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NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
【スルー・ザ・ゴールデン・レーン】#3
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色褪せた旧世紀の屋内遊園地を、無人のローラーコースターが軋み音と共に走り抜ける。そのレールは回転や起伏を繰り返しながら、ビル内を縦横無尽に走り続ける。メイン広場の大天井近く、トリイ支柱に支えられて走るその真っ白いレールは、博物館に展示された得体の知れぬ巨大海洋生物の骨じみていた。
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その下では、オイランドロイドの構える車載型ヘヴィマシンガン2挺が火を吹き、ハイデッカー部隊を蛍光緑色のネギトロへと変えていた。あたかも、巨大海洋生物の骨から削ぎ落とされた、ナカオチ部位の如く。未だ殺戮の勢いやまぬ3ダース近い銃弾は、その後方にいたアマクダリ・アクシスへと飛来した。
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先頭に立つブラッドチェイサーは、暗闇で銃火が瞬くのと同時に、ヒートカタナを抜き放っていた。「イヤーッ!」赤いネオン光めいた赤熱刀身が、空中に8の字を描き出した。この見事なイアイドーによって銃弾は切断され、散り散りとなった。後ろに控える四人のニンジャも、各々のカラテで銃弾を避けた。
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「ドーモ、我々はアマクダリです」ブラッドチェイサーが代表してアイサツした。彼はすぐに、戦闘用オイランドロイドなる自律行動型の愛玩人形が武器を持つというそのグロテスクさに対し、侮蔑を覚えた。アルゴスからIRCで排除命令が降った。狗は直ちに斬りこんだ。「貴様らを皆殺しに来ました…!」
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車載型重火器を細腕で軽々と扱う2体のハンターキラー・フューリーMk-0型は、斉射を終え給弾を行う。ニンジャたちはそこを狙う。『ニンジャソウル検知!ニンジャソウル検知!』2体のヘヴィファイア型プロト・モーターカワイイが無表情に敵を指差し、両脚から極小ミサイルポッドを展開、射撃した。
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KBAM!KBAM!KBAM!遊園地内にマイクロミサイル着弾の火花が連鎖的に咲き誇り、前方に弾幕を張る。突出してきていた三人のうち、カンニバル、ヘルフィーンドは素早い連続側転でこれをかわし、バック転で距離を取った。ブラッドチェイサーだけが猛放火をジグザグ移動でかわし、肉薄した。
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赤いネオン光の軌跡を一直線に引きながら、ブラッドチェイサーはヘヴィファイア型に斬りかかる。「イヤーッ!」今まさに展開されんとしていた前腕部内蔵型マシンガンごと、突き出されたドロイドの右腕をヒートカタナで切断した。バチバチと火花が散り、輪切りにされた皮膜と合金とワイヤが宙を舞った。
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ブラッドチェイサーは返すカタナで、もう片方の腕を切断しようとした。その時突然、ほとんど裸同然の2体のオイランドロイドが、予備動作も何もなく、闇の中から飛びかかってきた。Mk-0タント=アサシン型であった。彼女らは武器を持たず、恐怖心も持たず、ただブラッドチェイサーに掴みかかった。
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鋭敏なニンジャ第六感によって危険を察知したブラッドチェイサーは、斬撃動作を中断して、右手のタント=アサシン型を蹴り飛ばした。もう片方も回し蹴りで足元へと撃墜し、カイシャクすべくその後頭部を踏みつけたが、彼女はものともせず相手の脚を掴み、自らの腕から鋭利な隠し刃を何本も展開させた。
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「ヌウーッ!」ブラッドチェイサーは咄嗟にそれをカタナで弾き、蹴りつけ、拘束を解いてバック転緊急回避した。ドロイドたちは捨て身で互いを護ろうとする。肉体を破壊されれば痛みを覚え死ぬ彼らにとって、それはあまりにも異質で異様な戦い方であった。二拍遅れて、後続のニンジャが切り込んできた。
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ヘルフィーンドが右腕の大型チェーンソーブレードを唸らせ、飛びかかる。フューリーMk-0型のヘヴィマシンガンにぶつかり火花を散らす。カンニバルがモーターカワイイの1体を殴りつける。彼に跳びかからんとするタント=アサシンの胴体を、ネプチューンビートルが強靭な二本の角で背後から掴んだ。
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シリコン外皮が切り裂かれ、外殻が軋んだ。彼女は高々と掲げられ、怒りを露わにもがいた。ネプチューンビートルの強化キチン質外皮は、刃を軽々と弾いた。「国家権力を喰らえ!」彼は情け容赦なく、地獄の顎門の如き二本の大角を閉じた。「ピガーッ!?」胴体が真っ二つに切断され部品を撒き散らした。
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全ては一瞬の出来事だった。アルゴスはハンターキラー・フューリーMk-0型がヘヴィマシンガンの給弾を終える前に全てを終わらせる事を命じていた。ハンターキラー・フューリーMk-0型は明らかに対戦車オイラン兵器であり、その重火器斉射を至近距離で受ければニンジャとて回避不能、肉塊と化す。
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ブラッドチェイサーは疾走態勢を取り、敵の仕込み腕アサルト銃射撃を回避しながら、突き進んだ。「上ダ!」遮蔽物の陰からダウジングロッドを構えて索敵行為を行っていたマインスイーパが、IRCで隊に危険を告げた。直後、混乱と殺戮とカラテの中心部へと、六本腕の戦闘オイランドロイドが着地した。
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マインスイーパの目には、上から降ってくる真っ赤なバイオハザードマークめいた模様が見えた。それは実際のところ、優美な6本腕を持つアキナ=セイコMk-0型が持つ6本のヒートカタナの赤熱光であった。危険を察知し、ニンジャ達は即座に後方へと飛び退いた。ブラッドチェイサーだけが突き進んだ。
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「イヤーッ!」ブラッドチェイサーが踏み込み、加速した。赤いカタナの軌跡で菱形を描くように、敵の周囲を素早く移動し、切りつける。だが360度に向けられた6本のヒートカタナは、ブラッドチェイサーの斬撃を凌いだ。彼女は胴体切断されてもがくタント=アサシンを見やり、怒りの表情を浮かべた。
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ハンターキラー・フューリーMk-0型が給弾アクションを終えた。2百発近い斉射が終わるまで、今度はニンジャ達が逃げ回る番だった。アルゴスからの戦闘命令通り、ブラッドチェイサー隊は分散隊形を取って遮蔽物に隠れ、銃弾とミサイルの合間を縫って接近してくるタント=アサシンに注意を払った。
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ブラッドチェイサーは銃火を凌ぎIRCを打つ。「オイランドロイドの気配を探れ、他にもいるな」「建物内ニ、同周波数デ、何体モ」「密度を探れ。ヘルフィーンド=サンはジツでここを強行突破せよ」「残念ながらアルゴス=サンの承認が必要だ!冷凍禁固刑は御免だからな!」「今まさに承認が下された」
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「よかろう!」ヘルフィーンドはコンクリート柱の陰でがたがたと身震いし、吠えた。次の瞬間、彼の体は2倍近い巨体へと変わり、額からは山羊めいた角が、背中からは黒い翼が生えた。その左手にはアクマじみた緑色の火が燃えていた。直後、アルゴスからブラッドチェイサーに増援到着のIRCが届いた。
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それはソクシンブツ・オフィス襲撃任務を終えたばかりの、ブラッドチェイサー隊の最後の一人であった。「デスワーム=サン、既にダクト内か?」「アイアイ」「俺とマインスイーパ=サンが索敵情報を送る。ターゲットを探せ。知っているだろうが奴は……UNIXからUNIXへとジャンプする」「了解」
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重火器射撃音が鳴り止んだ。ニンジャ達は再び打って出た。「我が名を恐れよ、我はヘルフィーンドなり!」彼はだらだらと涎を垂らしながら吠え、左手をかざした。病んだ緑色の炎が火炎放射器めいて吹き出し、オイランドロイド2体とその周囲を包んだ。「我が軍を恐れよ、我らは法と秩序の尖兵なるぞ!」
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エシオは屋内遊園地の制御ルーム内にいた。廊下には散弾銃を構えた2体のオイランドロイドが直立不動で立ち、敵の接近に備える。今は亡きオムラ社の暗殺ドロイドではなく、量産されたネコネコカワイイ型だ。オムラから提供された試作機は数に限りがあり、ピグマリオン社自身にドロイド製造能力は無い。
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2016年5月28日
スルー・ザ・ゴールデン・レーン #1 http://togetter.com/li/969132 スルー・ザ・ゴールデン・レーン #4 http://togetter.com/li/980404
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