【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」（前編）】

横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」26】 これ以上の描写はないのですが、普浄和尚は関羽のことを知っていたようです。「三国志演義大辞典」に掲載されている三国志外伝には、若き関羽が河東郡解県にある湖のかたわらにある寺があり将棋好きの住職がいて、真っ赤な顔の偉丈夫と将棋勝負を…

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」27】 なかなか勝負がつかなかったが、実はその偉丈夫は竜王でした。日照り続きゆえ、和尚は雨を降らせて欲しいと願いますが、それは天の掟をやぶること。しかしたっての願いを叶えた竜王は、雨を降らせた後自分の命がないが、湖面に注目しろといいます。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」28】 翌日、湖は真っ赤な水が吹き出し、その赤い水を汲んで桶に入れ100日置いておいた所、おけの中から真っ赤な顔の子どもが飛び出した。その子どもが関羽だった…。という逸話が紹介されています。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」29】 寺にはそんな伝説が残されていて、もしかしたら普浄和尚は幼少の頃の関羽を知っていたのかもしれませんね。 さて、昔話をしている和尚に対し、弁喜は何を無駄話をしてるんだと詰ります。ここで、和尚は関羽にウインクをします。目配せです。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」30】 別に関羽を誘っているわけではありません。関羽は和尚が自分に何かを知らせようとしたのだ、と考えました。そして、弁喜の策を読んだのです。弁喜は呑気に、関羽がどんな人かとお慕い申し上げていたとかおべんちゃらを並べます。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」31】 酒を進める弁喜。しかし、関羽は、弁喜の顔が笑っても目が笑っていないと言って、この酒にしびれ薬でも入っているのかな、と弁喜に詰め寄ります。弁喜は焦りますが、関羽がそれくらいのことを見抜けぬ男と思うか、とさらに追い打ちを。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」32】 首をはねればきっとはっきりするであろう、と刀を構えます。わわわ、と弁喜はたまらず兵士たちを呼びます。やはり兵士たちが潜んでいたということで弁喜の作戦はバレバレになってしまいました。兵士たちは関羽に襲いかかりますが、次々に倒されます。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」33】 弁喜は、紐の両端に丸い玉をつけた武器を振り回して関羽に対抗します。ブーンと飛ばした玉と紐は関羽の刀を捉えます。しかし、関羽がそれっと引っ張ると、紐はプツと切れてしまいます。思わず尻もちをつく弁喜。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」34】 弁喜は逃げ出しますが、関羽は逃しません。柱に隠れようとしたところを、関羽は柱ごとバキッと切り倒します。弁喜の首も飛んでいきました。その様子を見ていた和尚。関羽は、和尚のおかげで、劉備夫人の身に何事もなく済んだと礼を言います。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」35】 和尚としては目の前で殺生が行われたことに複雑な気持ちでしょうが、ともあれ、関羽のような忠臣を助けるのは当たり前のことと言って、新手の兵が駆けつけてくる前に立ってくれと言います。和尚もこの寺にはもういられないから立ち去ると言います。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」36】 関羽は和尚に迷惑をかけてしまったことを詫び、この恩は一生忘れぬと言います。こうして、関羽一行は曹操に鎮国寺を立ち退きます。こうして、三つ目の関所も突破いたしました。

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【横山光輝「三国志」講座96「関門突破」（前編）37】 横三講座ですが、第96話はページ数が多い回なので、前後編に分けたいと思います。今回は前編ということでここまでにさせていただき、来週は、後編ということで第4の関所からとさせていただきます。