雲研究者による「艦これ気象学」（改訂版）

荒木健太郎 @arakencloud

【艦これ気象学：晴嵐】晴嵐の画像検索結果．海上でもイケるタイプなんですね． pic.twitter.com/wEhjiF688t

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【艦これ気象学：白露】しらつゆでなく「はくろ」と読む節気（季節の区分）．大気が冷えてきて露ができ始める頃のこと．じゃあ露ってなんやというと雲粒です．冬によくある結露も同じで，冷たいとこで空気が過飽和になって物体表面に水が凝結したもの pic.twitter.com/yCuJ2IggCu

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【艦これ気象学：白露】ついでに露との遊び方をば．結露だとお絵描きして遊べますが，お風呂の天井にも同様に露ができます．凝結成長で大きくなりますが，息を吹きかけると衝突併合成長で急成長して落下します．これ，暖かい雨の成長メカニズムです． pic.twitter.com/OVShYEzWDC

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【艦これ気象学：白露】おまけに落下する雨の形状についても触れておきます．雨のイラストとかで頭がとんがった絵を見かけますが，物理的にこの雨粒は存在しません．空気抵抗でおまんじゅうみたいな形してます．けっこう壮絶に落ちてると思うと楽しい pic.twitter.com/CPEnGqVmzd

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【艦これ気象学：白露】白露の画像検索結果．改になるとカチューシャ外してる？爽やかな感じで良い． pic.twitter.com/qsZYwXGUgL

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【艦これ気象学：霧島】地名ではないですがせっかくなので霧のことを書いちゃいます．霧は地面に達した層雲だということを書きましたが，大きく分けて放射霧，移流霧（混合霧，海霧），滑昇霧，前線霧，蒸気霧，雲底低下型の霧に分類されます． pic.twitter.com/Qs6Q8LqOq1

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【艦これ気象学：霧島】たぶん馴染み深いのは放射霧．雨上がりの晴れた朝に良く出ます．夜間の放射冷却で地上付近が冷えて雲粒生成したものです．雲海つくるのもだいたいこれ．雨上がりの翌日，濃霧注意報出てるときは雲龍スーハーのチャンスです． pic.twitter.com/UcD2s9A1A0

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【艦これ気象学：霧島】次に海霧．冷たい海面上に温かい空気が流入（移流）した時に発生する移流霧．海面付近の混合してる層内での霧なので混合霧ともいいます．海霧は比較的大きな海塩粒子で核形成するので，雲粒が陸上の霧より大きめ．食べがいある pic.twitter.com/xxDe2kgT2I

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【艦これ気象学：霧島】好きなのが蒸気霧．湯気です．相対的に温かい水面上に冷たい空気が流入してできます．川霧や暑い日の通り雨の後のアスファルト上の湯気，冬季日本海上の湯気，おみそ汁の湯気とかがこれ．身近に多くいて気軽に会いにいける娘． pic.twitter.com/pbLREnPtiH

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【艦これ気象学：霧島】最後に雲底低下型の霧．層雲がだんだん低くなって地上に達するヤツ．雲上部が放射冷却で冷えて下降流が発生し，層雲内で落ち込んじゃった空気とか雲粒の蒸発とかもろもろでできます．雲内の妄想を捗らせてくれる可愛い娘です． pic.twitter.com/6bv3pV0rXC

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【艦これ気象学：霧島】霧島の画像検索結果．巫女っぽい．リアル霧島のもちらほら．右上は三次元でしょうか． pic.twitter.com/gnhrKQqrMQ

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【艦これ気象学：多摩】奥多摩には日本で唯一東京都水道局が運用している人工降雨のための発煙施設があります．人工降雨・降雪は安定的な水資源を得る手段で，学術的には意図的気象改変と呼びます．けっこう勘違いされやすい分野なので紹介しておく． pic.twitter.com/owYyBdjR8y

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【艦これ気象学：多摩】人工降雨・降雪は気象学における雲物理の応用技術で，ちゃんとした科学です．まれに非科学的なことがされてることもありますが，怪しい技術じゃないよ．地上発煙や航空機から雲粒の核や成長を促すものをまくのが基本です pic.twitter.com/25W01mhzDU

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【艦これ気象学：多摩】人工降雨は晴天時にやっても無意味で，水持ってるけど自力で降らせられない雲（有効雲）を対象にしてます．ドライアイスの散布（シーディング）では過冷却雲粒の雲内に氷を発生させてやって，降水粒子の成長効率を上げます． pic.twitter.com/4MaHMpNOxZ

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【艦これ気象学：多摩】地上発煙では結晶構造が氷と似てて氷雲の核になりやすいヨウ化銀が使われます．自然界には氷雲の核になるエアロゾルが非常に少ないのでけっこうきく．健康影響がない事は確かめられてて，結晶化した塊をかじればゲリるかも程度 pic.twitter.com/lYUIWNUMPI

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【艦これ気象学：多摩】気象学でなんで人工降雨やるのかって，これと表裏一体なものとして，人類が意図せず気象に影響を与えてしまう「非意図的気象改変」があるため．エアロゾルが雲や降水に与える影響って未知だらけで，気候変動予測に超重要です pic.twitter.com/G0dFraAQGM

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【艦これ気象学：多摩】天気予報にもエアロゾルの影響評価が重要です．例えば関東大雪でエアロゾル数を変えた数値シミュレーションでは，降水量が20mm近く変わるという結果も出ています．詳細→mri-jma.go.jp/Dep/fo/fo3/ara… pic.twitter.com/WaMaFBmFVI

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【艦これ気象学：多摩】いずれにしても人工降雨・降雪研究は，雲物理の素過程研究の一環として，天気予報・気候変動予測精度向上のために取り組まれています．雲物理は気象学でも特に発展途上の分野なので，今後も頑張らないといけないところ． pic.twitter.com/xFivT1cCtE

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【艦これ気象学：多摩】こちらはおみそ汁の湯気でエアロゾルによる雲核形成を体験する実験したもの．火のついたお線香を近づけると・・・？めっちゃ雲核形成しよる！ pic.twitter.com/ZfRCKDjNJq

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【艦これ気象学：多摩】多摩の画像検索結果．地名の多摩つよい． pic.twitter.com/usX2fOAjEP

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【艦これ気象学：時雨】主に秋から冬に一時的に降ったり止んだりする時雨．よく日本海側で現れます．日本海上で発生したセル状の降水雲が流入し続けるため．画像は一昨日（4月29日）の時雨てる雲．himawari8.nict.go.jp/himawari8-imag… pic.twitter.com/nHK7s6fDs2

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【艦これ気象学：時雨】時雨の雲は積雲系の雲です．下がアツい時に雲が熱対流で立って，風に流されてクラウドストリートができて，冬の日本海側ではよく時雨れてます．衛星画像で楽しむのがオススメ．himawari8.nict.go.jp/himawari8-imag… pic.twitter.com/8GpDCK3LDm

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【艦これ気象学：時雨】時雨の画像検索結果．時雨もなかなか良い． pic.twitter.com/00YgmWU9lr

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【艦これ気象学：村雨】強く降ってすぐ止む雨を村雨と言います．にわか雨とか通り雨とかと同じ．雷注意報出てる日に，レーダーで強い雨雲がこっちきそうか気にしてると，かなり会いやすくなる娘．来るのがわかればゲリラじゃない．むしろ会いに行ける pic.twitter.com/OJ0akTg1s4

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