映画「テラフォーマーズ」と日本映画、そして篠田麻里子さんのこと

ＵＷの落日 @uw_susu

あまり前評判の良くない「テラフォーマーズ」を観て来ました。普通の映画ファンなら、大きな評判になっている「アイアムアヒーロー」に行くのだろうけれど、篠田麻里子さんの演技が気になっていたから、仕方ないのだよ。 (^O^) pic.twitter.com/iYM4frTE5q

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@uw_susu 昔に比べて、映画館に行く回数が激減した一方で、AKBファンになってからはAKB関係の映画を優先するので、観る映画にかなり偏りが出るようになってしまった。でも、見方を変えれば、以前の映画ファンのままだったら観なかったであろう作品に出会えているのだと、楽しんでいる。

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「テラフォーマーズ」の評判は良くないけれど、脚本中島かずき、監督三池崇史でそんなに悪くなるのだろうか？という気持ちもあった。原作が未読なので、イメージ違いに腹が立つことが無いせいもあって、SFアクション映画としては一応楽しめたし、前評判ほど悪くないんじゃないか？という印象だった。

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@uw_susu 映画館には、原作ファンの中学生らしい余りお行儀の良くないグループがいて、予告編の時など音を立ててポップコーンを食べながら大声でしゃべり、うるさくて仕方なかったが、上映後は「どうだった？」「いや、面白かったよ」「頑張ってるんじゃない？」と悪くない評価のようだった。

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@uw_susu ただ「成功作！」と呼べるほどではない。遠い火星の地で孤独に闘っている、という時間的な遠さや空間的スケールが出ていないし、日本映画お馴染みの大げさな芝居やクサいセリフも気になる。中島かずきの「劇団☆新感線」スタイルは、セリフも演技も映画に向いていないのではないか？

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映画「進撃の巨人」にもあった日本映画の問題点なのですが、生きるか死ぬかの緊迫した場面で、主人公が見えを切ったり天を仰いだりすると、著しく緊張感を削ぐから止めて欲しい。愛する人が死んでも、抱きかかえて「死ぬなぁ！」と叫んだりする余裕はないハズなんですよね。 自分も死んじゃうからね。

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@uw_susu 「テラフォーマーズ」にもそんな場面があるのだけれど、進化した火星ゴキブリの皆さんは、主人公達のお芝居が終わるまで待っててくれる（そして、次の瞬間に秒殺する）良いゴキさん達なのである。小林旭が１曲歌い終わるまで大人しく待っていた、日活アクションのチンピラのようだ。

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@uw_susu 昔の日活アクション映画では、ヒロインの危機にギターを抱えた小林旭が現れると、何故か「まず１曲歌う」のだが、その間チンピラ達は「ちくしょう！」とか呟きながら待っていた。 小林旭はアジアでも大スターで、ソックリさんが大勢いた。初期のチョウ・ユンファもその一人ですね。

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最近、個人的に、日本映画に対する評価のバーが下がって来ている気がする。演技がオーバーでセリフがクサイなんていうのも、以前はいちいち怒っていたけれど、最近は「まぁ、日本映画って、そうだよね〜」と、余り気にならなくなって来た。原作を読んでいた「進撃の巨人」も、暖かい目で見られたし。

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三谷幸喜や宮藤官九郎がTVドラマの脚本で高い評価を得ているのを見ると「映画って難しいんだなぁ」と思う。だって、彼らの映画はちょっとねえ…。私は「あまちゃん」を観ていないのだが、普段は厳しい人も絶賛していた。でも、私は「謝罪の王様」なんて映画は観ているのだけれど、これは酷かったよ。

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@uw_susu 町山智浩が「もしドラ」について「がんばれ！ベアーズ」と比較して「こうすれば良いのに」と具体的に批評した時は見事だと思ったけれど、その町山智浩氏も、自分で手掛けると「進撃の巨人」になってしまうんだものね…。きっと「良くできた映画」というのは、一種の奇跡なのだろう。

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冒頭の「ブレードランナー」そっくりのアクションから、一転して火星行きの宇宙船にジャンプするカットは良いけれど、そこでの登場人物の紹介シーンが上手くない。この作品は、アクションはなかなか頑張っているのに、こういう普通の芝居のシーンが、ただ役者の演技を撮っているだけで緊張感に欠ける。

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「テラフォーマーズ」を観て改めて思ったのだけれど、日本のSF映画で宇宙船の中のシーンを撮ると、どう見ても「スタジオでお芝居している」感じで外に宇宙を感じない。これは単にセットの問題ではなくて、ライティングやカメラの位置、カット割りなどによる総合的な表現の「技術」の差なのだと思う。

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@uw_susu SKE「チキンLINE」のMVへの感想でも書きましたが、未来社会のイメージって、いつまでたっても「ブレードランナー」なんですね。 俳優陣の中では本田博士を演じた小栗旬の芝居が面白いけれど、これは「フィフス・エレメント」のゲーリー・オールドマンがモデルでしょうね。

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SKE48「チキンLINE」 冒頭の未来都市の映像が「ブレードランナー」からそのままフッテージを借りてきたのか？と思うくらいソックリなのに驚くけれど、細部まで工夫をこらしたレベルの高いMVだ。歌詞の内容とは、ぜんぜん関係ないけれど。 youtube.com/watch?v=vWGZUF…

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SF映画は「ブレードランナー」の提示した「未来世界」のイメージから脱却しなければならないのだけれど、未だに出来ていないのが凄い。 一体、何年前の映画だろう？ 「イメージのオリジナリティ」を生み出すことが、いかに困難なものかが分かる。

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@uw_susu ちなみに「ブレードランナー」は1982年公開だから、34年前の映画なんですよね。 30年以上、私たちの未来世界のイメージは進歩していないのだ。

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篠田麻里子さんは、余り出場がなくて演技をどうこう言うほどの役ではなかったけれど、少しずつ演技に馴れて来ているようだ。とりあえず有名監督作品の端役で「お芝居の名刺」を作った感じかな？ 次回は、もう少し小さい映画でも、篠田麻里子さんのキャラクターに合った役を演じられると良いですね。

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「『テラフォーマーズ』出演の篠田麻里子を三池監督が演技＆スタイルとも大絶賛」 三池監督から「非常に真剣で客観的に自分が見られる、向上心の塊でチャレンジャー。完成した人より遥かに可能性がある」と称賛され「録音しておけば良かった」と感激 zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=2016…

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昔、来日した外国の大物歌手がTVで某ジャニーズと共演して「彼らは歌うことは出来るがシンガーじゃない」と言ったことがあった。それに倣うと「演じることは出来るが役者じゃない」人は一杯いる。ところが「映画」の場合、そういう人もいた方が膨らみが出て面白くなったりする。そこが、舞台と違う。

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@uw_susu 大島渚は、意識して「半素人」を映画に使った。特にミュージシャンが好きだった。「ミュージシャンには、もともと表現力があるから」というのがその理由だった。一方で、大島渚はいわゆる「上手い芝居」が好きじゃなかった。映画の演技としてはリアリティが無いと感じていたらしい。

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@uw_susu 三池崇史は、演出のスタイルというより「演出に対する考え方」において、大島渚の影響をかなり受けていると思う。

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「BRODY vol.5」の吉田豪による篠田麻里子インタビュー、なかなか面白かった。目次に「聞き手、吉田豪」とあったので「かなりチェックが入ったのか…」と思った（以前ラジオで、確かそう言っていた）けれど、本文の扉には「取材・文＝吉田豪」とあるから、そんなこともなかったのかな？

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私は大人の女性が好きだったので、最初にAKBを見た時に「キレイな人だな」と思ったのは篠田麻里子さんと小嶋陽菜さんだった。板野友美さんは（応援していたけれど）まだ少女という感じだったので、世間話で「AKBだったら誰が好き？」などと聞かれた時は、篠田さんか小嶋さんの名前を出していた。

ＵＷの落日 @uw_susu

篠田麻里子さんは初期の超選抜の中では、卒業後に最も運命に翻弄されている人だろう。そして、それに対して比較的冷めた見方をされていると感じる。でも「彼女の責任」のように突き放すのは、少し酷だと思うな。30歳近くなってから本格的に役者を志すのはかなりハンデがあるけれど、頑張って欲しい。