空想の街 氷涼祭2016 #なごみ茶屋 #明代と柚木 #天真少年 #魔術師アル まとめ
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「R.N桃色ホイッスルさーん、読んでますよー!」「大トリだ、えーっと?」『こんばんは!』「「こんばんはー」」『私のやらかしたこと、それは!ズボンの後ろ前を反対にして穿いてしまったことです!恥ずかしくて夜しかねむれませーん!』#空想の街 #FM時計塔 #ここ聞ぃ
2016-07-04 22:58:34「……」「……」「……なんだこいつかっわいいいい!誰だこいつめっちゃなんだっけ桃色ホイッスル?!」「ひ、ひぃばば、私お腹やばかった今」「だからその呼び方だけはやめろって!だって!まさかちゃんと履いてるのがしくじりってあんた」#空想の街 #FM時計塔 #ここ聞ぃ
2016-07-04 23:02:21「服に前とか後ろとかの概念が無くなればいいよ」 「ローブ着てるのって、そういう事なの?」 #空想街愛室 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-04 23:15:06籠「あっぷりけか、ちゅーりっぷとかひまわりとかいんじゃねえかな?よくわからんけど。ガラッと前後で違う方が間違いないと思うぜ」 鳥「お前なんの電波を受信してるんだ」 #空想街愛室
2016-07-04 23:35:46「チューリップとかヒマワリがいいらしい」 「え?何?急に何の話してるのアル?」 「私のアップリケの話だ。」 「どこの電波受信したの?」 「そうだな、蓮がいい。頼んだよ天真範」 「え?俺に頼むの?蓮?」 「ここな」 #空想街愛室 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-04 23:41:59「つまり、ローブの前側がわかるように蓮のアップリケを付けろ、ってこと?」 「そうだよ」 「魔法で出来るじゃん。何で俺に頼むの?」 「完璧過ぎるからね。本物の蓮があるように見えてしまう」 「つまり、俺くらい絵が下手な方が良いってこと?」 #空想街愛室 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:01:22「とっ、と、という訳で今回の #ここ聞ぃ お楽しみ頂けたでしょうかっ?!」「やらかしても強く生きる心よね」「また #空想の街 の夜中にお会いしましょー!」「次回のお便りも #FM時計塔 でお待ちしてるからねー?今から書いとけってどーせ絶対全部読むんだから」「ではでは、せーのっ」
2016-07-04 23:41:00「「今夜も #ここ聞ぃ !」」 「ありがとうご「ひばたそ一緒に帰ろっ盥からでなくていいから!」「やだよもうちょっと寒いもあぁー!服濡らしやがった!」「ひ、一人で逃げよったってそうは」「いくだろ!」「いってたまるかぁー!って運ばれてますたすけてー!」(…盥そのまま運べて便利だなぁ)
2016-07-04 23:46:44天真少年 と 魔術師アル 番外編
#天真少年 #魔術師アル FM時計塔の放送が終わって、ラジオのスイッチを切る。辺りは再び、静寂に包まれた。 ここは翠の国の追憶の街。シダ類が多く生える一帯は、原始の森を思わせる。 今回の修理は、この森にいるハチドリ型のロボット。生態調査のために十数羽、働いている。
2016-07-05 00:22:09GPSを使って、故障した個体はすぐに見つけられた。羽にソーラーパネルが付いているが、そこから主動力までの配線が経年劣化で断線したようだ。 天真はバッグから工具箱を取り出して、切れた配線を繋ぎ直していく。 「ロボットは不便だね。すぐに壊れる」 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:29:09「壊れないものなんて、そうそう無いよ」 「しかしロボットよりも人間の方が脆い。ロボットは修理で治るが、人間は修理しても加齢からは逃れられない」 「アルは違うじゃん」 「私は人間ではない。魔術師だ」 「ふーん」 「年を取るのは怖くないかい?」 「全然」 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:34:25修理を終えたハチドリは、のろのろと羽を動かす。しばらく地面に落ちていたせいで、太陽光の蓄電量が少ないようだ。 蓮の花が密集して咲く、池のほとり。木が生えていない場所にハチドリ型ロボットを置いた。朝になれば、陽を浴びて勝手に飛んでいくだろう。 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:40:21「朝になったら、俺たちも出発するよ。じゃあ、おやすみ」 寝袋を取り出して、さっさと中に潜り込む天真。ミニチュアシュナウザーのアルは、その寝袋の横に、寄り添うように伏せる。 「天真爛漫は」 「なに?」 「もう、長くない」 「そうかもね」 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:44:45「最近の修理の依頼は、ほとんど俺に回されてるし」 「私なら天真爛漫の命を延ばすことができる。彼はそれを許してくれない」 「だろうね。俺だって、絶対に許さない」 「なぜだ?死を恐れないのか?」 「死ぬのが怖くないわけじゃない。たぶん、じいちゃんも俺も」 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:48:21「でも、ちゃんと終わらせたいんだと思う。自分というものを。もし自分の人生だけじゃ終わらない事があったとしても、それを次に繋がるようにしてきたし。ロボットたちだって、メンテナンスの簡易化、プログラムの修正を、何回もじいちゃんは繰り返していたよ」 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:53:18「生きていれば、ずっと自分でやっていけるだろう」 「その仮説がまず無い。そこは価値観の違いってやつだよ」 「そういうものか」 「そういうこと」 アルは、口を閉じた。 「じいちゃんがいなくなるの、寂しいよな」 天真は寝袋から手を出し、アルの頭を撫でた。 #天真少年 #魔術師アル
2016-07-05 00:58:22