「日本の」カッコウは托卵先の親鳥を殺さない
- xanth_zenith
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ホントかなあ。ホントだとしたら、托卵した巣を監視して「復讐」するカッコウの個体が、そうしないライバルのカッコウの個体と比べて、繁殖に成功したことになるように思えるが、そういうことがありうるのだろうか。
2016-05-20 12:07:04托卵される側が「托卵の卵を捨てると復讐されるから捨てるの止めとこう」という行動をとるのであれば、カッコウが監視・復讐することは生存に有利になる。けれども、「復讐されるから捨てるの止めとこう」行動は、カッコウ側の復讐行動がないと進化しないよね。
2016-05-20 12:07:23調べてみたら、確かに似たような研究はある。「マフィア仮説」というらしい。[ blog.livedoor.jp/tunes1/archive… ]。カッコウじゃないけど。こちらは納得できた。
2016-05-20 12:07:40「親鳥ごとぶっ殺される」のではなく雛のみが捕食される。「雛を捕食し親鳥に再び産卵を促すことが出来れば、托卵のチャンスが生じる」。托卵される側が「復讐されるから捨てるの止めとこう」行動をしなくても生存に有利になる。
2016-05-20 12:08:08最初は「殺されたくなければ托卵の卵を捨てるな」ではなく「この巣には俺の子はいないじゃん。雛を皆殺しにしたら、また卵を産むだろうから、そんときにまた托卵してやれ」だったのだろう。
2016-05-20 12:08:43カッコウとカッコウに托卵される鳥の関係が怖すぎる「鬼畜の所業」「やくざかよ」 - Togetterまとめ togetter.com/li/977391 @togetter_jpさんから 托卵の報復ゲーム理論という論文の話題に対して、すげー雑で悪質なデマ。なぜまとめにしてるのか。
2016-05-20 12:17:28『托卵ゲーム』のニュースを受けて、カッコウは托卵が失敗すると報復して親鳥を食い殺すというデタラメをつけたもの。ちなみに論文によるとマダラカンムリカッコウやコウウチョウで報復行動が確認されているようだ。あと親鳥は殺さない。 twitter.com/Kyukimasa/stat…
2016-05-20 12:26:48托卵ゲーム理論(マックス・プランク研究所) rsos.royalsocietypublishing.org/content/3/5/16… 托卵される鳥は違う卵に気づいていないわけでなく、卵を捨てると報復に巣を壊されるので受け入れているという"マフィア仮説”のモデルと検証 pic.twitter.com/xkmUi9g4Cr
2016-05-19 08:01:38デマの発信元確認したところ、意図的にデマを流してツイッター民の情報リテラシーを試す意図があったような発言をしているがはて。
2016-05-20 12:30:36注意喚起だろうが社会実験だろうが愉快犯だろうが、どっちにせよ情報源をきちんと確認せずに飛びついて鵜呑みにしてしまう点は問題なので、いい機会なのでこの辺はもう一度気をつけるようにしましょう。
2016-05-20 12:34:42少なくとも日本のカッコウでは托卵ヒナが自ら他の宿主の卵を全て排除してしまうので、托卵を強要するという行為は成り立ちにくいと考えています。 ちなみに先のツイートはデマのようです。 twitter.com/NATROM/status/…
2016-05-20 13:01:12報復行動であろうが親鳥まで殺してしまうのは非効率です。 托卵に抵抗する個体を殺していけば最終的には托卵に対して非抵抗性の個体群に淘汰されるという見方も出来ないこともないですが、学習能力のある鳥の場合は巣だけ壊して親に学習させる方が合理的です。
2016-05-20 13:08:30また日本のカッコウは托卵ヒナは宿主の卵を全て落としてしまうので、托卵を認めてた時点で宿主の子供はまず生存できず巣を破壊される場合と『繁殖失敗』という点で同義(子育てのコストまで盗まれる分より悪質)です。 ですので巣を破壊されない代わりに托卵を認めるという行為は生じにくいでしょう。
2016-05-20 13:08:47托卵ゲームが成り立つには、巣を破壊されるよりも托卵されたほうが最終的なコストが低いという状況が必要です。 そのため論文の例では托卵されても宿主の子孫の一部は生存できるようになっているようです。残念ながら論文中では托卵後の托卵ヒナの動態は述べられていませんでした。
2016-05-20 13:09:34補足説明。 日本のカッコウは宿主の巣を使い潰すような托卵方式ですが、これだと当然宿主親は対策を立てます。これに対してカッコウの場合は更に巧妙に誤魔化し、それが効かなくなると託卵する宿主を乗り換えるという形で適応しているようです。 athome-academy.jp/archive/biolog…
2016-05-20 15:00:49『脅迫』することで托卵を強制する場合は宿主の子も一部は生き残れるようなのでそこでコスト的に妥協できる余地があるのですが、日本のカッコウのように完全に巣を使い潰す方式の托卵だと宿主側に譲歩の余地がないので『騙し合い』と『宿主の乗り換え』が主体となるのでしょう。
2016-05-20 15:07:26また面白い例では、オーストラリアのハシブトセンニョムシクイでは日本などとは違い、卵ではなくヒナの段階で托卵を見分けて排除する生態のようで、これに対抗してアカメテリカッコウは卵ではなくヒナの方が宿主ヒナに擬態するようです。 jsps.go.jp/seika/2009/ind…
2016-05-20 15:07:50日本のカッコウの宿主の乗換え戦略に関しては、先に紹介したリンクの方の研究などが検索すると他にもたくさんヒットするので、興味があれば各自で調べてみてください。
2016-05-20 15:11:03巣に一部寄生して間借りするのと巣を食い潰してしまうのとでは、宿主にかかる淘汰圧が全然違うのです。前者は繁殖効率が落ちるだけですが、後者では早く対策を立てないと全滅しますから。
2016-05-20 15:15:46そのため日本のカッコウの托卵方式は宿主の托卵対策を誘発しやすく、それを『宿主の乗り換え』という形で上手いこと軽減しているのでしょう。
2016-05-20 15:17:20カッコウのヒナが全然親に似ていなくても餌をもらえるのは、大きく口を開けるしぐさやその喉の色などが親鳥の給餌を誘発する強い鍵刺激となっているという話も聞きますね。 つまるところ親鳥としては『なんだか判らないけど甘やかしたくなるほど可愛くて仕方がない』ような状態なんでしょうな。
2016-05-20 15:23:15人間が可愛い動物を「かわいー!」と猫かわいがりしたり保護したくなるのもある種の鍵刺激のようなもので、『可愛いに理由はない』とか『可愛いは正義』というのはそういった本能に則っている部分だからでしょうな。 まさか我々は巧妙に愛玩動物に飼育するように誘導されている!?
2016-05-20 15:27:26カッコウが托卵失敗すると親鳥まで食い殺すとか言ってたデマ、Togetterの方はまとめ主がデマツイートだけ外した?みたい(デマ元は残ったまま)。話題の核となるツイートを外しちゃったからナンノコッチャ状態になってる。 Togetterは収まってもデマ元は残ってるのでまだ拡散しそう。
2016-05-20 15:46:21件のカッコウの話、報復に巣のヒナを捕食する例はマフィア仮説の根拠となる種(日本のカッコウではない)で指摘されているのですが、問題点は『食い殺す』対象を親鳥まで拡張していたり『日本のカッコウ』の例だと誤解されそうな点ですね。 htn.to/61JKsN
2016-05-20 16:55:51