田中秀臣さんによる東京都「非実在青少年規制法案」問題へのツイートまとめ

「非実在青少年規制法案」についての田中秀臣さんの一連のツイートが冷静に状況を分析されていて興味深かったのでまとめてみました。法案、決定過程、反対派それぞれの問題に言及されています。
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田中秀臣 @hidetomitanaka

うっかり引用を忘れてました。これは重要な情報なので。RT @nogamiyukie 継続審議は、委員会で案件を「棚上げ」状態にする、ということです。通常、単純に次回の委員会でまた審議するという訳ではないです。

2010-03-18 09:12:12
田中秀臣 @hidetomitanaka

その不安は、今回のように答申と条例案の間にブラックボックスの存在が僕には推論できたので、少しは共有してはいるつもりなんですが、どうも前からいろんな面で反対派の面々とは意見が違うんですよねRT @dover_dover 、反対派はまず不安が頭にあるので簡単には納得できないのでしょう

2010-03-18 09:52:10
田中秀臣 @hidetomitanaka

まあ、僕も反対しているわけだから、「反対派」なわけだけど 笑

2010-03-18 09:52:48
柿沢ゆきえ(野上ゆきえ) 前東京都議会議員□東京15区□ @nogamiyukie

田中先生、想定できる今後の条例改正の議会側の日程は、少なくとも3つは想定できます。賛成・反対の場合は分かりやすいですが、継続審査と委員会で決定された場合、①総務委員会の決定に従うか否か、本会議で簡易採択か起立採択かではかられます。~続く@hidetomitanaka 

2010-03-18 12:48:48
柿沢ゆきえ(野上ゆきえ) 前東京都議会議員□東京15区□ @nogamiyukie

本会議で継続審査と決定すると、②閉会中総務委員会を開会して継続審査もできる。あるいは、次の本会議(6月頃予定)にて③同条例改正案を審議する④執行側が新しく修正案をつくり審議する⑤議員が新しく修正案をつくり審議する⑥審議未了、となるパターンが考えられ、知事提出議案の場合⑥はない。

2010-03-18 12:55:11
田中秀臣 @hidetomitanaka

野上さん、大変丁寧な議事の行方のまとめを書いていただきありがとうございます。また以下のコメントも了解です。各種傍聴つぶやきがちょっと熱いんで適切なコメントですね。多謝RT @nogamiyukie 自公議員は執行側と一体?と思われるような質疑をするは毎度のことです。驚かないように

2010-03-18 17:09:50
田中秀臣 @hidetomitanaka

あ、わかりました。まず児童ポルノの定義はhttp://tinyurl.com/yj88uosですが、これにはネットで読めるマンガやアニメをこの定義から排除できません。協議会で関口議員らが「児童ポルノのマンガの部分」について議論していた点と重なります@featherogs

2010-03-18 19:48:31
田中秀臣 @hidetomitanaka

ところで児童ポルノなどの単純所持規制の問題だけど、これはかなり前に書いたけど、著作権の問題や流通の問題をひっくるめた日本の同人コミュニティ市場をどう評価していくかという問題にもかかわるんだよね。いまの論文終わったら少し考えなくてはいけないと思う。

2010-03-18 22:11:50
田中秀臣 @hidetomitanaka

反対派ののろしのきっかけは、藤本さんのmixi日記http://tinyurl.com/ylsfoqoであることは間違いないが、いまこれを再び読んでみると、彼女が「非実在青少年」の規制と、児童ポルノの単純規制を直接連動させていることがわかる。

2010-03-18 23:46:53
田中秀臣 @hidetomitanaka

だが、改正案では「非実在青少年」は、不健全図書等の規制での問題にかかわる話であり、児童ポルノの単純所持にはかかわらないと読むのが妥当ではないか? http://tinyurl.com/ycqo3etに改正案があるので参照のこと。

2010-03-18 23:53:15
田中秀臣 @hidetomitanaka

児童ポルノの定義があいまいであるという問題はさきほど僕が書いたようにある(あいまいなのが嫌だから規制はははっきりとマンガなどを児童ポルノに含めることを明記したいと思うし、反対派は現行ででもあまりにも定義が漠然としていることにおそれを抱いている)。

2010-03-18 23:55:52
田中秀臣 @hidetomitanaka

しかしその児童ポルノの定義のあいまいさ、と今回の「非実在青少年」の定義のあいまいさ問題とは別個であるが、反対派はこの藤本mixiからまとめサイトに至るまでその論点をほぼ等値しているようだ。それが妥当か否かをもう一度かんがえるべきだろう。

2010-03-18 23:57:10
田中秀臣 @hidetomitanaka

もちろん児童ポルノの単純所持「責務」問題は、明らかに答申や協議会での国に議論をうながすという姿勢をこえて、都が国の議論をけん引するものという趣旨に変容し、また児童ポルノの定義にも無頓着なまま放置されている。これはこれで問題だろう。これは何度も書いたのでもう繰り返さない。

2010-03-18 23:59:59
田中秀臣 @hidetomitanaka

となると藤本mixi日記にある反対派の論拠がいまやすべて僕にはわからなくなる。1)「非実在青少年」の規制と児童ポルノの単純所持規制は同じ問題にしている → それは違う。2)単純所持を禁止 → 「責務」をそのように読解するのは行き過ぎ。

2010-03-19 00:08:10
田中秀臣 @hidetomitanaka

となると彼女及び多くの反対派の残りの論拠としては、a)実在青少年の定義があいまいなので恣意的な運用の可能性、2)「都民の義務」が戦前中のファッシズムをおもわせる というものである。あとは日記にはないが審議期間が異常に早いというものがあった。最後はすでに書いた。b)は論点ではない

2010-03-19 00:11:42
田中秀臣 @hidetomitanaka

審議期間が異常に早い → 審議期間が異常に短い

2010-03-19 00:12:38
田中秀臣 @hidetomitanaka

となると僕が思うに論ずるに値する反対派のひとたちの主要論点は、a)だけになるように思う。もちろんこれ以外に(反対派が指摘していないが)僕が指摘した問題点はある。

2010-03-19 00:14:39
田中秀臣 @hidetomitanaka

最後の指摘だが、反対派の運動の仕方をみるとマンガ家たちの意見をもつと反映すべきだ、というのがあるだろう。これもすでに書いたが、事実としてマンガ家の意見の聴取は協議会から不足している。ただ僕はマンガ家は既得権益の代表であり、それが都民の厚生を直接表すものではない、と注意したい。

2010-03-19 00:17:25
田中秀臣 @hidetomitanaka

今日のまとめはこんなところ。もちろんなんといっても多くの人にとってそもそも都議会や都の政策決定の過程が「形骸化」してたり、なんか一部ブラックボックスになっていることの方がすごく心配ではないだろうか? 僕はマンガも大切だが、むしろそっちの方がずっと気になっている。

2010-03-19 00:19:28
田中秀臣 @hidetomitanaka

あ、すみません。訂正します。多謝RT @bluemoon0928 2)都民の義務~となっているのはb)都民の義務~だと思います。論理的な文章を書かれているので、直された方がよいかなと思いリプライさせて頂きました。すみません

2010-03-19 00:21:16
田中秀臣 @hidetomitanaka

訂正 )となると彼女や多くの反対派の残りの論拠としてはa)実在青少年の定義があいまいなので恣意的な運用の可能性b)「都民の義務」が戦前中のファッシズムをおもわせる というものである。あとは日記にはないが審議期間が異常に短いというものがあった。最後はすでに指摘。b)は論点ではない

2010-03-19 00:24:57
田中秀臣 @hidetomitanaka

ちなみに経済学では規制を「しない」ですますのがデフォルト。その方はみんなの厚生にいいからと考える。発想的には、次に規制が望ましいケースを考える(理論と実証で)。最初のデフォルトでは経済学者の大半がスタート地点を共有。ところが次の段階でかなり分裂。そうはいっても理論と実証は捨てない

2010-03-19 00:31:14
田中秀臣 @hidetomitanaka

で、さらにこの次に価値観(価値判断、ビジョン、規範)の出番。もちろん仮に出番ふっただけで最初からこれがあるのが普通。ところでまともな経済学者(別にふつうの人でもこの問題は同じ)ではこの価値観が合理的でそこそこ実証にも耐えることを要求。そうでないと価値観の争いが狂人の争いになるから

2010-03-19 00:33:36
田中秀臣 @hidetomitanaka

ところで僕が協議会の議事録を読んだ範囲(全部はまだ読んでない、直近の期間のだけ)では、これもすでに指摘したが、デフォルトが不明、次の段階の規制の根拠となる実証と理論が軽視、最後の価値観の強調が全面という印象をぬぐえない。

2010-03-19 00:35:26
田中秀臣 @hidetomitanaka

注意深い人はとっくにきがついているでしょうが、僕が現在の条例案を否定している論理は事実上ただ一点ー答申(及びその議論の過程)と条例案の見逃しがたい齟齬ーに基づいてます。「表現の自由」も単純所持の禁止の妥当性も「非実在青少年」の恣意性といわれるものも僕の反対論にはとりあえず無縁です

2010-03-19 07:27:22
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