陸自の装甲車の系譜

CDがまだ来ないので中途半端ですん。だけどコメントほしいな…!
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(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

日本の戦後初期の国産先頭車両は61式戦車や60式装甲車であった。これはソ連のT-34を中核とした部隊と対抗するのを意識したものだったが、同時期に登場したT-54/55には劣勢であった。

2016-04-23 19:28:35
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

次にT-54/55を意識した戦闘車両の登場は10年あまり後の74式戦車/73式装甲車まで待たないといけない。これらは確かにT-54/55と優位に戦えるようになったが、配備してゆく間にソ連はT-72/T-80などをリリースしてしまい、再び劣勢に立たされてしまった。

2016-04-23 19:31:17
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

そこで日本は次の戦闘車両としてT-72およびBMP-1やBMP-2に優位に戦えるように90式戦車と89式装甲戦闘車を開発した。折しもソ連崩壊が起き、その優位性は比較的保たれたまま10年、20年がたった。その間にロシアはBMP-3やT-90などをリリースした。

2016-04-23 19:34:07
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

BMP-3やT-90は確かに脅威だが、国力の低下から圧倒的な数的優勢を立てられず、日本としては安寧を享受できる期間となった。折しも9.11がおき、対テロ戦争対策が重点された結果、対機甲部隊戦闘の重要度が相対的に低下し、結果として装甲車の更新がおざなりになってしまった。

2016-04-23 19:36:42
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

そして2010年代、対テロ戦争等の戦車以外の相手を意識した戦闘車両として、10式戦車および機動戦闘車が配備されようとしている。強力な戦車や砲兵を明確に意識しなくてよくなった結果、装甲車はこれらと同時に配備しなくてよいとされた。

2016-04-23 19:39:13
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

ただでさえリソースが少ない日本(戦車の開発に10年~20年かかっている)なので、もはや冷戦構造もなくなった現在においては戦車と装甲車を同時に開発するリソースなど存在しないかもしれないが、それはそれとしておく。対してロシアはどうか。

2016-04-23 19:40:59
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

冷戦終結で国力が減衰したロシア、さすがに新規開発は無理でも現有戦力の改良は精力的に行われ、それが基盤維持になったともいえる。頓挫したとはいえチョールヌィイ・オリョールやT-95といった新規案件も試行していた。

2016-04-23 19:43:51
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

そして2015年、ついにロシアは新世代の戦闘車両シリーズを公開し、これを大規模配備をするという発表をした。さすがにこれらが極東に配備されるには時間差があるが、このパターンは冷戦期のそれに近いものだといえる。

2016-04-23 19:46:22
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

この状況に度々陥るのは仮想敵国に関しての情報収集に不備があるのではないかっていうのもありますが、”応急的であれ大規模な改修をしづらい”環境にあるのも問題ではないかと思われる。一番の問題は生産量の格差だが。

2016-04-23 19:49:47
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

ロシアという国土はソ連が崩壊しても広大であり、求められる陸軍は大規模なものになってしまう。往時より衰えたとはいえアルマータは年500両生産を目標としている。反して日本は年50両程度が関の山である。10倍という格差はすなわち国軍の変革スピードにも表れてしまう。

2016-04-23 19:54:15
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

で、まあ、こんな前書きをしていて何なんですけど、陸自が次の戦争に備えるためには10式戦車と機動戦闘車の次を模索するのも重要ですが、先ず行わなければならないのが装甲車の更新であります。これは抜本的なものができれば満点ですけど、先ずは応急的なものになるでしょう。

2016-04-23 19:58:28
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

何故応急的かというとリソースとしては10式の次に回す方が利点が大きいというのと、装甲車自体の革新性はそこまで時代が求めていないというのがあります。重量は重くなっていますが、武装やC4Iなどは時代相応の物しか求められていません。

2016-04-23 20:00:57
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

ここで現在の陸自の装甲車の勢力を見てみると ・73式装甲車 ・89式装甲戦闘車 ・96式装輪戦闘車 となっています。

2016-04-23 20:02:14
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

この3種、全部が全部性能が陳腐化し、寿命もあまりないのではありますが、先ず陸上自衛隊としては96式装輪装甲車の更新を考えています。それが「装輪装甲車(改)」となります。

2016-04-23 20:04:31
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

装輪装甲車(改)、これは何度か話したんですが、規模としては今時の、悪く言えば凡庸な性能におさまっています。付加装甲付きで26トンというのはAMVと同程度ということになり、これが2010年代にリリースされるものなのかっていうのは否めません。

2016-04-24 14:50:43
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

装輪装甲車(改)は開発期間の短縮、および共通性の確保から機動戦闘車と同じエンジンが使用されると推測され、そうなるとこれもAMVと同程度となり、ぶっちゃけAMVをジャパナイズドさせたものなんじゃないかってのがありますね。

2016-04-24 14:56:20
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

次世代装輪装甲車を各国から抽出するとブーメラング(露)、MPC(米)となりこれらと装輪装甲車(改)の明確な差異は水上走行機能の有無程度しかなかったりします。あまり重要ではないように見えますが、これはこれで現代においては重要なのかもしれません。

2016-04-24 15:00:58
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

何故なら、昨今の情勢から水陸機動能力は過去に例のないレベルで要求されており、それらに対応できる能力というのを限定的にするのかより大規模にするのかで軍隊の性格は変化していきます。その点を鑑みるに開発期間の圧縮、コスト優先を重視した装輪装甲車(改)はあくまでも"応急的"な産物では。

2016-04-24 15:03:23
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

次に装軌車両、すなわち73式装甲車および89式装甲戦闘車の代替について語りましょう。これはまだ研究段階で具体的な仕様はまだ判明していないのですが存在し、"共通車体"という単語で呼ばれています。その名の通り、複数車種を1車種で統合するというものです。

2016-04-24 15:07:12
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

統合するという点から見ればそれはそれで画期的なことなのですが、1点この計画で残念なことは"既存の砲塔を流用する"点であり、機動性は向上しても肝心の火力等のそれ以外の性能は据え置きになるという点です。これは既存車両の機械的寿命が近いという点からの発想故かと考えられます。

2016-04-24 15:09:13
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

まあ、それでも陸自全体の問題であった装甲車両の寿命と陳腐化について一定の成果を収める事業には違いないかと考えられます。ただし、それが次の10年、20年においての基盤として総合機動防衛力として蛮用に耐えうるかと言われるとまた別の話であり、他国との比較も必要なため不透明です。

2016-04-24 15:12:27
(「・ω・)「<軍事趣味者 @BigCalibre_John

ただ、現在そして将来の敵を見据える際に明確な敵が存在しないことは幸せではありますが、同時に不明瞭とも応急的ともいえる装備計画になるのはえてして不幸ともいえます。これらを克服していけるかは装備というより自衛隊はたまた国家の努力によるものなのでそれらを期待していきましょう。

2016-04-24 15:14:45