2016年「物語の絵本」#物語のTwitter

小説『サイコ試作品神話』『木島日記うつろ舟』など20年ぶり新刊発売中です。 @MiraiMangaLabo

物語の絵本 #物語のTwitter pic.twitter.com/SrActIJXg1

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小説『サイコ試作品神話』『木島日記うつろ舟』など20年ぶり新刊発売中です。 @MiraiMangaLabo

⓪これから22枚の絵を順番に配信します。絵とテキストから物語をイメージして引用リツイートを使って書き込んでください。キャンベルのあれ、です。頑張って22回進めると物語が出来上がります。キャラクターはこれです。#物語のTwitter pic.twitter.com/QmRnyAHCfs

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小説『サイコ試作品神話』『木島日記うつろ舟』など20年ぶり新刊発売中です。 @MiraiMangaLabo

（引用リツイートにハッシュタグ #物語のTwitter を忘れずにね）

カドコミ @COMIC_WALKER

【更新】 新配信『物語の絵本』 物語作りを志す人なら避けては通れないジョセフ・キャンベルの単一神話論を「絵本」にしました。この絵本を読み終えたとき、あなたの「物語」が出来上がります。comic-walker.com/contents/detai… pic.twitter.com/azjrPuRn2q

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nanamemae @guunist

僕は学校が嫌いだ。誰か大勢の、知らない他人の只中にいるのが嫌だ。でも、学校に行く。だって嫌な事が世界に沢山あるのは当然だから。僕は、世界には学校に行きたくても行けない子がいる事も、毎日満足にご飯を食べられない子がいる事も知っている。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

帰り道、季節に合わないコートに帽子を深く被った怪しい男が声を掛けてきた。長い筒を覆った様な袋を背に担いでいる。「すみませんが、この辺りで女の人を見かけませんでしたか。背格好は私と同じくらいで、髪の長い人です」 「いえ、見てないです」 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

「そうですか。お引き留めしてすみません」 「あ、あの・・・。いえ、なんでもないです」 立ち去りかけた男は振り返り微笑んだような気がした。 「親切にありがとう。でも、大丈夫です。もう暗くなりますから早くお帰りなさい」 僕は頷いた。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

家に着いて、夕ご飯を食べ、明日の支度をして、ベッドに入る。僕が、いなくなった女の人の事を考える必要はなかった。それに、僕はベッドの中で、河川敷に捨てられていた子猫のことを思う。僕にできる事は少ない。誰かの顔を困らせることは多くても。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

物音に目を覚ました。窓に控えめなノックをするような音がしている。音のする窓に近づき、そっとカーテンを開いてみるが、真っ暗な夜が広がるだけだ。鍵を開け、少し窓を開けて、外を覗き込んだ。虫の音が聴こえるくらいでやはり何も変わりはない。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

「君は選択を迫られる」 驚き、体を震わせて、振り返ると暗闇に紛れて部屋の奥に人影が立っていた。 「選択肢1、助けを呼ぶ」 声を上げようとした瞬間、人影が目の前に移動し、僕の口を塞いだ。 「選択肢2、覚悟を決める」 首筋に痛みが走る。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

身体中が脱力していく。上半身は窓枠から外にはみ出し、僕の目には夜空が映る。影が一度僕から身を離し、「まるで今の君は凶弾に倒れた仔鹿のようだ」と言った。再び影が僕の体を覆う。口を覆われたまま、声にならない声を僕は発する。何も見えない。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

酷く眩しい光が僕の意識を覚醒させる。光の奔流の中に人影を捉える。僕を見下ろしている人影は、だんだん輪郭を定めていく。僕と同い年位の少年だ。「なぁ、私と一緒にあの女を探してくれないか？」「分かりました」僕の意識は、少年に逆らえない。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

「眩しいのはいずれ慣れるから」 裸足で歩く道路がヒヤリとしてゴツゴツと僕の足裏を刺激する。眩しすぎるし、足裏は痛いし、外でパジャマ姿だし、立ち止まりたいのに、少年の後ろをついて歩く以外できない。「君に、クソ野郎のにおいがついている」 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

「夏のドブみたいなにおいだよ」 と振り返った少年が、素早く身を引いた。 「お前よりマシだよ」 少年の立っていた場所には代わりに髪の長い女の子が立っていて、さらりと乾いた風が吹き、女の子のスカートが揺れる。 「噛まれてるのか」と言う。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

女の子の声はよく通る低い声で、好ましく思う。光の中に立つ彼女に手を伸ばしている。彼女の肩に触れるか触れないかというところで、少年と目が合う。目が合った気がした。僕は強く地面を蹴り上げ跳んでいる。「お前は私のモノだ」と、声が聴こえた。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

「そうだ、僕はあなたの・・・」 「違うだろ」 飛びかかった僕を地面に組み伏して女の子が僕の耳元で囁いた。 「違うって。お前の体はお前のものなんだから」 わかるだろ？と、頭を優しく撫でられ、僕はまた爽やかな風を感じる。視界はクリアだ。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

昼間の男が現れる。男が女の子の名前らしき単語を発する。それを聞き、少年がハッとしたような顔をする。突如、その場に閃光弾が撃ち込まれ、その場の全員が不意を突かれる。女の子の胸が撃ち抜かれ、男が女の子を連れて逃げる。学校に転校生が来る。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

僕は、街で買い物中に転校生を偶然見かける。笑顔で幸せそうな転校生を見て、僕は胸を撃ち抜かれたあの女の子を思い出している。僕は僕を救ってくれた女の子を救いたいと決意する。その日から、僕は少年と男を探し始める。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

探し続ける内、甘いものが腐ったようなにおいに気づく。僕はビルの中に何か手がかりがあると感じ、地下駐車場から侵入する。においは強まる。一室からうめき声が聴こえ、ドアを開けると中にあの男を見つける。傍にスーツ姿の大人の男が立っている。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

黒スーツは拳銃を男の頭に突きつける。引き金は引かれ、男は斃れる。僕は黒スーツに飛びかかるが、逆に打ちのめされる。銃を向けられ死を覚悟した瞬間、斃れていた男の体が起き上がり、黒スーツに噛み付く。隙をつき、僕は拳銃を奪い黒スーツを撃つ。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

同じビルの中に、あの胸を撃たれた女の子を見つける。弱ってはいるが、生きている。男の死を伝えると、悲し気な顔をするが嘆きはしない。「どうしたい？」と尋ねると「何か温かいものを食べたい」と言う。「一緒にご飯を食べよう」と、僕は提案する。 twitter.com/miraimangalabo…

nanamemae @guunist

ビルを出たところで不穏な気配に気づく。外はちょうどビルの谷間に夕陽が沈む時間なのに、帰り路を急ぐ人たちはどこにもいない。長い間待ち続けていたかのように、虚ろな眼をした人たちが立ち止まって、僕達を凝視している。先頭の者が一歩踏み出す。 twitter.com/miraimangalabo…