそれを突っ込むと 私の感覚なんかお構いなく 彼の思うままに抱く ────私じゃなくても いいんじゃない？ 何度も聞きかけて その淡々とした目に押し黙った #ホロリメロディー pic.twitter.com/DMBX2JsB25

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72 そんな結婚生活の中で 私の心はすり減って 章ちゃんに出会う前の [どうでもいい子ちゃん]に 逆戻りしていた ────そんなある日 住んでいたマンションの 近くにあったあのカフェで ひとりでぼんやりしていたら 「え」 ありえない人を見つけた #ホロリメロディー

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73 その人は私の座る席の 向かい側に荷物を置いて 「･･･章ちゃん？」 思わず声をかけた私を見て 『･･･え？ちょ･･･え///』 慌てつつも 恥ずかしそうにはにかんだ 『まじか･･･夢？www』 #ホロリメロディー pic.twitter.com/Pqx3WOySLt

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74 章ちゃんは躊躇いなく 私の席にやって来て 『元気してた？』 と向かい側に座って 「え、あ、うん･･･」 私は戸惑いながら 左手を机の下に隠した 『まさか会えると思わんかった/// あの後連絡とりたかってんけど あいつら別れたから･･･』 #ホロリメロディー

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75 『でもまぁ、縁があるなら そのうち会えかなーって！ そう思ってたら、やっと会えた！』 無邪気な章ちゃんが胸に刺さる ･･･私は貴方を 待てなかったの 『そや！連絡先教えて！ 今度こそ音信不通にならんように！』 そう言い 私のスマホを手に取って #ホロリメロディー

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76 慣れた手つきで互いのスマホを鳴らし 『よし。連絡先おっけー！』 って満足気 『あ！なぁ！この後暇？ ゆっくり話したいわ！ 飲みに行かへん？』 「え･･･あ、えっと」 答えに戸惑っていると 背後から声がして･･･ 《おい･･･何してんの？》 #ホロリメロディー