森村泰昌連続講座「新・美術寺子屋/自画像の話」第7回「フリーダ・カーロ~つながった眉毛のほんとうの意味とは」[実況]
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1954年4月に、フリーダの写真も撮影したローラアルベレスブラボーが経営する画廊で、初めてメキシコ国内で個展をする。死ぬ一年前だ。国立美術館でする話もあったがすすまず生きてる間でできないのでは、と、そこでおこなった
2016-05-29 16:45:44さて最初の家系図的作品にもどる。 この絵はメキシコアイデンティティを描いたものだが、先住民の血を繋ぐのは母方。しかし母も祖父母も眉毛はつながっていない。しかし父方を見ると眉毛をつながっている人がいる。つまり父方の祖母と自分自身を重ねていないだろうか。
2016-05-29 16:55:15その父の子供がフリーダ。 2つの文化の狭間にいる。ヨーロッパとメキシコ。 表向きはメキシコアイデンティティを主張するので眉毛のつながった自分を描く。一方、愛すべき父とその父の背景にあるヨーロッパ文化。 それを祖先にもつ自分自身の顔を重ねる。
2016-05-29 16:57:08筆者)母と父の写真 メキシコ先住民の顔をもっているかとおもいきや母もそうでもない。 聡明で高等教育も受けたフリーダという側面を考えておかないといけない
2016-05-29 16:58:15さてニコラスムライ(写真家)。 ムライさんはハンガリー系。お父さんもハンガリー系。 そっくりですよね。 ムライさんすっごいいい人。リベラのニューヨーク代用物だけどそれでもいいよ、と言ったが、ほんとにそうだろうか?
2016-05-29 16:59:45筆者)フリーダの写真 フリーダにとっては、ムライにある父の世界。 ヨーロッパ的で非常に優しい世界。 もう一つは、このフリーダを見れば眉毛はそんな濃くない。そうとう普段は描いてる演出だ。
2016-05-29 17:01:04筆者)乳母の写真 メキシコ的なるもの、それはリベラ的なものだろう。自分を抱擁するが完全に安心させない、だから不安な顔となる。
2016-05-29 17:01:46さっき、モーゼの作品のあと出なかった画像があるが、それは 子供になったリベラをフリーダが抱いて、そのフリーダをフリーダの分身のようなメキシコなるものが抱き、それを宇宙的なるものが抱いてる、そんな絵だ。
2016-05-29 17:03:37「日記最後のページの絵」 この絵の前にこう書かれてる 出口が楽しかれと願う。もう二度と戻りたくない。 そう言いこの世をフリーダは去った
2016-05-29 17:04:45この世に戻りたくないと言うが、そこでフリーダの痛みを紛らわせるため父が冗談をよくしたように、かるい催しをして終わらせることにしよう
2016-05-29 17:06:40