【キル・ザ・ユーサーパー】# 5

#すみゆ忍 ニンジャネーム名付け企画から派生した、オリジナルニンジャによるニンジャスレイヤー二次創作小説です。# 1 - # 2 http://togetter.com/li/982983 # 3 - # 4 http://togetter.com/li/986766
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かずよ @isukatgy

おそらく同じ手は食わないから一度きりのまぐれ勝ちなのだよなあ #0101txt

2016-06-24 23:01:07
レ点 @fji34

仲間も一人失っている。何者かの足音にハスカールは顔を上げた。「ドーモ、ビジュツケイです」男根を象った古代ギリシャ風の兜をつけ、絵筆を周囲に浮かせたニンジャ。「……ドーモ、ビジュツケイ=サン。ハスカールです」笑っているように、見える。「はじめまして」「誰だ」 15

2016-06-24 23:01:39
レ点 @fji34

「名乗った。名乗ったよね?」「あのジャリどもの仲間じゃないだろう」「なぜ?なぜそう思う?」ゆっくりとした足取りでビジュツケイはハスカールへ歩み寄った。「あいつらはもうここに用はないからだ。それにお前、この山ほどある彫刻、作ってきたな」ハスカールは距離を保つ。 16

2016-06-24 23:05:44
かずよ @isukatgy

ビジュツケイさんの喋り方がカワイイなのだよなあ…そしてやはり底なしに怖い #0101txt

2016-06-24 23:07:26
レ点 @fji34

こればかりは説明が難しい。彼にとって土は様々だ。同じ彫刻に見えても、土の産地がネオサイタマか岡山県か、あるいはドサンコ・ウェイストランドかでだいぶ違ってくる。いわば食べ物の舌触りが違うように、ハスカールはそれらを敏感に感じ取ることができるのだ。 17

2016-06-24 23:09:09
レ点 @fji34

この建物内の彫刻と、ビジュツケイのアトモスフィアは同じ。いわばソウルの痕跡ともいうものを感じ取ったのだろう。詳しいことは彼自身も判然としてはいなかった。「ウン」ビジュツケイは何かに納得するように呟く。「いい。いいね……答えてくれたから、私も答えよう」 18

2016-06-24 23:12:18
レ点 @fji34

「ここは我々のギャラリーの一つ。ヨウクミはいわば、ボディーガード。ハスカール=サンはその下請け。そういうこと、そういうことだね」『我々?』とハスカールは言おうとした。立っていたはずなのに、急に膝が折れ、気がついたときには地面を眺めていた。 19

2016-06-24 23:15:00
かずよ @isukatgy

これはやばいぞ…姉貴とメタル野郎たちはやくにげろ…! #0101txt

2016-06-24 23:17:41
レ点 @fji34

「ドーモ、ハスカール=サン。アビスクロークです」深い紺色の装束を着て、仮面をつけた長身のニンジャが立っていた。しかしハスカールからは靴しか見えぬ。その声はワウがかかったかのように何度もディレイしていた。「一つは収穫がないとね……これなんか、あぁ、素敵じゃない?」 20

2016-06-24 23:17:43
Φ @ahiruchan_phi

あ、アビスクローク=サン?名前がコワイ #0101txt

2016-06-24 23:18:49
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ついにウバイ・クランのリーダーが! #0101txt

2016-06-24 23:19:57
レ点 @fji34

その右手には妖しく光る紫水晶が握られていた。恭しく跪くビジュツケイの前に、アビスクロークは紫水晶を見せる。昏い笑い声が耳に届く。「やめろ……」ハスカールは己の眼窩の奥から、何か闇が形どったものが生じるのが分かった。「……マサカツ……」 22

2016-06-24 23:20:34
レ点 @fji34

(ノンブルのミスに気付きましたので次も22です)

2016-06-24 23:21:09
Φ @ahiruchan_phi

なにそれリアルニンジャ系呪術アイテムでは…… #0101txt

2016-06-24 23:21:10
レ点 @fji34

「マサカツ?マサカツ=サンと言うのかな?」うふふ、とまるで少女のようにアビスクロークは笑った。紫水晶の光は弱まっていく。「アカツ……カチハヤヒ……」かわりにハスカールの皮膚の下を、闇が食い荒らしていく。内臓、筋肉、骨の髄。行き場を求めて蠢いているのだ。 22

2016-06-24 23:24:26
レ点 @fji34

「!」アビスクロークは瞬時に紫水晶を投げつけジツで退避した。「ここは……吾の在るべき場では……」溢れかえったハスカールの黒い影はそれを柔らかく受け止め、彼の眼窩に押し込めると姿を消した。ビジュツケイは失禁し言葉を失い、インスピレーションが途切れぬうちに絵筆を握りしめた。 23

2016-06-24 23:26:52